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高人さんが猫になる話。14

14は、性的な描写を含みますので、苦手な方は回れ右を推奨いたします。大丈夫な方のみ、先にお進み下さい。誤字脱字ご容赦ください。
よろしくお願い致します。



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「チュン太…苦しいッ…はなせ!」
「嫌です。」
ぐりぐりと首筋に顔を埋めてくる。
「高人さんは分かってない。」
「何がだよ!」

「他なんて無いです。」

「分かんないだろ…そんな。俺が居なくなったらお前だって変わる!」
「変わりませんよ。」
東谷が顔を起こし真っ直ぐに西條を見つめる。
一点の揺らぎもない。

「…そんなの…」
そんな眼光から目を逸らす。 

「信じられないなら、俺を監禁しますか?」
東谷が困ったようにふふっと微笑み、西條の逸らした顔を覗き込む。
「お前と一緒にすんな。しねぇよそんな事」
「残念です。」
唇に触れるだけのキスをする。

「で、さんざん俺を弄んでくれましたけど…」
東谷の笑顔に黒い影がさす。目が笑ってない。

「…っう…それは…その…」
西條はすーっと視線を外す。

「仕掛けてきたのは高人さんですよね。責任取ってもらわないと。」
ニコリと笑うと身体を起こして西條を抱き上げた。
西條は大勢が保てず、東谷に抱きつく。
「…うわぁっ⁈」

驚く西條に、東谷は少し泣きそうに微笑んだ。
「…あー…高人さんだ…高人さんが居る。」

「…ずっと居ただろ…?」
「……そうですね。」

寂しかった。隣にいたけれど。
見つめ合う、想いは同じなのだ。

どちらともなく、キスをする。
東谷は足早にベッドルームへと西條を運んだ。
深くなる口付けを一瞬でも離したくなくてゆっくりとベッドに下ろすとそのまま上に覆い被さり一心に西條の唇を貪る。
「は…ちゅ…たっ…ッ…ハァッ」
とろりとした表情で、もたらされる快感を受け入れる西條が愛おしかった。
「高人さん…ッ…愛してます。もっと貴方をください…ッ」
「ん…ふっ…。おれも…お前がほしいっ…」
キスの合間に、西條が懇願する。
その言葉と表情に、ゾクゾクと身体が昂る。
唇を離すと首筋をベロリと舐め、手は西條の身体を弄りはじめる。
「んっ…ん…ッ」
西條が口元を腕で覆い声を我慢しているのが見えて、片手で両手を拘束し頭上に固定する。
「声聞かせて…」
胸の突起に舌を這わせ執拗に舐めまわす。もう片方を爪の先でグリグリと捏ねて弄ぶ。

「はっ…あッ…やっそれダメッ…ッんんっ!」
身体の中を快楽が這い回る。ビクンッビクッと跳ねる身体を楽しみながら、東谷はじっと西條の顔を上から眺めている。
すぐにでも俺の物で犯してぐちゃぐちゃにしてやりたい。
そんな想いが強く、募っていく。

「高人さんのここ、こんなにして…ヌルヌルだ。」
チュコチュコと音をさせ、西條自身を手で包み激しく上下に擦る。胸の突起を甘噛みし、ちゅぅぅっと吸い上げる。
「あっぁぁっだめッはげしッイッ――――ッ」
ビクンビクンと身体が跳ねて、西條自身が脈打ち、東谷の手の中で果てる。
「ハァハァ…ッ」
西條は息も絶え絶えだ。

東谷は、手についた白濁を西條に見せびらかしながら舐めとった。
「久々だから、早いですね。」
「うるさ…っ…ぁっッ 」
「力抜いて…」
白濁を西條の秘部に塗りつけていく。ゆっくりと、指を潜り込ませていく。
「ふっんンッ…」
「息詰めないで、高人さん。深呼吸…」
秘部の指は抜かずに西條の顔を覗き込む。
「高人さん、これじゃ俺が入れない…。口開けて、息して…」
ちゅっちゅとキスをし、催促すると、快楽と苦痛に歪んだ顔をこちらに向けて、言われたとおり呼吸をする。
ああ、なんて可愛いのか。早く中に入りたい。
「ん、上手です。」
身体の力が抜けた隙に、ぐちゅぅぅと音を響かせて、指が奥まで入り込み、ぐちゃぐちゃと動き始める。

