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人材が少ない地方だからこそ。熊本の自動車学校が「副業人材」との歩みを通して、見えてきたこと

こんにちは。くまもとKDSグループ広報チームです!

前回の記事では、自動車教習所として、新しく障害福祉サービス事業所を立ち上げる意義や思いを紹介しました。全国的に初の取り組みで、2022年春の立ち上げを予定。意思決定するまでの経緯や、これまで取り組んできた発達障がいや軽度の知的障がいのある方の免許取得支援、サービス管理責任者・拠点マネジャーの募集などについて記しました。

新事業所の立ち上げを進めるにあたり、プロジェクトを主導しているのが、代表の永田の他、もう1人のメンバーがいます。その方はなんと正社員ではなく、副業でのコミットメント。コロナ禍で永田と会ったのはまだ1回、オンラインベースのやりとりですが、障害福祉領域での事業会社と起業経験を生かし、経営企画のポジションで活躍をしています。

当社では経営企画の他、これまでに5人の副業人材を受け入れてきました。現在も、社長の右腕となる広報とディレクター(フルリモート不可)を募集しています。今回の記事では、なぜ私たちが副業人材の受け入れを始めたのか、これまでの副業人材の方が具体的にどのような仕事をしていたのか、事例を交えながら紹介していきたいと思います。

停滞は衰退、新しい挑戦をするための仲間を探して

当社は熊本県にある自動車教習所を2校運営する企業です。若者のクルマ離れが進み、自動運転の登場も迫る中、自動車教習所は斜陽産業へ。そのため、スピード感を持って、まずはできることを「とにかく挑戦してみよう」と奮闘してきた数年間でした。その結果、今では年間4000人以上の方々に利用されるようになり、会社規模も拡大しています。

永田が「現状維持は衰退」という危機感を常に持っており、新しく立ち上げる福祉事業所をはじめ、これまでの自動車学校の枠組みを超える挑戦をしていきます。しかし、人口減少が進む中、県内人材だけではなかなか採用が追いつかなくなってきたのが現状です。

そんなときに、一つの選択肢として浮かび上がったのが「副業人材」の受け入れでした。募集するきっかけとなったのは、2019年1月に九州財務局が開催した「くまもと事業活性化セミナー」です。テーマは「熊本の『人手不足』対応を考えよう」。副業人材の活用事例やスキルシェアの概念について永田が講演を聞き、豊富な経験を持つ方々のスキルやノウハウを副業という形で借りられることに、「目から鱗が落ちた」と当時を振り返ります。

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▲「Skill Shift」での募集ページ

新たな風を会社に受け入れることについて、「会社に合う人材が来るかなど不安な点はあるが、何かが変わるかもしれない」との思いから、永田が中心となって募集を始めました。教習所を置く菊池市が、都心と地域の人材をつなぐ副業プラットフォーム「Skill Shift」と提携していたこともあり、掲載費用が抑えられ、挑戦しやすい環境だったのも大きいです。

実際に募集をかけたところ、応募者は1週間で20人以上に。その他、複数の求人を掲載し、これまでにマーケティングや開発などの副業人材5人と仕事をさせていただきました。

「外の人間」ならではの知見や気付きが得られる

副業人材の方々との業務の進め方は、月2回のオンラインミーティング、もしくは出社をしていただき、今後の方向性や施策の評価をするのが中心です。その他、「Chatwork」などのチャットツールを活用して日々の進捗報告を行います。

たとえば、マーケティングで関わってくださった方だと、Webサイトの分析とリニューアルをしていただきました。その結果、サイトアクセス数は35%増加。特に注力した発達障がい者向けコースへの問い合わせが急増し、現在はウエイティングしていただいている状況です。社員へのレクチャーもしていただき、今では自力で分析ができるようになりました。

システムエンジニアの方は、LINE公式アカウントを開設し、教習所に通う生徒からアンケートを収集できるようにしたり、広告の運用をしたりしていただきました。集まったアンケートはグラフ化され、その日のうちに社員に共有し、サービス改善に役立てています。

また、副業人材に協力いただいてクラウド会計も導入しました。永田は「慣れるまでは大変ですが、請求書を自動で振り分けてくれるので、支払いの日に私がやるのは最終確認と一括送金のボタンをクリックするだけで済むように。経理の担当者が1人いらなくなったので、今では私の秘書と広報担当をしてもらっています(笑)」と、その効果を語ります。

