「いつまで勉強してるの!」と怒られた。
少し前に、テレビのドキュメンタリー番組でハッとさせられた瞬間がありました。
大阪の下町、古くから日雇い労働者の多く住む地域。最近大きなリゾートホテルができて話題になっています。
そこで仕事を探すひとりの男性が取材されていました。
「安定した仕事に就きたい」と言うその男性は様々な職業訓練を受けていました。
自宅での取材。日中の職業訓練でもらった資料をカバンから取り出した男性は
と、パソコンのキーボードをプリントした紙に指を置きました。
「学びの機会」は必要な人に届いているのか
その場面で私はポロポロと涙が出てくるのを抑えられませんでした。しばらく呆然とテレビの画面を見つめていました。
「どうして学びたいと思っている人に、その機会がないんだ。」と思えて。
また、自宅にパソコンもあり、それを使えるスキルもあるのに、たいした仕事をしていない自分がすごく情けなくみっともなくも思えて。
なんだか不条理に感じたのが忘れられません。
インド人プログラマの学習方法
私は大学卒業後17年会社員として働き、退職後、職業訓練校で半年間プログラミングの勉強をしました。
訓練校を卒業したあと、IT企業でテスターとしてパートとして就職。
その会社はインドに子会社があり、開発はインド人プログラマがやっていました。
訓練校で勉強した言語と違うものだったので分からない部分も多く、インドのみなさんには随分助けられました。
私ももっとその言語を勉強しないと、と思い、また、インド人プログラマ達がどうやって勉強したのかと興味があったので「どうやって勉強したの?」と聞いたところ、
と、そのプログラミング言語の公式ドキュメントのウェブサイトリンクが送られてきました。
「・・・えぇっ!! これだけ? 他に本とか、ないの?オンラインコースとか?」
と聞くと「分からなければ都度ググって、それでも分からなければチームに相談してやってる」と。
プログラム言語の公式ドキュメントは当然ですが専門用語ばかり。独特の技術的な記述が多く、一読してすぐ分かるものではありません。(私の脳みそのせいでもありますが。)
それゆえ多くの書籍やオンライン講座などがあるのですが、その多くは高額なものです。
公式ドキュメントと実地で習得って。。。
お金をかけずとも学ぶことはできるんだ、と思い知らされました。
できないわけがない「おかんDX」
先日、いわゆる「骨太の方針2022」が閣議決定されました。
「3年間で4000億円を投じ、100万人のデジタル人材を育成する」ことが国の方針として決まったとのこと。
「そんなん言うてるだけで、学習機会は平等に与えられてへんのんちゃう?」と疑問に思い、調べてみました。
すると、、、ありました。
学びのツールもたんまり用意されていました。
この記事を書き始めたとき、ぶっちゃけ、「学びたいけど機会が無いし」「未経験には道は閉ざされてる」という結論に持っていきたいなと、思っていました。
が、違いました。むしろ「やりたいなら、どうぞ!」と大歓迎されているようです。
「学習の機会は十二分に準備します!」と言われた気分。
「さ、いつまでも勉強だけしてないで、さぁさぁ!」とお尻叩かれたみたいです。
学べる、学んだ、それからどうする
6月からランサーズ主催の「あたらしい働き方LAB」に「40代未経験女性がDX人材になれるか:おかんDX」の企画として参加します。
企画の期間の前半は「学び」にと思っていましたが、これだけ学びのツールや情報があふれかえっていて、今なおIT人材不足、ということを考えると、もう学びはそこそこで、実地にどんどん足を踏み入れるしかないな、と感じ始めました。
そう、インド人プログラマ達のように。
いつまでも勉強だけしてても、何も生み出さない。
作るべきプロダクト、解決すべき問題があってはじめて勉強する、それくらいで良いのでは。
なので、「どうやって勉強するか」なんて考えずに「どうやって仕事を生み出すか」に注力すべきかなと思いました。
そして、学びの機会はあるんだよ、ということも伝えていきたい。「学ぶ」のはその先の未来を実現するための手段であって、「学ぶ」を目的にしてはいけない、ということも。
「女性」だけでなく、学びたい、働きたい、すべての人がそれを叶えられればいいなぁと心底思います。
そのために何ができるのか。実践しながら考える、実験の期間にしたいです。
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