【受継ぎの家】 工事日記 -10
基礎コンクリートの立ち上がりです。
実はここで、既存構造と関係して重要なポイントがあります。それは"柱を垂直にすること"。今回の構法は、既存の柱を飲み込む形で施工するため、立ち上がりのコンクリートが固まってしまうと、柱の傾きも固定されてしまいます。なので後から修正することができません。
しかし、既存の骨組みは全体的に色んな方向へ少しずつ歪んでいます。そのため精確に水平・垂直になってはくれません。元々プレカット工場で切り出された精密な材でもなく、また経年の変化もあるため、水平・垂直は難しい。
できるだけ水平・垂直に近づけて、そこに仮筋交を打ち込んで固定します。
振り子の傾きを見ながら、少しずつ突っ張って柱を垂直状態に近づけました。
そして立ち上がり部分を囲むように、内部に型枠を組みました。
ここにコンクリートを流し込みます。
固まってから脱枠して、基礎の完成です。