老医師に助けられる
人差し指を負傷し、
自力にタクシーに乗ったものの
どの病院に行けばいいのか分からない。
プロ意識の低いドライバーは
「知らない」と迷惑そうに答えた。
とにかく
近い病院に向かってもらった。
途中、
救急指定病院の看板が目に入ったので
目的地を変更。
どうにか病院に辿り着いたら
診察時間が終わっていた。
もう医師がいないと言う。
しかし、
際どい状況であることを察した受付嬢が
どこかに電話をする。
現役を引退している先代の院長先生が
対応してくれることになった。
到着まで暫く待たされたが、
その間は
看護師が止血を続けてくれた。
年老いた先生が
やる気満々で登場し、
かなり丁寧な処置をしてくれた。
爪を避けながら慎重に縫うが、
出血のため、
一針一針に時間がかかってしまう。
それでも
老医師がいてくれたことで
ダメージは
最低限に留めることができた。
私は感謝している。