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遊郭で高人さんを見つけました。12

こちらは性的な描写が含まれるため、苦手な方は閲覧をお控え下さい。



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「な…っ」
なにが起こっているのだろう。完全に惚けていた。
高人さんは今、俺に馬乗りになってこちらを見下ろしている。

着物は肌けて羽織っているだけ。
俺がつけた赤い所有の証が見え隠れする。

髪も乱れていて、さっきイかせたばの顔もほんのり赤くて少し虚な気がする。

全体的に見ると、すごくやらしい景色だ。
けれど心配になってしまう。

その思いが伝わってしまったのだろう、高人さんは俺を見つめる。

「大丈夫、お前だから」
心臓が高鳴る。凄く、幸せそうに笑うから。

見惚れていると、ちゅっと唇に口付けられじっと見つめられる。どちらともなく唇を開くと、啄むように角度を変えながら次第に深く口付けた。

「はっ…高人さん…っ」
唇を離さなれると、名残惜しくて名前を呼んでしまう。
すると、高人さんは片手を俺の下腹部に伸ばして、布越しでも分かるほど硬い俺のモノを撫でてくる。
「こっちも可愛がってあげたい。」

これは、高人さんが世話をしてくれるという事なのかな…。いいの?

もそもそと下に行くと、袴の紐を解こうとする。
邪魔な髪を掻き上げて後ろに流す仕草が可愛らしい。

「ちょっと座りますね。」
苦戦しているようだったので、後ろにも手を回しやすいように身を起こしあぐらをかいて座る。

「結び目硬いぞ…」
「袴って、意外と脱がせにくいでしょ?」
可愛い。可愛い、可愛い。さっきまであんなガッついてしまったけど、止めてくれて良かった。こんな可愛い姿が見れた。幸せで顔が綻ぶ。

紐を解いてくれている間、俺はされるがまま、座って高人さんの長い髪を指で梳く。
長い髪もいいけれど、きっと、男らしい髪型も格好良いだろうなと思う。

「解けた!」
「ふふ、ありがとうございます。」
頭を撫でてあげるとなんだか嬉しそうだ。さて、ここから何をしてくれるつもりなのだろう。

俺の下でゴソゴソしてるのを見守る。

俺のモノに、高人さんの手が触れると少し落ち着いていた欲望がズクズクと疼きだす。
「…っ」

好きな人の手が触れているというだけで、押し倒して貪りつくしてやりたい衝動に支配されそうになる。

顕になった俺のモノは、もう硬く反り勃っていた。

「チュン太の、凄いおっきいな」
…高人さん、またそんなヤラシイ事言って…。

こっちは理性を繋ぎ止めるのに必死なのだが、高人さんの視姦遊びが終わらない。まじまじと眺めてサワサワと触れて楽しんでいる。

これ無意識なんだろうな…。

「高人さん、そんなジッと見つめられたら俺、我慢できなくなります。」
困ったように笑うと、高人さんが見上げてきた。
あー、美味しそうな唇。思考がおかしくなってくる。

「ん、お前のだと思うと可愛くて」

そう言うと、髪が顔に掛からないように耳に掛けながら、俺のものを舐め始める。竿の付け根から先端まで舌を這わせて、歯が当たらないように気をつけながら口いっぱいに頬張っていた。

「……っ」
ゾクゾクと快感が這い上がってくる。
じゅぷっ…じゅるるっ…と音をさせて何度も上下に口を動かす。高人さんが動くたびに身体が震える。
「高人さ…っ…」
ちゅぽっと口を離すと、丁寧に舐めてくれる。
「はは…っやらしいですね…」
俺が気持ち良い所を探してあちこち舐め回し、反応がある場所をペロペロと執拗に舐めてくる。ジワジワと快感に理性が削られていく。

下を向いているため、髪が次第に顔にかかり、高人さんの顔を隠していく。
隠れた顔を暴くように髪を除けて耳にかけてやった。
一心に俺のモノを咥え込んでいる姿は、支配欲を焚き付けてくる。
この髪を掴んで…喉の奥まで咥え込ませたい。…押さえ込んで…何度も…何度も突いて…。
そんな欲望が頭をもたげる。ああいいな。やってしまおうか。

…だめだ。ダメだだめだ。
今じゃない。
今はダメ…って、後だったらするのか?
泣いた顔も見てみたい。どんな風に涙を流すのだろう。優しくするんじゃなかったのか。ダメだ。

理性と欲望がせめぎ合う。
思考が固まらない。

「ひもひぃい…?」
上目遣いに俺を見つめてくる姿に、ぞくんッと身体が熱くなり息が詰まる。
ああ、このまま、喉まで突っ込んでやろうかな。

理性がガタンと崩れそうになるのを必死で繋ぎ止める。
「…高人さんっ…あんまり煽らないで…保ちません…っ」
可愛い姿を堪能したいのに。理性を削ることばかり仕掛けてくる。高人さん上手いな。こういう事は俺が教えたかった。
余裕があるフリも大変だ。

