スアールビギナーズカップ参戦記(2025年1月回)
今月もこの時期がやってきた。いつものことながら、自分目線での大会参戦記を書いていく。宜しければお付き合い下さい。
今回は参戦する前に、前回と前々回の参戦状況を考えた。過去2回の大会当週は今回と同じく夜勤だったため、前々回のように寝ずに好きな秋葉原へ参加をするか、しっかり体調を整えて初の池袋に参加をするか。過去2回はA決勝に残れたが、前々回は寝不足が祟り指が暴発して、前回は勇気が出ずに押し負けを連発して敗れた。性格的にまだ✕を積んで失格になる方が後味が悪くないので、今回は寝不足を承知で秋葉原にエントリーした。テンションを上げて押し切って行こうと考えた。それだけで勝てるほど甘くないのは重々承知だが、実力不足を少しでも勢いで補えればなと思った。
それと平行しての最終調整については、今月はスアールではなく所属しているオンラインサークルのフリバになった。少し間の抜けたプレイングはしてしまったものの、そこそこ押して答えることはできた。ただパットでの参加となりボタンを押しているという感覚が全然なかったので、自分で買ったボタンを使用して押す感覚を養った。こういう時は自分のボタンを持っていると助かる。押す以外に使い道があるかと言われると答えに窮するが、クイズをやっていて平日にほぼスアールへ行けない人間にとってはありがたい代物である。ボタンを買ったお陰で、構え方の研究が家で出来たりもした。あとは問題集を読んだりして週末を待った。
決戦当日。仕事はほぼ定時で切り上げたが、所用を済ませていたらいつの間にか家を出る時間になった。予定通り秋葉原へ到着し、朝食(夜勤明けにとっては夕食?)を済ませてスアールへ向かった。既に数人が並んでいたので挨拶を済ませ、受付へと向かった。いつも見る強いメンバーが続々と集まってきたので、挨拶をしながら気を入れて開始を待った。
1R 順位決定1◯1✕ 2抜け 3pt
ある意味1番の鬼門だと思っている1R。pt云々よりも、2R以降を考えると順位関係なくちゃんと答えて抜けたい。前々回も同じく夜勤明けで臨み誤答で飛んでしまって、嫌な感じを持ったままでのプレイングとなってしまった。その時は結果的にA決勝へ行けたもののいの一番に失格したので、ちゃんと解答することを念頭に置いた。最初の問題はスルーしたものの、2問目である程度の確信を持って「シェービングクリーム」を答えられた。ボタンを押した感じも悪くない。全体的に好感触で2R以降に望めた。
2R 2◯1休 2抜け 6pt 2位→2位
1Rで無事に3ptを獲れたが、ここで上位に入らないとすぐに下に落ちてしまう。全く油断できない中で始まった。ここでは1問目を聞きながら自分の確定ポイントまで待って「通天閣」を答え、幸先よく1ptが取れた。残りを1/11で答えればいいと思うと気が楽になる。しかし余裕を持ちすぎてしまい、確率5割以上なら押してみるスタイルでクイズをしているけど、指がどんどん遅くなり1抜けを逃した。しかも取られた問題は頭に浮かんだ答えが合っていたので、悔しい思いをした。やはり1休なら「分かりそう」で押していかないといけない。その場で反省した。その次の問題で少し早めに押して「シャンパンタワー」を正解し、2抜けで6ptを獲得した。反省したことをすぐに形にできたので、満足感の方が大きかった。シャンパンタワーはやったことないよ。
3R 2◯1休 抜けられず 1pt 2位→10位
このRでも3問目に「挙国一致内閣」を正解し、早々にリーチを掛けられた。しかも挙国一致内閣は2~3日前に作問をしていた時、偶然斎藤実首相と挙国一致内閣を目にしていた(それで問題を作ろうとしたわけではない)ので、運も向いてきたと前向きになれた。しかしこれ以降は刺さる問題は来るがとにかく押し負ける展開が続き、押し勝てた問題も微妙な覚え間違い(よたか✕→よだか◯)による休みもあり、最後に前のラウンドで1位抜けした方との一騎討ちになった。しかも残り問題数は1問。取った方がptを獲得できる局面になってしまった。しかもその問題を押し負け、このラウンドは1ptしか獲得できなかった。覚え間違いや押し負け続きに少し気持ちが落ちてしまったが、こんなこともあると自分に言い聞かせた。しかし実力者揃いのこの大会では、ストレートにA決勝へ入らないと最終決戦には行けないなと思っているので、内心かなり焦っていた。
