脳震盪後の後遺症
みなさんこんにちは。お疲れ様です。
さて、今回は脳震盪後の後遺症について話をしていきます。
僕は、脳震盪後の後遺症の選手を今まで見てきていますが、
つい先日も大学サッカー選手の子が3ヶ月くらい経っても復帰できていないということで、オンラインで指導しました。
オンラインでのセッションは、できないことも結構あるし、目の動きの評価とかもオンライン上では難しいので、基本はやっていないのですが、紹介もあってやりました。
15個くらいのセルフエクササイズを教えて、ちゃんとそれを継続して行い、その後は症状も出ていないようです。良かった。
ということで、脳震盪後の後遺症に苦しめられている選手、人は沢山います。
しかし、画像上問題がないのに様々な症状が出ていて、周りからはあまり理解されにくいところがあるのが難点です。
そこで、脳震盪後の後遺症について、今日は少し話していきます。
Post-Concussion Syndrome(脳震盪後症候群)
少なくとも3つの脳震盪後の症状が長く続くこと。一般的に3ヶ月以上続く場合はPCSと定義される。
脳震盪起こした人の5〜30%が何らかの形でPCSを経験すると言われている。
脳震盪後の後遺症は、
①身体
②感情
③睡眠
④認知
に影響を与えると言われている。
①脳震盪後後遺症の身体に出る症状
物理的
- 頭痛
- めまい・立ちくらみ
- 吐き気
- 光過敏
- 耳鳴り
- バランスの乱れ
- 視覚障害
②脳震盪後遺症の感情面の症状
- 気分の落ち込み
- 孤立感
- 快感の喪失
- 過度の活動
- 無気力または意欲の喪失
- うつ病
- 不安感
- 性格の変化
- 活力の喪失
③脳震盪後遺症の睡眠症状
- 不眠症
- 眠気
- 寝つきの悪さ
- 睡眠パターンの変化
眠りも悪くなる。
④認知系機能の低下で出る症状
- 注意力不足
- 集中力の欠如
- 短期記憶
- 実行機能
- 神経疲労
- マルチタスク能力
このような様々な症状が出ます。
普通は安静にして休んでいると、これらの症状は無くなっていくのですが、これらの症状が休んでいても回復してこないのが、脳震盪後遺症症候群です。
評価
評価には、脳震盪の診断とかに使うSCAT5などありますが、自分は後遺症に対しては、神経学的なチェックを行っていきます。
1、小脳機能
2、自律神経機能
3、前頭葉機能
4、歩行
5、脊柱機能
などをチェックしていきます。
特に大事なのは、前庭機能や、視覚機能になります。
チェックを行っている最中にそのチェックの
スピード
持久力
正確性
症状が悪化しないか?
などを見ていきます。
脳震盪後の後遺症がひどい選手なんかは、目の動きの検査をしてる時や、前庭機能の検査をしているときに、イライラしたり、気持ち悪くなってしまったりといった症状が出ます。
これらを注意深く観察して、どこの機能が弱っているか?また左右の差はあるのか?といったところをチェックしていきます。
改善していくには?
1、脳血流の改善
2、手技
3、視覚ストレスの軽減
4、前庭感覚刺激
5、視覚刺激
6、嗅覚刺激
7、固有感覚刺激
8、前頭葉トレーニング
をしていきます。
それらのエクササイズは各々たくさんあるのですが、相手の状態によって、メニューの強度が変わってきます。
脳震盪後のリハビリで一番大切なのは、メニュー内容というより、強度設定。
これが一番大事になるかと思います。
人によって良いメニューが、違う人には逆に悪くなってしまうメニューもあります。なので、強度設定がとても大事で、その為には刺激をして、チェック、刺激をしてチェック。を繰り返して、その人に合ったメニューを組み立てていきます。
とりあえず簡単にできること
とりあえずで、簡単にできることは、
まずは視覚ストレスを減らすことでしょう。
外でも流れてる景色をあまり見ない。
選手であれば練習風景もあまり見ない。(人が沢山流れてる動きを見るのは視覚ストレスが強い。)
携帯の画面のスクロールを沢山しない。あまり見ないのが一番ですが、ゆっくり動かすとか。
サングラスをかける
ピンホールメガネをかける
カラーメガネをかける
バイナサルオクルージョンメガネをかける
など、色々できそうです。
その他の刺激達は、むやみに刺激をするメニューをやらないで、専門家の指示を仰いでいきましょう。
また、病院での検査等も脳震盪に強い病院で診てもらうのが一番です。
僕は、都内の大橋病院というところを大体紹介しています。
ということで、脳震盪後の後遺症についてでした。
また脳震盪についてはアップしていきます。
アスリートのケアしてます。世界に飛び出す整体師になりますので、応援宜しくお願い致します!!