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店舗で働くひとりひとりのあなたへ、店長より。

おつかれさまです。
いつも店舗の運営に協力してくれてありがとうございます。
今日はいつもの連絡事項ではなく、店長として、普段から思ってはいるけど伝えられていないことを、この場を借りてアルバイトスタッフであるあなたにお届けしたいとおもいます。

新店舗の立ち上げメンバーとして、あなたと面接をした日のことを今でも思い出します。
アルバイトの面接なのに、実際の店舗からはかなり離れた渋谷の立派な本社ビルに呼ばれて少し不安だったのではないでしょうか。わたしもいまだに本社の仰々しい雰囲気には慣れません。
なるべくあなたの緊張がほぐれるように雑談を多めに自然な会話を意識していた、と言えばそうなのですが、実際はわたしがピリッとした緊張感のある雰囲気をだすことができなかっただけでした。でも、ゆるい会話の中でも勤務に関する最低限のことだけでなく、言葉遣いや仕草、感じ取れる雰囲気などでわたしなりに良い判断ができたと自負しています。採用に至ったそれぞれのスタッフが複数ある業務にうまくハマって、あなたも最適なポジションで素晴らしい仕事をしてくれていますよね。あなたと共にこの店舗で働けていることを誇りにおもっています。

オープン景気でお客様のご来店がかなり多かった頃、常軌を逸した忙しさでヘトヘトになっていたわたしに、「差し入れです♡」といって大好物のポテチやココアを事務所に置いて帰ってくれたこと、本当に嬉しかったです。救われた気分でした。すぐにツイッターで自慢しました。
社員は店舗に一人しかいないので、基本的にオペレーションに関わる作業以外はすべてわたしが行います。それ故に孤独感を感じることが多く、こなしきれない業務とプレッシャーに押しつぶされそうになることも少なくありません。そんな時、「加部さんいつもおつかれさまです」という細やかな気遣いは、何よりも身に染みるのです。

店長という立場と責任感のなかで、わたしが何よりも優先し大切にしていることは、スタッフの働きやすさです。この考えは今後も貫くと決めている信念なのですが、気をつけていないとすぐに間違った方向へ進んでしまうことがあります。それは、何でも自分でやってしまうという自滅への道です。
「ここまでやってあるとみんな楽だろうな」「あれをしておけば後がスムーズに進むだろうな」という先を見越した行動は、ある程度までは必要で、社員のみならずアルバイトでも身につけて欲しいものですが、行き過ぎたそれがたどり着く先には孤立という自滅しかありません。
ある時あなたは言いました。
「もっとわたし達に仕事をふってくださいね。加部さんみたいに速くないけど、言ってくれれば何でもやります。」
とてもありがたいとおもうと同時に、恥ずかしくもなりました。頼りになる店長にならなくちゃと気負いすぎて、だれにも頼らないことで勝手に孤独を感じていたのです。あなたが頼りにならないから頼らなかったわけじゃないんです。でもそんなふうにも思わせてしまいましたよね。とても反省したできごとです。ごめんなさい。
わたしは「ひとりでなんでもできるスーパー店長」ではなく、「みんながいろんな作業を協力できるように指導し、わかりやすいやり方と仕組みをつくれる店長」を目指さなければならないのだと、ようやく気づいたのです。まだまだ理想の体制には遠いですが、少しずつ確実に正しい方へ前進しているところです。見守りつつ、協力してくれたら嬉しいです。

開店前や閉店後はプライベートなことも含めて色々な話をしますよね。あの時間が実はすごく楽しくて好きです。おもしろいドラマの話、恋愛の話、感動した本の話、家族の話、明日の天気、昨日の出来事…。いろんな話の中であなたの意外な一面を知ることは、わたしの喜びでもあります。

喜びといえば、「加部さんに褒められるのが今一番嬉しいんです。お父さんに褒められるより嬉しい。」と言われたことは、とてもビックリして、だけどすごく印象に残っている言葉です。自分が褒められると嬉しい人を思い浮かべてみたのですが、あなたにとってのその人物に自分がなれたというのは、驚きに近い喜びでした。

どんな場面でも「楽しく働ける職場」であって欲しいと願うわたしにとって、「初めてのバイトがこのお店で良かったです!」というあなたからの言葉は、何物にも代えがたい宝物です。
わたしの充実感や達成感を大きく満たしているものは、スタッフであるあなた一人一人なのです。

忙しい日々が続き新しい商品やプロモーションが次々と降りかかるなかで、不満をもらすのは最小限に止め、できない探しをせず、できるようにするためのアイデアを出して努力をしてくれること、とてもとても心強く、感謝してもしたりません。
本当にありがとうございます。
発注ミスしたりシフトが抜けてたり、頻繁にわたしのポンコツな部分が露呈されてるせいで幻滅されていないか不安もありますが、あなたの労働とこの職場をまもるため、これからも力を尽くす所存です。

疑問や不安や不満など、なにかあれば加部までいつでもご連絡ください🙆🏻
これからもご協力よろしくお願いいたします!

加部

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