あかりの在り処

秋風 波打つ稲穂が さざめく夕暮れを
ひとり歩く 帰郷の道 懐かしい歌

鈴生り黄色い帽子を 横目通り抜ける
喉元過ぎれば忘れる 広い空のこと

遠くの風景は 
何故だか眩しい

虫の音 響く 夜更けには
闇に閃めく影 星のあかり 
そっと照らしていた
枕元にはいくつもの
お気に入りのぬいぐるみ達
寄り添う夢の世界 誘うよ

年の瀬が迫る明け方 ふたり乗せた車
霜の降りた 畦の道を 慎重に進む

緊張気味の彼
愛しく見つめる

数えきれない日々過ごした
部屋に招き入れる
あんまり見られると恥ずかしいな
こんな静かな夜なら きっと家族が
聞き耳立てているから
また明日 おやすみ

凍える風に揺れた時
小さなあかりでも
心の中ずっと照らしていた
枕元にはいくつもの
お気に入りのぬいぐるみ達
寄り添う夢の世界 誘うよ

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