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小論文のワンポイント講座 基本事項(1)

こんにちは!
KC看護アカデミア塾長の陀安です。

今回は小論文についてお話します。

 近年、学校推薦型選抜(指定校推薦・公募推薦)や総合型選抜(AO入試・社会人入試)の増加にともない、小論文を受験科目にする学校が増えてきました。
 とりわけ看護系では、大学か専門学校かを問わず、多くの学校で小論文があります。
 小論文は、普段の学校の授業ではほとんど学習しませんし、社会人にとっても勉強の仕方がわからない科目でしょう。そのため、多くの受験生が小論文に不安を抱えているのではないかと思います。 
 そこで看護系小論文の基本事項についてご説明します。

⑴試験時間と指定字数は比例する。

 たとえば60分の試験時間なら、指定字数は600字が一般的です。時間と字数は比例するのが普通なので、40分なら400字、80分なら800字程度と考えてください。
 ただし学校によって多少違いがあります。60分で800字、60分で1200字という学校もあります。個人的な感想では、60分で1200字はあまりに無謀な設定で、実際に書いてみると、超人的なスピードで書かないと1200字に達しないことがわかります。こういう学校は過大な要求をしているという自覚がないのだろうと思いますが、そうはいっても求められている以上は応えないといけないので、それなりの対策を立てる必要があります。

⑵「〜です」「〜ます」ではなく「〜である」「〜だ」にする。

 日本語の文末の表現の仕方には敬体と常体があります。
 「〜です」「〜ます」を敬体、それ以外の「〜である」等を常体といいます。
 敬体は目の前の相手に対して丁寧に表現する文体で、手紙や礼状、話し言葉で使用します。受験の際も志望理由書では敬体を使うときがあります。
 小論文でも丁寧な印象を与えるために敬体を使いたくなるかもしれませんが、小論文は常体で書いてかまいません。むしろ常体で書くほうがよいです。
 敬体で書くと子供っぽい印象を与えることがあります。また、敬体は話し言葉と親和性が高いので、話すときと同じようなくだけた言葉遣いになりがちです。一文も長くなってしまいます。

⑶一文を短くする。

 一文を短めにすることが重要な理由は2つあります。
 一つは読みやすくするためです。文の切れ目はいわば息継ぎの場所のようなものです。なかなか息継ぎできなければ、読む側は疲れてしまいます。短時間でたくさんの答案に目を通さなければならない採点者の立場に立てば、文の切れ目がなかなかやって来ない文章にはストレスを感じるだろうと想像できます。そのストレスが採点に悪影響を与えるかもしれません。
 もう一つは表現の間違いを防ぐためです。正確な文であるためには、文の始まりと終わりがきちんと対応している必要があります。主語と述語の対応もその一つです。一文の全体を視野に入れ、始まりの表現と終わりの表現が対応していることを確認する必要があります。しかし、一文が長いと、この対応を見落としてしまう危険性が高まります。これは小論文の初学者によく見られるミスです。書きたい内容にばかり目を奪われてしまい、表現がおろそかになってしまうのです。

今回はここまでです。
次回も基本事項についてお話します。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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