今度はママの番やね
先日こんなポストが上がっていました。
子供が小さかった頃を思い出して、ホロッときてしまった。
我が家は車を所有してなかったので、娘が小さい頃は歩くことが多かった。
ちびっこは、とにかくまっすぐ歩かない。道端に落ちているもの、生えているもの、動いているもの全てに興味が移り、5分で行けるところを20分かかったりしていた。
自転車の後ろに乗せてしまえばすぐなんだけど、おててをつないで、色んなものを見つけてはおしゃべりしながら歩いた思い出は、あの世に持っていく大切な宝物になっている。それができる環境にいたことに、今となっては感謝の気持ちでいっぱいだ。
でも、その日はやってきた。
あれは娘が小学3年生か4年生の頃だろうか。イオンで買い物している時、たくさんの人で混雑していたので手を繋ごうと、娘の手を取った。
すると、娘は繋いだ手をさっと振り払ったのだ。
「え? 手繋がないの?」
「うん、、、大丈夫。」
ママぁ〜!といつもべったりだったのに。低出生体重児ギリギリセーフで生まれた娘はほんとにちっちゃくて小鳥のヒナみたいだった。外界の危害を加えようとする全てのものからヒナを守るような親鳥の心境で育ててきた。
そのヒナが。
こういう時が来るのはわかっていても、あまりにも突然だったので、ショックと寂しさで膝から崩れ落ちそうになったのを鮮明に覚えている。
今、娘は大学3年生。はやいよね、大きくなるの。その分、自分も歳をとっているわけだ。
そんな中、私は先月の初めに謎の膝痛を発症した。整形外科でレントゲンとMRIを撮っても原因わからず。でも痛くて歩けないので家の中で杖をついて移動している有様だ。
外出しないといけない用事があり、娘が付き添ってくれた。その時、
「ほら、手!」
と言って私の手を握って支えてくれた。
久しぶりに握った子供の手。
あのちっちゃなもみじみたいなおててが、こんなにしっかりと立派になって私を支えてくれている。立場の逆転に時間の重みを感じた瞬間。今度はママの番やね。
膝が痛いから、5分で行けるところを20分かけて歩くけど、ありがとうね。