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SES契約と派遣契約どっちがいいの?

こんにちは!営業部長の小野村です。


今日は、SESエンジニアに向けて、SESとして業務委託で現場へ常駐するか、派遣契約で現場へ常駐するか、どちらがエンジニア目線では良いのか、その点について解説していきたいと思います。



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そもそも、SES契約と派遣契約では何が異なるのでしょうか?下記にまとめてみます。


SESは、クライアント企業に常駐し、工数に対して報酬が支払われるため、派遣契約と混同されがちです。しかし、SESと派遣はビジネスモデルや指揮命令権が異なります。

派遣は、クライアント企業が要求する人材提供依頼に対し、労働者を派遣するサービスです。業務を動かすのはクライアント企業であり、派遣されたエンジニアは、クライアント企業の責任・指揮下で業務を行います。


一方、SESはクライアント企業から外注された業務を遂行するものです。効率的に業務を進めるため、クライアント企業に常駐することがあるものの、人材を派遣しているわけではありません。そのため、エンジニアへの指揮命令権は、クライアント企業ではなく契約を受注したベンダー企業にあります。

仮に、SES契約のエンジニアに対してクライアント企業が指揮をとっていた場合は、偽装請負として違法行為と判断される可能性があります。


SES契約のメリット

SES契約のメリットは、スキルを持ったエンジニアを長期間確保できることです。SES契約には、法律で契約期間が定められていません。そのため、数年単位のプロジェクトの場合でも、スキルを持った人材を確保できます。

また、指揮命令権を持つのはベンダー企業であるため、クライアント企業が業務指示をだす必要がありません。クライアント企業の負担が軽減できる点も、SES契約のメリットです。


派遣契約のメリット

派遣契約のメリットは、指揮命令権がクライアント企業側にあることです。SES契約は、クライアント企業が業務指示をだす際の負担が軽減できるメリットがあるものの、意図とは異なる方法で業務を進めてしまう可能性があります。

派遣契約であれば、クライアント企業の指示に従って業務を進めるため、意図と異なる方法で業務を進めることはありません。業務の進め方をコントロールしやすい点が、派遣契約のメリットといえます。


SES契約のデメリット

SES契約のデメリットとして挙げられるのは、コストが大きくなる可能性があることです。SES契約は、工数に対して報酬が支払われます。そのため、仮に10時間で終わる業務が20時間かかってしまった場合、20時間分の報酬を支払わなければなりません。当初の見積もりよりコストが増える可能性があることがデメリットといえるでしょう。

偽装請負に該当する行為をしてしまうリスクがあることもデメリットです。SES契約は、派遣契約と同様にエンジニアがクライアント企業に常駐します。しかし、SES契約のエンジニアへの指揮命令権はベンダー企業にあるため、クライアント企業からは業務指示を出せません。

契約内容の理解が不足している担当者がいた場合、知らず知らずのうちに業務指示を出してしまい、偽装請負に該当してしまう恐れがあります。偽装請負に該当する行為を防止するためには、担当者への教育とともに、SES契約のエンジニアは別室で業務をおこなうといった、業務指示を出すことがないような環境をつくることがポイントです。


派遣契約のデメリット

派遣契約のデメリットは、契約期間が定められていることです。労働者派遣法により、派遣エンジニアがひとつの組織単位で継続して就業できる期間は、最長3年と定められています。

そのため、高いスキルを持ち、社風にも合ったエンジニアであったとしても、3年を超えて派遣契約を続けることはできません。派遣エンジニアがシステムの根幹部分の構築を担当した場合、契約満了後にトラブルが発生した場合に対応できる人材がいないといったリスクがあります。


現場の作業レベルにおける各契約の違いは?

と、ここまではよくあるような言葉でまとめてしましましたが、今日一番伝えたいことはここからです。(ここまで読んでくれた方ありがとうございます。)


現場の作業レベルでも契約の違いは顕著に現れます。私の実体験をもとにお話ししたいと思います。


やはり大きな差は情報のアクセス権限です。


SES契約と派遣契約とでは、アクセス可能なページ数や、作業承認レベルが異なります。派遣契約の方がより多くの権限をもらえるケースが多いです。


もちろん現場にもよりけりです。100%ではありませんが、これまで私自身様々な現場を経験し、ほとんどの現場では派遣契約で常駐しているエンジニアの方が作業の幅が広い傾向にあります。


SES契約とは異なり、国が定める必要な要件を満たした派遣契約で常駐している方が、そのあたりのセキュリティ権限を安心して任せやすい背景があります。冒頭にも書きましたが、SES契約は偽装請負のようなネガティブに見られるケースも多いですからね。


現場プロパー:「じゃ今教えたところ作業よろしくね」

SES契約エンジニア:「わかりました!・・・・あ、すみませんアクセス権限が・・・」

現場プロパー:「あーそしたら一旦セキュリティチームに権限の申請できるか確認しますね」


こういったやりとりはよくあります。SES契約だから100%権限が持てないというわけではなく、現場での実績や現場でのセキュリティリテラシー、そして信頼関係で大きく変わります。あくまで参画当初は権限に差が出やすいという事です。


権限によってスキルの習熟度に差が出るというわけではありません。大きな責任が伴うということです。派遣だろうとSESだろうと、本番環境にログインし作業する時等はプロパーの再鑑が必要ですし、派遣契約にはSES契約よりも責任感のある人間性は求められると感じています。


色々書きましたが、正直細かい話で、大きな視点で見ると契約形態に限らず、成長する人は成長する。成長しない人は成長しない。ということを肝に銘じて今日のブログは閉じたいと思います。


明日もがんばりましょう!!

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