ネットワークビジネスにハマって一家離散した話⑮ ~現実は小説より奇なり~
この物語はフィクションだったと願いたい作者の記憶をここに綴る2015年の物語である。
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~帰路~
結局ただ帰りが遅くなり、食事を丸一日取ることなく実家から家に帰り、また深夜に家事をする羽目になる。
家に帰っただけでも自分で自分をほめてあげたいくらいだ…。
家事をひとしきり終え、もう3時間後には仕事だ…。
~新年~
時がどの程度たったのか…。
気付いたら新年を迎え何の音沙汰もなく世の中は気付けば雪化粧どころか自然の猛威を振るい始めていた。
流石にこの豪雪の中で実家にわざわざ変える気にはならないが、例のごとく電話は鳴りやまない…。
また恒例の電話か…。
いい話は一つも聞けないのは分かっているが仕事も正月休みで怖いもの見たさもある。
ドキドキとワクワクを両胸に抱えながら電話に出る…。
『今日、突然一緒に暮らすっていうヤツがウチに来るって言うんだ。』
初顔合わせが突然来ただけで、今更だろう…。
むしろ相手の親は来ないのか…。
という事は親の承諾も受けていないのだろう…。
子供なのに好き勝手出来ると思っているのが余計にたちが悪いな…。
だが、深々と雪降り積もる年末。
こんな中帰郷する気はさらさらないが帰って来いと言わんばかりの狼狽ぶりである。
だが、私は頑なに帰るとは言わない。
何故ならこんな雪の中あんな豪雪地帯に帰るなどというのは命と車がいくつあっても足りない上に時間もかかる。
年末となれば家族も一緒。
そんな一蓮托生をかけていく必要はない。
こちらも既に新年の予定が組まれている。
家族の顰蹙を買うのが目に見えているのにそんな提案をする気はない。
既に別の家の人間になった私にそんな人権は存在しないのだ。
~年明け~
年も明け、私も新年の仕事をはじめをこなし、ようやく帰路につくと電話が鳴り響く。
よくもまあ年明けも忘れずに電話をしてくるもんだな。
年明けで年末のトラブルシュートに些か疲れていたが、興味本位な部分もあり電話に出る。
もちろん電話の相手は実家の父親だ…。
『もしもし?弟が一緒に暮らす相手っていうのが来たんだ。』
そんなことは知っている…。
私に話したことを既に忘れているのか…?
一通り年末に聞いたことをまた聞く羽目になった。
『それで大晦日に来たんだが、相手が若い女の子だったんだ。そんな事考えられるか?』
むしろ考えられていなかったのは世界中どこを探してもアナタだけではないのでしょうかと心底笑った。
ここ10年くらい心のどこかで演技していた自分が何も考えずにただ笑ったがこれが私を作り上げた父親だと思うと少し涙がこぼれそうだ…。
ただただ笑った後にこみあげる何とも言えない感情を押し殺しながらそれは誰もが考えていた事だと冷静に伝える。
それでも理解できないであろうことを予測しながらも…。
いつまで待っていても理解が及ぶことは無いであろう父親を置き去りにし、今後の事を考えるしかないであろう…。
同棲相手を連れてきたのだからもう二人で暮らすことは既定路線。
問題は誰が許可を降ろすかだ…。
誰もが失敗しか描けないこのパターンを許可するのかと思うのだが、あちらの親が認めているか、見放しているかは別として了承しているのだからこんな新年早々動き出したのだろう…。
後は費用の話か…。
もう首を突っ込みたくない話ばかりだ…。
幸いにも今は帰省の予定もない。
知らぬ存ぜぬを決め込めるだろう…。
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