復活したキングセイコーに思うこと。
1975年頃に幕を閉じたキングセイコー。
その後も限定的に復刻しては話題になっていたが、昨年ついにレギュラーラインに復活を遂げた。
二代目KSを通称KSKと呼ぶらしいのだが、わたしはニワカSEIKOファンなので44KSと呼んでいる。
復活のニュースは大きく話題になったものの、その内容には賛否両論分かれることとなった。
あまりネガティブな話はしたくないのだが、
ムーブメントが6R31と、他モデルで使用していたものの流用であり、
価格はそれらよりも高く設定されている。
まあこの価格差は美しい外装仕上げによるものとして納得できるのだが、
わたしが気になったのはそもそももっと上位機種のムーブメントを積んでほしかったなと。
これによって価格が上がってもむしろ喜ぶファンは多いだろう。
いや、この辺は賛否が分かれるので断言はできないか…
外装の仕上げやカッコ良さはさすがSEIKO。
加えて若い世代にもアプローチするには価格を抑えたい→既存ムーブメント
という考えなのだろうか。
たしかに当時を知っていて懐古的に購入する層を狙うのはニッチすぎるかもしれない。
しかし、キングセイコーの名を語るのであれば見た目だけでなく中身も拘ってほしいと思うのはわたしだけだろうか…
当時でいえばグランドセイコーと双極をなす高級機だったはず。
現在のGS機械式が100万程として、
せめて50万程度まではキングセイコーの名前に相応しいのではないかと。
値段の問題ではない、当然安く購入できるなら消費者としては大歓迎だが…
…とかなんとか言ってたら、
新開発ムーブメント仕様、出ました。笑
2022年3月発売。
ムーブメントは新開発の6R55、デイト付きとなり、
パワーリザーブが3日間に伸びた。
(6R31は約70時間、つまりなんと2時間も伸びたのだ!笑)
それにともない文字盤に"AUTOMATIC 3DAYS"の文字が確認できる。
ほう…
なんといっても最大の変化はケース径、37mmから39mmへとサイズアップした。
この辺は好みによるだろう。個人的には37mmのほうが好きだ。
新開発ムーブメントとはいえ、精度は6R31と変わらず日差+25~-15秒。
価格は3万ほどプラスの231,000円。
みなさんはどう感じただろうか?
わたしは…変わらずヴィンテージの45KSを愛用するだろう。
ちなみに、SEIKO腕時計110周年記念限定モデルとして、SDKS013の発売も予定されている。
ユニークな文字盤の仕上げにダークブラウンのグラデーションが渋くてカッコいい。
こちらは本数限定国内500本のため、
気になる方はお早めに。
少しネガティブな印象を与えてしまったのであれば申し訳ないが、
わたしはSEIKOが好きだし、キングセイコーの復活も好意的に受け止めている。
もし現行キングセイコーを着けている人を見かけたら話しかけるだろうし、
それがわたしより若い人ならばなおのこと嬉しく感じるだろう。
個人的な意見としては、現在販売されているモデルに引っ張られず、
もっと高級機としての威厳を出してほしいとは思う。
(20万程度という縛りは設けてほしくない)
KSKだけでなく、過去のラインナップを現代版にしたモデルの復活も心待ちにしたい。
バナックのカットガラスとか、復活したらアツいなぁ。