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▲LINE公式アカウントの画面

副業人材の方と一緒に働くメリットは、当初のイメージで抱いていたように、多様なスキルを持つ方々の力を借りられることです。社内にない知見を持っているので、上記で書いたように事業成長や省人化を早いスピードで実現することができます。また「外の人間」が入ることによって初めて分かる、社内の魅力や新しい気付きもあると感じました。

一方で、もちろん副業人材ならではの大変な部分もあります。地方に貢献したいという都市部人材の方が増えているようで、Skill Shiftに求人を掲載すると、約20人~30の応募があります。面接を永田一人でしていたため、その対応にものすごく時間がとられたようです。

また、コミュニケーション面での工夫が求められると感じています。社員とは仕事の内容や働き方、バックボーン、コミュニケーションの仕方が違うので、人間関係の構築には時間がかかります。面接だけですべてを把握するのは難しい部分があるので、最初の3か月くらいはお互いの相性を確かめる期間と位置付けて契約をした方がいいかもしれません。

相性が悪かったり、求めるアウトプットとの差を感じたり、コミュニケーションスタイルの違いは、人間同士なのでどうしても出てきます。最初の契約期間が終わったら、話し合いをしたうえで契約を終えることもありますし、逆に副業人材から継続を断られてしまう場合もあるでしょう。こうしたサイクルが早いのも、副業人材と働くことの特徴だと思います(そのため、経営者の中には管理コストが高いと感じる方もいるかもしれません)。

さまざまな副業人材の受け皿となる組織の設立へ

さまざまな副業人材の方と仕事をさせていただく中でも、一番継続してご一緒しているのが冒頭で紹介した経営企画のポジションです。その方は今回の障害福祉サービス事業所の新規事業立ち上げだけでなく、今では社長との壁打ち、採用戦略の立案・実行、グループ全体のDX戦略や各種Webサイト設計など経営全般のサポートまでしてくれています。

もともと福祉領域への関心が高く、株式会社LITALICOという業界大手で障害のある方の就労支援に携わった後、独立しご自身でも経営経験がありました。仕事が的確でスピード感もあるだけでなく、気配りも上手なので、フルリモートの勤務でも円滑にコミュニケーションをとれていることが、当初の役割を超えて長くご一緒することにつながりました。

伴走してもらっている永田は「これまで私の経営は第6感でやっていた部分が多かったのですが、この方との出会いで経営者としての勉強をしているような気がします。私の思いつきやアイデアを、綿密な分析と計算で戦略に落とし込んでくれるんです」と語ります。

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▲グループ全体の中長期イメージ

当社としては、今後も副業人材の採用を強化し、さまざまなプロフェッショナルの力を借りたいと思っています。現在はその準備として、会社の戦略を構築する部門として「くまもとKDSグループ」を作り、さまざまな専用スキルを持つ人材の受け皿としていく予定です。

今募集しているのは、永田の右腕となり、広報や業務サポートする人材です。各プロジェクトのリサーチや実務サポートをはじめ、グループ全体の広報を担うポジションです。週3日ほど現地でコミットメントいただける方を募集していますが、業務の仕方は相談しながら決めていけたらと思っています。短時間正社員なども相談可能です。

また、事務局勤務のプロジェクトディレクターも募集しています。フルタイムもしくは時短の週30時間以上の勤務で、社内の業務改善や新規プロジェクトディレクションなど、現場での勤務だからこそ活動できる業務を中心に行っていただきます。応募者のキャリアや得意分野によって、広報、人事、経理などさまざまな領域に挑戦できるポジションです。

どちらの職種もいつか自分で起業したいと考えている方にとっては、良い環境だと思います。熊本に移住をしたいと思っている方も大歓迎ですし、何よりも自分の可能性を広げていきたい方と出会えると嬉しいです。興味のある方は、ぜひお話ししましょう!

読んでいただき、ありがとうございました。当社の企業活動など、もっと知りたいと思ってくれた方はnoteをぜひフォローください。今回紹介した求人の詳細については、下記のURLより応募いただければと思います。

・社長室アシスタント兼広報の採用ページはこちら
・社内プロジェクトディレクター(事務局)の採用ページはこちら

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