「あッぁぁッダメっダメッぁッもうムリだからぁッ離してッ」
西條はビクンッビクンッとのけぞり快感から逃げようとするが、東谷がそれを許すはずもない。
「気持ちいですか?じゃぁもっと気持ちよくなって?」
中が柔らかくなってきたころ、2本目の指を入れてさらに推し広げ、奥にある性感帯を執拗に刺激する。
「やぁぁあッちゅた…やめッ…またイクッもやだッ」
「イってください。」
「あッいッックっんんぅッ〜〜ッ。――ッ‼︎」
ビクンッビクンッとまた跳ね、ビュクッと白濁を吐き出す。もう手を動かす力も無いはずだ。
固定していた腕を離してやり、秘部の指を抜く。
「ぁっ…ん゛ぅっ…ハァハァ…」
そんな些細な刺激すらビクリと身体を跳ねさせる。
くたりと虚に脱力する西條の姿は本当に唆る。

東谷はシャツを脱ぎ捨て、痛いほどに膨張した自身を西條に押し当てた。
「はぁっ…ッ高人さん…ッ」
くちゅくちゅとっと秘部に自身を密着させ、ゆっくりと中に押し入っていく。
解しきれていなかったのか西條の顔が歪む。

「…すみませ…俺もう止まらない…口開けて息吐いて」
口に指を割り込ませて開かせる。
「…ん…っう゛う゛ッぁはぁぅっ…ぁっふっはぁっ…ちゅたぁ…ッ」
唾液を垂らし涙目でこちらを見つめる瞳に苛虐心を刺激される。ズブズブと腰を進めていくと、西條の身体もそれに合わせてビクビクと震えた。

「はぁはぁ…ッ…っ」
パンパンッと皮膚がぶつかる音と、次第に水音もぐちゃぐちゃと聞こえ始める。
「っ…ッ…ちゅた…ぁ…んっんぅッはっッ」
「高人さん。…愛してます…高人さんは?…ッ…言って?…」
ずるずると腰を引き一気に押し込む。何度も何度も。
「ぁっ…あぃして…る…からぁ…ハァッ…あッんぁッ」
蕩けた顔。もう、きっと自分がどんな声で鳴いてるかも分かってない。

「もうイキたい…ッ?」
息を切らし、東谷が問うと、西條はこくこくと頷く。
「じゃぁ一緒に…。後少しだけ付き合って…ッ」
今にも弾けてしまいそうな西條自身を東谷はイけないようににきゅっと握る。
「ぁっ…それ…いやっいやぁッ」
「ん、我慢して…一緒にイキたい。」
西條の中がきゅうきゅうと東谷自身を締め上げる。
とろりとした顔は涙に濡れて今にも泣き出しそうだ。
ゾクゾクと快感が這い上がってくる。
「っ…その顔、最高にそそる…ッ」
水音とは肌がぶつかり合う音が激しくなる。欲望のままに腰を打ちつけた。

この人を汚せるのは俺だけだ。絶対に離してなんてやるものか。

「ふ…はぁ…ッやぁっ…も、イキたい…っ」
すがる様にキスを求めてくる。

「俺ももう…ッ…一緒に…っ」
そういと深く深く口付け、一気に西條を追い上げた。同時に自身も高みへと昇っていく。

「あっぁぁっイクッ…っっ‼︎」
「…くッ…ハッ」
2人同時に果てる。東谷は自身を西條からズルリと抜くとトプッと白濁が漏れ出てきた。支配欲が満たされる瞬間だ。

「ハァハァッ 高人さん…っ」
ちゅっちゅっとキスをして抱きしめる。
西條もまた応えるようにすり寄ってきた。
「愛してます。」
「おれも…」
照れ臭さそうに言ってくれる姿はとても可愛かった。

