スパーズの監督選び

ポチェッティーノの長いサイクルが終わって、スパーズにタイトルをもたらすためモウリーニョを招聘した。

カップ戦はすべて残っており、リーグカップは決勝まで残った。ただこれは失敗だ。
タイトルをもたらすというのは何十年と続く勝負弱さを解消するためだが、前半戦は80分以降の失点が多く、後半戦は勝ててさえいない。

モウリーニョに求められた勝負強さとはDFラインの改善、守備力の向上だろう。だが、DFリーダーを任せているダイアーは相変わらずでモウリーニョ自身が守備の軽さを指摘した(アマゾンプライム参照)オーリエを怒らせて帰宅させるほどだ(報道が正しければ)

2試合連続のノーゴールは解消されても、この守備はケインが、アリが、ロ・チェルソが、戻ってくれば改善するような甘い話ではない。
ランパードが1年半でチェルシーとの航海を終わらせたように、モウリーニョも船を降りる頃かもしれない。

新監督候補

現在フリーの監督をひとまず羅列してみる

アッレグリ(元ユベントス)
バルベルデ(元バルセロナ)
サッリ(元ユベントス)
ビラス・ボラス(マルセイユ)
マルコ・シルヴァ(元エバートン)
エディ・ハウ(元ボーンマス)
ラングニック(元ライプツィヒ)
ファブレ(元ドルトムント)

何人か難しい監督ははずそうと思う。
まずビラス・ボラスと再契約はないだろう。
さらにレビィ会長がラングニックに全権を任せることはないのでここも無い。
ファブレに関してはプレミアの経験と実力を鑑みて厳しい。残った5人が就任した場合どうなるか考えてみる

アッレグリ

イタリア人監督らしく守備に関して手堅く、所属している戦力の良さを引き出して攻撃のデザインをすることにも長けている。本人もプレミアリーグを希望しており英語を勉強してるとか。ちなみに彼の中盤の構成についての論文は非常に面白い。

そんなアッレグリがユベントスでやっていたサッカーをベースにスパーズでのサッカーを考えてみる。

基本は4-1-4-1でトビー・アルデルヴェイレルトをRSBにルーカス(ドハーティ)をRWGに配置すると考えてみる(中盤は論文を参考にしてほしい)。
ビルドアップはレギロンに高い位置をとらせ3+1でボールを回す。デイヴィスとトビーでボールを運びながらライン間のアリとエンドンベレを狙う。ユベントスでのバルザーリの成長のようにRSBでのトビーにも更なる進化を期待したい。
ロングボールの逃げ道としてルーカス(ドハーティ)を作る。ルーカスは小柄ながらロングボールを収めることに長けている、ドハーティは大柄で競り合いにも強い。ユベントス時代のマンジュキッチをイメージしてほしい。

一方守備時はタスクと配置が変化する。

守備のタスクを軽減するためにアリをサイドに流れさせてルーカスをWBの位置まで下げる。イメージはクアドラードだ。それでも右サイドの守備が不安であればドハーティで安定を図れるだろう。

バルベルデ

混沌としていたバルセロナを追い出される形となってしまったが、メッシとスアレスの攻撃力を最大限にいかしリーグの連覇を実現している実力のある監督だ。バルセロナでは退屈というレッテルを貼られたがかなり魅力的な監督だ。

アッレグリと同じ4-1-4-1だが、特徴はRWGだ。フィジカルが強く推進力でゴール前へ飛び出せる選手を配置する。ビダルやパウリーニョがしていた役割だ。運動量が必要で守備でも重要な選手になる。

守備時は4-4-2へ変わり、メッシとスアレスのようにソンとケインが前残りの守備をする。メッシとスアレス以上に強度の高い守備が期待できる2人だ。
ソンが上がった左にはロ・チェルソがスライドして右はそのままブロックを形成する。奪ったら前線2枚+アリでいっきにゴールへ向かう。遅効でもアリとロ・チェルソの併用で創造性豊かなプレーが期待できる。

サッリ

チェルシーでは思うようにいかず、ユベントスでもスター選手の扱いに苦戦したが、ナポリでは素晴らしいサッカーを披露し、ペップからも大絶賛だった。今までのスパーズとはかなりイメージの違うサッリボールを見てみたい。

こちらは4-1-4-1で守備も基本的には同様に守る。
ケインがボールを引き出しながらポゼッションを高め、オーバーロードを作り出し逆サイドのWGでゴールを仕留めるのがひとつのプランだろう。扱いづらいスーパースターがほとんどいない前線のポテンシャルの高さであればサッリの理想は実現できそうだが、懸念はCBのビルドアップだろう。及第点はトビー程度でタンガンガとサンチェスが今のレベルでは難しい。

マルコ・シウヴァ

ワトフォードで名前を上げエバートンを指揮するものの2シーズン目で解任されてしまったが、フィジカルを活かした現代サッカーはスパーズの選手にマッチしそうな監督だ。

基本は4-2-3-1だろう。可変フォーメーションはあまり使用せずオーソドックスな形をとるだろう。戦術としては後ろからラフにボールを蹴り込み、競ったセカンドボールに対して密集地帯(カオス)を作り出し速攻を行う。競り合いに強いアリやケインは重宝されWGは得点力が高い選手が優先的に使われるだろう。

エディ・ハウ

長年ボーンマスを残留させ続けた英国人監督。かなり攻撃的な監督であり、守備に不安があるスパーズにとって攻撃をし続けることで穴を隠すためにはこの監督が必要だろう。

基本的には4-4-2を使用し、人選はボールを扱うことに長けている選手。やはりCBのビルドアップは不安が残るが撃ち合いを覚悟して、この人選で勝負するのも1つだろう。

最後にモウリーニョよ、スペシャル・ワンなところを見せてくれ。

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