4R 2◯1休 2抜け 6pt 10位→5位
前のラウンドを何とか引きずらないように、必死で気持ちを抑えた。しかし2問目で誤答をしてしまい、まだ焦っていた。ただ次の問題が個人的にツボに入って笑ってしまい、そこでリラックス出来た気がした(「紀元前にガチで本気出してみた」は凄く面白かった。答えた方も優しい雰囲気を出している女性だった)。そこから冷静さを取り戻せて、「ユナニマスデジション」「御中」を正解して2抜けを果たせた。今から思えばこの時気持ちをリラックスさせられたのは、これ以降のラウンドにいい影響が出た。やはり気持ちを落ち着かせるのは大事だ。
EXR 1◯1休 2抜け 6pt 5位→4位 A決勝スタート
リミット1分前に4ラウンドが終了し、エクストララウンドも行われることになった。A決勝圏内にいたので、やりたくはなかったが仕方がない。C、Bグループの結果から、4抜けをしないとBに下がってしまう状況だった。しかし気分がいい意味で落ちていたので、「何とかなるだろ」くらいの気持ちだった。実際に1問目を押し負けるが、次の問題を「ラーメン」で取れたので、6ptを取れてストレートにA決勝を決めた。このラウンドは全員が正解したので、早めに勝ち抜けられて安心した。余談だが、もしこれが大会じゃなかったら「まだ子供がラーメン食ってる途中でしょうが!」と、黒板五郎さんの口調で言っていたと思う(問題がそのままだったから)。しかしこれは大会なので、少し自信ありげにラーメンとだけ答えた。やはり世代の問題が出ると嬉しい。
A決勝 7◯2✕ 優勝
いよいよ出番が来た。正直C~B決勝を聞いていて、分かる(分かりそうなを含む)問題が5~6割くらいだったので、あまり自信が持てない中での決勝になった。だが始まって最初の問題で「ニューイヤー駅伝」を押し勝って正解でき、凄く自分の中で気持ちが楽になった。やはり初日が出ると、周りを見渡せる余裕も出てきた。その後ライバルも順調にptを伸ばしてきたが、私も「うーん」(「1分間の深イイ話」のレバー)を正解して先頭集団にはついていけていた。そして周りから見るとそうでもないけど、今回の個人的ベストスラッシュが次の問題。
これを見た当時のアメリカ大統領夫人エレノア・ル/
イグアスの滝
正解後にDJさんと30秒だけウルトラクイズ談義をした。第12回ウルトラクイズのイグアスで阿部実さんが解答した最初の問題だった。
アメリカのルーズベルト大統領夫人がこのイグアスの滝を見て言った言葉/
ナイアガラの滝が可哀想(阿部さんの答えそのまま)
(大声クイズなのでハットが上がった時)
これを覚えていたので、前振りだけで行くことが出来た。前にも書いたが、若い方と比べると反射神経や指の早さは確実に劣る。それを繰り返し視聴という形の経験で対抗した最たる例になった。答えた瞬間に周りから「可哀想なやつだ」と声が聞こえたが、経験で他の方より確定ポイントを前倒し出来た。可哀想なやつだは文字にすると変な感じだな。
それからも今回は分かる問題を押し勝てた場面が多く、「ほろよい」「寒中水泳」(寒中水泳はエンチャンを拾った)と正解を重ねたが、5◯の段階でポイントリーダーにリーチをかけられた。凄く焦ってしまったが、とにかく冷静になることに終始した。この時点で既に2✕だったから、指が暴走したらせっかく5◯まで来たのに先々月と同じ轍を踏んでしまう。それだけはしないようにしつつ、先に押されないように集中した。
その後に「三島由紀夫」を正解して私もリーチをかけた。今回のA決勝は私を含め3人が◯を重ねて三つ巴の状況だったが、◯は参加者全員に分散していた。なのでSCCの時のようにリーチをかけてもすぐに終わらせられないと思いつつ、分かる問題まで待った。しかしもう1人のライバルに6◯を積まれ(しかも✕なし)、3人リーチとなってしまった。こうなってくると3人のうち1人だけが分かる問題はない。早押し勝負になるから、負けないように指に全集中した。そして