頭を撫でてやると嬉しそうに、また俺のモノを舐め始める。
「…っ…はっ」
このまま続けられるとすぐ果ててしまいそうだ。
「…高人さん…ちょっとまって…その…それ以上はっ」
舐めながら余裕の無い俺を見上げる高人さんは、ふっと笑ってまた俺のものを深く咥える。
「…っ‼︎…」
ビクッと身体が震える。
深く咥えてズルりと先端まで戻ると先端を吸い舐める。それを繰り返される。

「…高人さん…口、放してっ…ッ…も…っ」

先端を強く吸われるとビクビクと身体が跳ねる。
「…っ――――ッ‼︎」
「…んッ」
高人さんが先端を舐めた瞬間に白濁を吐き出してしまったせいで、高人さんの顔を汚してしまう。
本人は気にも止めずに、すぐに口に俺のを咥えてちゅっちゅっと吸っている。

「はっ…ごめん…顔汚して…しま…ッ」
高人さんは俺の物から口を離すと、俺に、口で受け止めた欲望を見せてくる。
まるで貴方の奴隷です。と言うように。汚された顔でうっとりとしている。ゾクリとする。

けれど、これは俺が教えた事ではない。

誰からこんな事を教わったの?

過去の客だ。分かってる。

「それ吐き出して、飲んじゃダメです。とても飲めないから…」
飲まなくていいの?という風に首を傾げてくるので、手拭いを高人さんの口に当てて吐きださせる。

顔や髪についたモノも丁寧に拭き取る。

「んっ…気持ちよかったか?」
上目遣いに見上げてくる高人さんをぎゅっと抱きしめる。
「はい。気持ちよかったです。高人さんは凄いですね」
「良かった。」
ふふっと嬉しそうに笑う高人さんを抱きしめる。

「高人さんは、この仕事辛くないのですか?」
ぎゅっと抱きしめて首筋に顔を埋めたまま聴く。高人さんは俺の背中に手を回し、ぽんぽんと撫でてくれた。

「…昔は辛かったかな。凄く怖かった。でもこれが仕事だ。怖がってばかりはいられないだろう?」
抱きしめる力が強くなってしまう。

「チュン太?」
高人さんが心配そうに腕の中で声をかけてくれる。
「もう少しこのままでいいですか?」
そう言うと、分かったと返事をするように、よしよしと頭を撫でてくれる。

怖くても逃げたくても、誇りを持ってやってきた仕事だ。それを可哀想だとか、嫌だとか言う権利は俺には無い。ただ、辛い時期にそばに居られなかった事が悔しい。その時から支え護り続けてきたのがあの呉服屋なのだ。これだけ一途に護り続けて、アイツも損な立ち位置にいるなと同情を覚えるが、譲ってやる気は毛頭無い。

「チュン太、大丈夫か?」

さすがに、心配させてしまうな。
「はい。すみません。高人さんがすごく奉仕が上手いから、教えたヤツに嫉妬してました。」
顔を上げて困ったように笑った。

「なんだ、そうだったのか。でも気持ちよかっただろう?」
高人さんは、ふふっと笑う。
「まぁ…はい…。すごく…。」
俺はぽりぽりとバツが悪そうに頰を掻く。

「今までの客は俺を商品としてしか見てこなかったから、こんな優しくされたのはチュン太が初めてだよ。俺から何かしてあげたいと思うのもお前だけだ。」

それじゃダメか?と、頭を撫でられる。
「何かしてあげたいと思う相手も、俺が初めてという事ですか?」

高人さんの首元に甘えるように擦り寄る。

「ああ、お前が初めてだ。チュン太」

俺はその言葉に、ふふっと笑う。
「じゃあ、あなたのこれからの初めては、全部俺が貰ってもいいですか?」

いいって言って…高人さん。

「欲張りだな。」
高人さんがクスクスと笑う。
「でも、…そうなるといいな。」
高人さんは、籠の中から青空を見上げる鳥のように、叶わない夢をみるように言う。

「…なりますよ。そうしますから。」

また高人さんに向き直り唇に優しく口付けた。
「寝ましょうか。」
着物はもうはだけてしまっていたが、長襦袢だけを残して脱がしてやる。
高人さんが、お客用の夜着がある。と、浴衣を出してくれたので、俺も着替える。
布団の中で彼を抱きしめ、求められるままに口付けをした。
しばらくすると、すーすーと寝息が聞こえてくる。

頬にかかる髪を後ろに流してやり、そっと額に口付けた。
「おやすみなさい…高人さん」
愛しい人を腕に抱きしめて、その日は眠った。

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