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【color#10】高速シャッターで楽しむ開放ポートレート(Nikon Z8 + NIKKOR Z 85mm f/1.8 S)
大口径レンズの教科書的な使い方とは?
明るい大口径レンズは、浅い被写界深度を活かして、被写体を引き立てるポートレート撮影や夜景や暗所、室内での撮影で活躍する。
そして屋外の強い光の下では、絞りを調整したりNDフィルターを装着して撮影する、というのが自分の持っていた固定概念。
開放+高速シャッターの効果とは?
大口径レンズを「開放f値(f1.8など)」で使用し、超高速シャッター(例:1/12800秒や1/32000秒)を組み合わせるとどのような効果があるか?
1. 背景の分離感
開放f値による浅い被写界深度で、被写体をシャープに捉えながら、明るい背景を大きくぼかして柔らかい雰囲気が作れる。
→ 特に明るい日中のシーンでNDフィルターを使わずにこの効果を実現可能。
2. 動きの停止とクリアな描写
高速シャッターにより、動いている被写体をピタリと止めて鮮明に描写することができる。これは風の影響を受ける被写体や、逆光で強調したい瞬間に有効。
3. 高光量環境での開放利用
強い光の下でもシャッタースピードを速めることで、特に空や白いものが白飛びせず開放値を活かした撮影が可能。
作例
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166456974/picture_pc_032a0591052b51136e85fd386dad20c7.png?width=1200)
完全な逆光の中で被写体である漁船の周りを飛び回るカモメ。左側にボケて写るのは港の赤い灯台。強い光の中でも空の立体感を失わず、飛び回るカモメも撮影出来た。
高速シャッター1/12800秒でNDフィルターなしでこの描写を実現できるのは、Nikon Z8ならではの強み。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166460409/picture_pc_9bdee1895d073cbf225520c1a1dcd3f2.png?width=1200)
震災遺構である大船渡商工会議所の中に残されたコピー機やパイプ椅子。開放f1.8で建物をぼかし、並ぶパイプ椅子にピントを合わせた。強い順光の中でも手前の白いコピー機や落ちたRCのかけらも白飛びせず立体感も失わず写せた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166460644/picture_pc_991c1588869a1b7b16137108c52a9fef.png?width=1200)
漁港で目立ってた船上の赤と白の煙突を主役に撮った。手前にボケた赤い係留ブイを入れることで、構図に奥行きと立体感をプラスしてみた。
開放で煙突を目立たせつつ、背景をうまくぼかして控えめに。1/12800秒のシャッターで空の雲もディテールしっかり出せて、クリアな仕上がりになった。
もっと自由に撮ってみよう!
今回の写真は全部、「開放+超高速シャッター」の組み合わせで撮ったもの。今までこうだ、と決めていた撮り方にこだわらず、「これやってみたらどうなる?」って新しい機能を使って遊んでみるのが楽しい。
NDフィルターがなくても、明るい環境で開放f値のボケを活かせるのは快適。Nikon Z8みたいな高速シャッターを持ってるカメラなら、こんな自由な表現が簡単にできる。
FUJIFILM X-T5も高速メカシャッターが切れるので色々やってみようと思った。