北のガンディセ山脈、東のオウガン山脈、北西のカラコルム山脈/
ここで2人が押してきた。リーチをかけていないプレイヤーだったので正解されてもまだ大丈夫だったが、双方とも誤答をしてしまった。問題は続き
などに囲まれた、世界最高峰を含む山脈は何で/
一瞬「え?」となったが、咄嗟に押したらランプが点いていた。「何で」まで言っているから、これ以上の変化はないと考えて
ヒマラヤ山脈
を答えた。正誤判定が出るまでの0.5秒がとても長く感じたが、正解のアラームが鳴って優勝をすることが出来た。正解の瞬間に周りの皆さんが歓声を上げてくれたので、本当に勝てたんだと実感して思わず万歳をしてしまった。SCCの時はここまで興奮をしなかったが、今回はサークル仲間も近くにいたので、その方達のところまで行き抱擁した。皆が笑顔になってくれたので、それがとても嬉しかった。他の方々にもたくさん祝福の言葉をいただき、しがないおっさんが若い方々にこんなに持ち上げられるなんてなと感無量だった。子供の頃からクイズを好きでいて本当に良かったと、心の底から思った。細々とだけどクイズ番組を見続けてきて本当に良かったと、心の底から思った。スアールへ通い続けて本当に良かったと、心の底から思った。
今回私はスアールの歴史で初めてSCCを突破してのSBC優勝者となれた。DJさんに私がリーチを掛けた時に「史上初の」と言って貰えたので、その歴史に名を刻めたことが本当に嬉しかった。私は昨年7月からSMCに参加しているが、見てきたSCC優勝者は強者ばかりだ。近いうちに2代目が誕生すると思う。今月のSCC優勝者も強い方なので、その可能性は大いにあると思っている。
ともに6◯で並んでいた方のうちの1人は私の知らないジャンルに精通していて、非常に幅広い知識を持っている方だった。もう1人の方は何度か戦った感じ文歴系の問題に非常に強く、特に文学の問題は確実に取ってきた。他ジャンルもそつなくこなし、しかも✕なしの冷静なプレイングも光っていた。2人に勝てたのは刺さる問題を押し勝てたからに他ならない。問題の順番が違っていたら、結果も変わっていたし私も勝てなかった。A決勝に残れたかすら怪しい。今回は巡り合わせがよかっただけで、決して実力で勝ったとは思っていない。しかもA決勝でスルーの問題が2問しかなかった。それだけA決勝に進んだ私を含む7名の実力は均衡していた。お2人を初めとしてA決勝で戦った4名の皆様、そしてB、C決勝参加者の14名の皆様に敬意を表します。ありがとうございました。
来月からはSACにクラスアップするが、SACからルールがガラッと変わる。まずはルールに慣れることを考えつつ、SACを戦っていこう。魔界村(SCC)を超えて大魔界村(SBC)をクリアできたから、次は超魔界村(SAC)か。極魔界村(SSC)は100年後かな?そうすると私は145歳か。人間の長寿記録でも狙ってみるかな。
自分が考える中で、今回勝てた理由は3つある。このnoteが長くなってしまったので、近いうちにその考察も書きたいと思う。
今回は裏話というよりこぼれ話的な。ある方からオンラインフリバに誘って貰ってから、クイズをプレイする時間が増えた。凄く居心地がいいし、いい方ばかりなのでとても楽しい。平日に今夜やりませんかとお誘いがあったら極力短時間でも参加するようにしているが、その姿勢がよかったのかなと思っている。フリバの質がとてもよいので、本当にいい研鑽になっている。しかも今回のSBC終了後に、1人メンバーが増えた。同時期にSCCを突破し、今回のA決勝を一緒に戦ったライバルでもある。強い方が入ってくるのは凄く嬉しい。サークルメンバーのお陰で勝てた部分もあると思っているので、メンバーにも敬意を表します。ありがとうございました。
最後に。こんな望外の結果を戴冠する最初のきっかけを作ってくれたあの方にもこの場でお礼を言って、今回の参戦記を締めたいと思います。
ありがとうにこちゃん。