それから、西條は泥の様に眠りに着いた。東谷や西條の身体を綺麗に清め、衣服を着せてやる。

寝入る姿を愛おしそうに眺めた。

――――――――――――

西條は夢を見た。
猫の夢。
居酒屋の帰りの夢だ。

歩いていると、路地裏の入り口に猫がいたんだ。可愛いなぁと思って近づいたら消えてしまった。辺りを見渡してもどこにも居ない。

すると耳元で声がした。

『君には君をとても愛してくれる番がいるんだね。』
きっとこれは猫ね声だ。
『ボクは愛されなかった。ボクは愛していたのに捨てられたんだ。だから愛されるってどんなものか、ボクに教えてよ』

気付いたら西條自身が猫になっていてる。

『ああ、でも人間と猫なんて無理かもね。そうだな、人間とキス?できたら君の勝ち。猫としか見られないなら僕の勝ち。ボクが勝ったら一生猫のまま。君が勝ったら番と同じ人間に戻れる。これは呪いだよ。』

頑張ってね。。

――――――――――――
夢が終わり眠りから覚める。

ああ、そうか…この夢はあの日の夜の出来事だ。
なぜ忘れていたのだろうか。

西條はすぅっと目を覚ます。
すると、一足先に目覚めた東谷が、西條の寝顔を眺めていた。
「…っ⁈」
西條はビクッとする。
「高人さん、おはようございます♡」
ちゅっちゅっとキスをする。

「ん、お、おはよう…。」
西條が返事をすると、東谷は少し真剣に言った。
「高人さん、少しお話聴いてくれませんか?」

その言葉に、西條はこくりと頷いた。

「高人さんすみません、俺が高人さんを追い詰めたてしまったんですよね」
西條の髪を髪をさらさらと撫でながら話す。
「…。」
「猫のときに、高人さんと気づかないで猫と遊んでるから嫉妬しちゃってたんですよね?。」
「……」
コクリと頷き、嫉妬という言葉に恥ずかしくなったのか、東谷の胸元に潜り込んでしまった。
東谷はそのまま西條の頭を撫でながらゆっくり話しはじめる。

「俺高人さんの事、探していましたよ。ただ、貴方の消え方が本当に煙に巻かれたように何もなくて、どこを探しても一つの手掛かりも出てきませんでした。探偵なんかも使って遠くも探してましたけど見つかる気はしませんでしたね。それで、方向性を変えてみる事にしました。」

「方向性って、どういう事だ?」
西條がじっと見上げると、ふっと東谷が笑う。

「人じゃない、“何か”とのトラブルです。ほら、俺が座敷童子に取り憑かれた件あったじゃないですか。だから、高人さんも何か別のモノのイタズラにあってるのかのかもしれないって…」

そんな事考えてたのか。と、目を丸くする西條が可愛い。髪を指で梳いてやりながら続きを話す。

「貴方が消えてすぐ現場のそばで、高人さんと同じ瞳の色で、高人さんと同じ少し癖のある黒い毛並みで、妙に聞き分けがよくて、外歩きに不慣れで、本当に喋っているような、俺の事を知っているような錯覚を覚える猫を見てしまったら、まさか…ってなりません?」
はは…と、情けなく笑う。
「俺、この子を見失っちゃいけないと思っちゃって。貴方に繋がっている気がして。」
根拠無くただ直感で、縋るように細い可能性を手繰り寄せていた。ただひたすら貴方を求めて動いた。

「だから、高人さん以外なんてありませんよ。俺はずっと高人さん一筋なんですから」
にこりと笑い髪にキスをする。

「…っっ」
その言葉に、西條の不安が溶けて心が軽くなっていく。
なんだ、俺だけか。良かった。
ポロポロと涙が出てくる。
「愛してます。」
「俺も愛してる…」
どちらともなく抱き合った。

だが、急に恥ずかしくなる

「なんで目隠し取ったんだよ。外すなって言っただろ」
西條は悔しそうにボソリと言った。
別に泣く気なんか無かった。あいつが他の誰かと居る姿を想像したら泣けてしまっただけだ。

「本当に外されたくないなら、あんなゆるゆるに縛りますかね?」
本当は期待してたんじゃないですか?と、
クスッと困ったように東谷が笑う。
最愛の人の存在を確かめるように西條の頬に触れこちらを向かせると、東谷は愛おしそうに笑った。
「本当に、愛してますよ。」
その蕩けそうな笑顔を見てしまっては、西條も疑う余地は無いなと思ってしまうのであった。


end

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