『新感染』をみた

凄く面白かった

まさかゾンビ映画で泣くとは

ゾンビ映画のお約束的なコテコテの、ゾンビを食い止める為に最前線で戦った奴が噛まれる→「俺はここまでだ、、、愛する人を頼む！！」→ゾンビの群れに突っ込む→スローモーション&感動的な音楽っていうアレ

これ、言ったら作り手の「ハイ、今からあなたの感情のこの部分をぶん殴って泣かせまーす」ってふりかぶってるのが全然見えてるのにモロにくらって泣いてしまう、なんでしょうねあれは

まず、演技が凄いっていうのがある、役者さんたちの泣きの演技の迫真さ

あと、何かしらダメ押しが強い「娘の名は！！！」とか

韓国版シンゴジラ？

韓国の地理や歴史知らなかったので最初わからなかったけど「ゾンビの発生源」「経由駅と終着駅」「学生の生存率」とか、実際の色々な事件を下敷きにしてるらしく「韓国版のシンゴジラみたいなもの」という解説が面白かった

日本人にとってシンゴジラが「ゴジラの姿をした3.11」だったように、新感染に出てくるゾンビ達も韓国人にとってのそういうアレなのか

スピード感

開始30分くらいで「これはもう車内全滅エンドでは？」と思わせる怒涛のスピード展開

とにかくテンポが速い

あと「ホームセンターには行けない」「時間的に食糧調達の必要性はない」という理由で、ある意味こういうパニック映画の醍醐味「物資調達」の下りがないのもテンポの良さを助けてる

グロ描写

怖いけどグロくない

アイアムヒーローみたいなグロやスプラッタ系が無理な人間に優しい映画

グロ描写が比較的軽めなのでドラマ部分に集中できる

ゾンビに食われるグロ表現がいきすぎて見てる人の恐怖を煽りすぎると「全員で生き残ろう派」VS「俺たちだけでも生き残ろう派」の前者に共感しづらくなるのでバランスが絶妙だった

実際のパンデミックの最中でこの映画観てると、映画の中で悪として描かれてる「俺たちだけでも生き残ろう派」に結構感情移入しちゃう

「ゾンビの群れの中を突っ切ってきた血だらけの連中(絶対感染者いるだろ)をひとまず安全が確保された自分たちの車両に入れる」なんて絶対やったらダメだろって思っちゃう、今だと