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婦人科系の疾患かと思ったら虫垂炎だった話
昨日、めちゃくちゃ暗い内容のnoteを更新した。
今日は、嘘のようなホントの話をしようと思う。人生で2回入院したうちの一回の話、それが今回の話。残りの一回はプロローグのプロローグとする。
◎プロローグのプロローグ
高校3年の冬休みのある日、私は呑気にテレビを見ていた。突然気持ち悪くなったのでトイレに駆け込んだ。「最近そんなに暴飲暴食してないんだけどなあ...」と思いつつ。
元々、体質的に胃腸が弱いので食べる量と内容には気を付けていた。すでに進路が決まっていたこともあり、受験とかそのあたりの疲れが出たのかしらと思っていたが今度は腹痛と吐き気が交互に来た。最初にトイレに駆け込んで30分でその場から動けなくなってしまった。
母、パニック。救急車を呼び近所の病院に運ばれた。胃腸炎の診断を受け、そのまま3日ほど入院。退院日は元旦だった。帰ってきたときの挨拶は「ただいまー!あけおめー!」である。すこぶる元気な病み上がりだった。
◎プロローグ
先述の胃腸炎騒動からかなり気を付けていたが大学2年の春、夕飯をちょっと食べすぎたかなと思いつつ翌日も学校だったので早々に寝ようとした。布団に入って30分後、身に覚えのある吐き気が...。「おいまじかよ」と思いながらトイレに直行、そのあとはお察しである。
またも同じような展開になったが今回は別の病院に運ばれ、採血・レントゲン・点滴の3点セット施行。症状が落ち着いたころ、医者からこう言われた。
「卵管が腫れている、今すぐ婦人科のある病院を受診してくれ」
私、パニック。パニックのまま、午後まで診察がかかるだろうといわれたため実習の担当教員に欠席のメールを送った。「お大事に」と返ってきたので後日謝罪に行こうか...と考えていた。(ちなみにメールを送った教員はのちに卒業までの1年間でめちゃくちゃお世話になる先生である。この話は後日。)
そして胃腸炎騒動の際にお世話になった近所の病院を受診。最初の病院と同じようなことを言われたが別に今までそんな症状もなかった。診断として言われたのは「卵管嚢胞」。
「まさか私が婦人科系の病気になるなんて...今まで彼氏はいたことあるけどそんなこと(超オブラート表現)したことないのになるのか...まじか...」と若干落ち込んだ。しかしこれは後に勘違いだったことが発覚する。
初診で「とりあえず来週また来てください、そのあとは月一で通院を」と言われたので、午後から授業がある日の午前中を利用して通院をした。しかし2度受診したがその度に卵管の腫れは引いていた。「ただの思い過ごしだったのか?いや、でも先生からはちゃんと診断出てるしな...」と駆け出しの医療系学生だった私は疑問に思いつつも普通に生活をしていた。悲劇が起こるのは3度目の受診の翌日である。
◎地獄のXデー
翌日、授業を終えた後にタワーレコードに立ち寄り、東京事変のDVDを購入していた。
ほくほくしながら帰宅し、さてDVDでも見ようかと思っていた時、何となく胃に不快感を覚えた。「まあ、DVDはいつでも見れるし、ちょっと休もう」と思って母に夕飯まで寝ている旨を伝えて自室に向かった。布団に入って30分後、身に覚えのある吐き気が...(2回目)。「おいまたかよ...」と思いながらトイレに直行、そのあとは言わずともわかってもらえるだろう。
しかし、今までの嘔吐・腹痛と何かがおかしい。全然吐き気が収まらず、エンドレスでおなかが痛い。そのまま動けなくなり、何度目かの救急搬送。受診している近所の病院に運ばれた。
たまたま婦人科の先生が院内にいたため、そのまま見てもらえることになったが、吐き気と腹痛が強すぎて内診台に上がれない。上がれても止まらない吐き気。「もう吐くものないよ...」という状態になっても収まらない上に結果はまさかの異常なし。とりあえず症状が収まらないので入院しましょう。そういわれて点滴をされた。病室に運ばれ、ベッドについた瞬間速攻で寝た。真実がわかるのは、翌朝の回診の時のことだった。
◎突然転科からの人生初の手術
翌朝、目が覚めてもやっぱり気持ち悪いしお腹が痛い。と回診で来た先生に伝え、そのまま触診された時の話である。
「んー、痛みの位置がね、婦人科系の部位よりも上なのよね。消化器外科に受診していただきましょうかね。」
消化器外科…?なんで...?まさか…!
この時思いだしたことがある。1回目の入院の更に前、学校で強い吐き気と腹痛に襲われそのまま救急車で運ばれたことがある。その時に救急外来の先生に言われたことがあった。
「盲腸の部分が少し膨らんでますけど、今すぐどうなるわけでもないので様子を見ましょう」
…おい、絶対盲腸じゃんかよ!!!!!!
そんなことを思いつつ、そのまま車いすに乗せられ、消化器外科の外来でエコーを当てられ吐きそうになり、そのまま虫垂炎の診断を受け、自宅から両親が呼ばれ(当時私が未成年だったため同意書とかいろいろあったらしい)、緊急手術となった。
ちなみにこの時吐きすぎて意識が朦朧としていたためほとんど覚えていないが、術後説明を受けた両親が言うには「破裂する一歩手前だったらしいよー」とのこと。ほんとに人生何が起こるかわからない。
手術は無事終わり、病室に帰ってきたときには意識はあったが、今までの疲れと麻酔抜けかけの寝ぼけている状態だったため返答するのに精いっぱいだった。とにかく眠かった。寝かせてほしかった。ごめんお母さん、声デカいからもうちょっとボリューム落として...。
そして麻酔が完全に抜けたとき、看護師さんが気を利かせてテレビをつけてくれていた。放送されていたのはAKBINGO!だった。完全に深夜である。
この後、退院までに要した時間は4日ほどだがその間、授業にはもちろん出られないため友人や教員に連絡をした。大学の方には母親から連絡をしてもらい「欠席した授業すべてに診断書の提出をしてください」と言われた。なかなかヘビーなサブミッションである。
ちなみに友人からは「事故にでもあったのかと思った」と言われた。うん、ある意味事故だね。
こうして、私の入院騒動は退院後に同期たちから「突然消えてどうした」と質問攻めを食らうというオプション付きで幕を閉じた。退院後、外来を受診した時に病変を見せてもらったがいかにもよろしくない状態だった。そりゃ悪さするよな。
ちなみに入院前に買ったDVDは、退院した日に即再生をした。すごくよかった。
余談だが、退院した翌週に婦人科系疾患と消化器疾患の講義があり、「婦人科系の臓器と消化器の臓器は近いから間違われやすい」「あと、虫垂炎は病気じゃないんで」と言われ何人かの学生と講義している先生がちらっとこっちを見た気がしたのは気のせいということにしよう。ちなみに友人はガン見してきた。おいこら。
◎まとめ
人間何が起こるかわからないものだなと思う。まさか自分が入院すると思わなかったし、入院中もいろんなことに遭遇するし(ざっくり)、まさかが積み重なりすぎて今振り返ってもよくわからない。
ただ一つ言えることは、虫垂炎は痛いです。
あと、縫合部は日が経つとめちゃくちゃかゆいです。
皆様、くれぐれも健康には気を付けて元気にお過ごしください。
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