場面緘黙症の子に、親が出来ること。
場面緘黙症。
家庭内では問題なく話すことが出来るが、社会的場面(学校や職場など)で話すことが出来なくなる症状。
凡そ、500人に1人の割合で発症するという。
今回は、場面緘黙症の子供を持つ親御さんへフォーカスを当て、対策を考えて行きたいと思います。
場面緘黙症は専門家も少なく、明確な治療方法がある訳ではないですし、存在していたとしても、その治療方で確実に治る訳でもありません。
発症する原因はまちまちですし、心の傷の部分は発症者にも分からなければ、もちろん専門家にも分かるわけがないです。
ですので、場面緘黙経験者としての視点で多少なりともお役に立てればと思います。
これから話すのは主観ですので、全てを鵜呑みにせず、ご自身で調べながら知識を身に付けて欲しいと思います。
まずはじめに、病院に赴いてはないが、我が子に場面緘黙症っぽい症状が見られるという親御さんがいらっしゃるかと思います。
僕から言いたいことは、
「早く病院へ連れて行ってください。」
という事だけです。
場面緘黙症の怖さを知らない方は、"成長していくにつれて治る病気"だと思い込んでます。
ハッキリ言って、そんなにやわなものでは無いです。
むしろ、自然治癒に身を任していると、症状を引きづって大人になり、不安障害や鬱病などの二次的な病気を併発させてしまいます。
では何故、自然的に治らないのか…。
場面緘黙症は、
"根本に、話すことへの恐怖や不安が存在する"からです。
"恐怖や不安"というのは大体が発症者の生まれつきの気質になります。
元々、緊張しい。
元々、人見知り。
そんな気質を抱え、何らかのマイナスな環境の変化によって場面緘黙症が引き起こされます。
生まれつきの気質というのは、自力ではなかなか治しずらいものです。
ネガティブな気質を、己の努力や気力で乗り越えることが出来るような人なら、そもそも場面緘黙症になんてなりません。
ではその"恐怖や不安"を取り除くにはどうしたらいいのでしょう?
それは、外部からのアシストです。
周りの人達が"勇気"という蕾に水を与えてあげます。
水を与えなければ蕾は咲くことはなく、疎か、枯れてしまいます。
ゆっくり、スモールステップでいいので、自己肯定感を上げて"勇気"を与えます。
そのようにして、着実に自信を付ければ、いつの日か周りの人と同じように友達を作り、"恐怖や不安"は消えていることでしょう。
話が長くなってしまいました。
それでは、場面緘黙症の子供を持つ親御さんへ、どのようなアプローチが必要か考えて行きましょう。
・よく褒めてあげる
小さなことでも良いので、とにかく褒めてあげることが大事です。
子供は良くも悪くも純粋なので、褒めると簡単に立ち直ります。
自尊心を高めることによって、解決に繋がると信じてます。
・本人が興味あるものにチャレンジさせる
習い事や芸事など、本人が興味ありそうなものがあったら取り組ませるのも手です。
興味のあるものには、積極的に楽しんでくれ、完治へのきっかけがあるかもしれません。
もちろん、金銭的、時間的に厳しいのなら避けましょう。
治療する側のメンタルに障ります。
何事も余裕が大事です。
・日頃から子供の観察をする
サポートをするにあたって、何よりも、親御さんの子供への理解度が必要になってきます。
先生よりも、専門家よりも、我が子の理解を出来るのが親御さんです。
「今、どう思っているのか。」
「どれを嫌がって、何が好きなのか。」
など、様々な事を理解することによって、担当の方とのコミュニケーションを通して、完治へと近付きます。
なので、子供の観察は必須でしょう。
ここからは、やってはいけないことをご紹介します。
・喋り出すまで待つ
話し出すまで待ち続けると、逆にプレッシャーとなり、ハードルが上がってしまいます。
早く治したいのは重々承知ですが、焦ってしまうと元も子もないです。
急がば回れの精神で専念することをオススメします。
・叱責をする
教育の中で、叱ることが大事な場面がありますが、こと場面緘黙症の治療に関しては叱ることに関しては意味がありません。
"話したくても話せない"病気なのに、
「なぜ話せないんだ?」
などと言われても、
「こっちが聞きたい。」
と思うだけです。
柔らかい心で接してあげましょう。
・価値観を押し付ける
我が子に対して、自分が生涯で培ってきた価値観を押し付けるのは間違いです。
自分のやりたい事があるのは分かりますが、子供にも心があり、プライドがあります。
子供の考えにも耳を傾け、コミュニケーションを取りながら治療していきましょう。
ということで今回は、
場面緘黙症の子供を持つ親御さんにフォーカスを当て、そのサポートの大切さについてお話しました。
たくさん話していきましたが、サポートの中で一番大事なのは、
"親の愛情"
だと思います。
治療に際しては、様々な障壁が存在することがあります。
しかし、そのような時にも親御さんが常に寄り添うことが、絶対的に大事であるということを忘れてはなりません。
そして、そのような温かい愛情で支えることで、子供を包み込み、治療に向けて前進することができるのです。
また、我が子への理解を深めることで、親御さん自身も成長していくことができます。
そして、そうした成長が、完治へとつながる可能性を秘めています。
ここまで、読んで頂きありがとうございました。
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それではまたお会いしましょう。