全身麻酔
手術の当日、
信じられないほどの不安感が自分を襲う。
全身麻酔から覚めなかったらどうしよう。
諄くなるが、
体型的にはデブでも
私の神経は細く
気は小さい。
今日で人生が終わり?
それは嫌だ。
怖い!
しかし、
そういう気持ちを素直に表現できる
キャラクターでもない。
手術室に入る際、
カミさんとハイタッチをしたら
近くにいた看護師に笑われた。
今生の別になるかも知れない心の乱れを
どうにか誤魔化そうとしたのだが
カッコ悪い流れになってしまった。
このままでは…死ねない。
そんなことを考えているうちに
麻酔をかける段になる。
神様 … !
祈る間もなく意識が飛んだ。