過密日程とWBの消耗
12/29プレミアリーグ第20節サウサンプトン対トッテナムが行われた。
退場者が出るまでのサウサンプトンを考えればもったいないドローであり退場者が出てからのトッテナムとしてももったいないドローになってしまった。
トッテナムの選択ミス
トッテナムはスタートのメンバーで2つ選択ミスがあっただろう。
1つ目はWBの人選。コンテが認めるように44時間の間で試合を行うことはかなり難しい。
監督の交代でインテンシティが高くなったトッテナムにとって1試合での疲労度は以前より高くなっているならなおさらだ。その中でもWBはコンテ監督のキーポジションで、上下動をかなり強いられるタフなポジションだ。しかし、WBは前節と同じ左にレギロン、右にエメルソンをチョイスした。もちろんセセニョンの怪我により駒が足りていないことは承知のうえだが、どちらかを休ませドハーティをスタートに起用することで前半に停滞したサイド攻撃をもっと活性化できたかもしれない。
もう一つの選択ミスはデリ・アリだ。
デリ・アリをスタートにしたことがミスなのではなく、彼のポジションだ。18節のリバプール戦では攻守で復調の兆しを見せたが、この試合ではめっきり姿を消していた。なぜなら彼はポジショニングで迷子になってしまっていたからだ。特に守備のポジショニングで左CBのサリスと左IHのウォード=プラウズの間で右往左往し後手に回ってしまった。サリスが退場になったことで守備での迷いは無くなったが、調子が戻らず途中交代となってしまった。
彼に明確なポジションと役割を与えてあげることで本来の調子のデリ・アリを引き出せたのではないかと思う。
2人のハリー
ドローで終わってしまったが悪い部分ばかりではなかった。
まずは、ハリー・ケインにリーグ戦3試合連続のゴールが生まれたことだ。PKとはいえリーグ前半戦はゴールから遠ざかっていたが、ストライカーとしての役割をしっかりと果たした。かなり微妙なオフサイドではあったが裏に抜け出しトラップからシュートまでの滑らかさは幻となってしまったが圧巻であった。これから得点王とはならないがシーズン15ゴールくらいを狙えそうな期待感を見せてくれた。
もう一つはハリー・ウィンクスだ。リバプール戦でMOM級の活躍を見せたウィンクスはこの試合でも違いを見せた。彼がソンフンミンに通したパスは相手のファールを誘いサリスわ退場にさせ、同点に繋がるPKも獲得させた。ここで流れがいっきに変化しトッテナムの攻勢となる。さらには前述したケインの幻のゴールのパスもウィンクスから出ていた。スキップに後塵を拝し、出場機会を減らしていたが、試合を変える、試合を決めるパスが出せるウィンクスが復調してきたことでトッテナムにとって新たな選択肢が生まれたのかもしれない。