あなたは聞き上手ですか? 成功者は会話の主導権を相手に渡す【尾藤克之のオススメ】
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ビジネスシーンで、相手の話を聞くことはコミュニケーションを構築するうえで大切なスキルと考えられています。
ところが、世の中には聞き上手が少ないことも事実。聞き上手になると、人から信頼され、人生がうまくいくようになります。どうすれば、聞き上手になれるのでしょうか。
成功している人は、なぜ聞き方がうまいのか?(八木龍平著)日本文芸社
■聞き上手は主導権を相手に渡す
著者の八木龍平さんは、開き上手になるためには、ネガティブ・ケイパビリティが必要だといいます。聞き上手でない人と、そうでない人とを分ける、わかりやすい基準があるそうです。
「それは、主導権を相手に渡す、ということ。人間は、コントロールされることを嫌がる生き物です。程度の差はあれども、自分で決めて、自分が思うように行動したい。逆に、人の言いなりになるのは不倫快です。小さい子供に『勉強しなさい』と言うとかえって意欲を失わせる、とよくいわれますが、私たちは、本能的に他人に主導権を握られることがイヤなのです」
そう話します。
「ですから、人は何かを話すときも、自分の意思で、好きなように話せていると感じているときのほうがよくしゃべります。気持ちよく話せるからこそ、深い話や、思ってもみなかった話も飛び出してきます。聞き上手な人というのは、このことを知っています。だから、話し手に主導権を与えて、好きに話してもらえるようにもっていくのです」
筆者がコンサルティング会社に勤務いていたとき、この方法はインタビューの基本でした。インタビューと聞くと「根堀り葉堀り」聞いていくようなイメージがありますが、それは違います。優秀なインタビュワーほど聞きません。むしろ、相手が話したくなるような雰囲気をつくるのがうまいのです。
■これはインタビューの鉄則!
当時、インタビューのコンタクトは電話でした。契約内容はオープン情報ではなく、クローズド情報を調べてレポーティングことが求められます。たとえば、生産拠点の体制や生産能力、新商品開発などがあげられます。
クローズド情報は、工場や研究所のほうがなまめかしい話が聞けます。工場や研究所は会社の機密情報がつまっていますからアポイントは入りません。電話がベターなのです。
国会図書館に行って、工場や研究所の連絡先が書いてある資料(電話帳が一番使い勝手がよい)を探します。数年間にさかのぼれば、電話番号が記載しているものを探すことができるはずです。上場企業の場合は、有価証券報告書に記載されていますが、非上場の場合はこのような手段を駆使しながら情報を集める以外にありません。
同僚で電話取材の達人がいました。相手を電話口に呼び出して警戒感を解き、自らが知っている情報を小出しにしながら、1時間以上みっちり聞き込みます。導入から数分程度で、フレンドリーな関係が構築されて、相手は勝手にぺらぺら話し出します。電話1本で数千万円の受託案件の実査が完了しますから、これはすごい技術でした。
人は、自分の話したいことを聞いてくれる聞き手を信頼します。聞き手がネガティブ・ケイパビリティの態度でいるほど、安心して深い話になります。話し手の信頼を獲得することは、聞き上手の証しです。そのためには、まずは相手に主導権を渡さなければいけないのです。(尾藤克之)
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Jcastニュースに掲載された記事をnote用に編集しています。
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