いずれ登場するであろう「すたすたぐるぐる島根編」のWeb版序説に代えて【Short Letter】
何かのついでにサッカー。よくある話だ。
サッカーに限ったことではなく、スポーツ観戦と絡めた旅という手法がよく言われる。
称して、スポーツツーリズムというヤツだ。
ちょうど、こういう本が出ている。
この「すたすたぐるぐる埼玉編」は好評販売中だが、これに「信州編」なる続編も出るという。
それらに倣ってというわけでもないが、島根ならどうなる、という感じで、いくつか紹介してみよう。そのうち本当に出版されたりするだろうから、その序説代わりに御一読あれ。
但し、以下に列挙するものはスポーツツーリズムを自称できるほど御大層なものではなく、ただの一例、程度に捉えていただければ。
灯台
まあ、かつてこの辺にも書いたけど、島根半島には東西両端に有名な灯台が存在する。
こちらが東端の美保関灯台。
高さはさほどでもないが、白亜の灯台はひときわ目立つ。
そして、重要無形文化財にも選ばれた由。
この灯台を観に行ったのは、2019年の鳥取県リーグ1部・SC鳥取ドリームスvsけろー会戦の時。近くでやってるのが鳥取県リーグの試合だった。
なかなか面白い試合だったが、それもこれも先ず灯台に寄り道して気持ちのいい思いをしたから。
一方、西端の日御碕灯台にも行っている。まあ、サッカーに関係なく出向くことも多い場所ではある。
こちらは非常にデカい。今の自分には無理だが、中を登ることも可能だ。
近くには日御碕神社もある。出雲大社がつとに有名な土地柄ではあるが、この日御碕神社もなかなかに風光明媚な場所だ。
この時、灯台と神社に行くついでに見たのがこれ。
灯台に行くだけでなく、出雲大社の街中にある蕎麦屋さんで蕎麦までいただいた。
蕎麦アレルギーでなければ、ぜひともご賞味いただきたい。のどごしも非常にスムーズであり、味も本当に美味しいのだ。
今まで自分が店で食べた蕎麦の中で、確実にベスト3には入ってくる蕎麦だと思う。
更科蕎麦?冗談じゃねえ。こちとら出雲の人間だ。
……おっと、失礼。
なお、試合が松江である時は、さすがに日御碕に行くのは困難だ。浜山であったから、日御碕に行くこともできた。
今年(2022年)の日程で、神楽しまねは浜山で1試合しか組んでいないのだが、そのホンダロック戦の際に、ぜひ日御碕灯台に足を運んでみてはどうだろう。
出雲大社だけにとどめておくのもいいが、できれば日御碕灯台には行っておきたい。
城
松江での試合がある時には、城を覗いてみるのも一興だろう。
自分はちょっと特殊な手段で松江に行った。
一畑電鉄を使ったのだ。
ばたでんこと一畑電車は、島根半島の西側の、宍道湖北岸を走る。
電鉄出雲市または出雲大社前から乗車し、川跡駅に着き、そこから松江しんじ湖温泉に向けて走る。
その途中、一畑口駅で珍しいスイッチバックというお得なことが経験できてしまう。
合理的に考えれば、こんな駅など通らなくても良さそうなものだが、一畑薬師という古刹があり、その最寄り駅として、一畑口駅は存在する。
ここはしかし、さすがにサッカーのついで、というわけにもいかない場所ながら、余裕があるならば、ぜひ訪れてほしい。
ともあれ、松江しんじ湖温泉に到着して、内中原小学校まで行ってから、バスに乗って堀川地ビール館を目指した。
地ビール館に着いたら、これに乗りたい。
一周1500円で乗れる。背の低い橋をくぐる時は、屋根が低くなるので、若干の注意が必要だが、それも含めてなかなかエキサイティングな体験ができること請け合いだ。
天候によっては、コースが短縮されることもあるので、乗船前に確認が必要だが、晴れていれば概ね50分で一周のコースだ。乗り場は三ヶ所ある。
自分は、堀川地ビール館の乗り場と大手前の乗り場から乗ったことがある。
なお、2月下旬までは例の「まん防」のせいで運休中らしかったが、「まん防」解除後は運行再開したようだ。
さて、堀川地ビール館のところで一周終えると、近くにある神代そばを賞味したい。無論、蕎麦アレルギーでない場合に限るが。
店で食べた蕎麦の中では、自分の中では紛れもなくトップ3。出雲じゃ黙って割子蕎麦を食うもんだ。
……って、まあ、それはいいんだが。
時間があれば、城にも登ってみたい。
まあ、威容に圧倒されるというもの。身体の元気な人は、ぜひ登城が可能な範囲まで登ってみてほしい。その眺めは、きっと素晴らしい。
で、一旦、松江駅まで出ることにした。
で、まあ、城も船もって欲張るのは難しいが、松江城付近に行った後、何処に行ったのかと言うと……。
2022年現在、久々の中国リーグ返り咲きを果たしたSC松江が、デッツォーラ島根ECを迎えてのリーグ戦だった。まだデッツォーラ島根が活動していた頃の話である。
隣にこんなチームが来てたが、我関セズだ。放っておいても最近チーム名が変わった黄色いチームの応援はたくさんの人がするだろう。
ただこの場合、一つ注意したいのだが、13時キックオフでは日程がタイトになりかねないので、あまり観光はお勧めできない。
おまけに、バスの行き先によっては、最寄りのバス停から競技場までわりと歩く。競技場を概ねぐるっと回る程度には。そのことも考えると余裕はあった方が良い。
15時キックオフなら、多少余裕が作りやすい。夏場の15時キックオフの時などに予定を組んでみてもいいかもしれない。
神楽しまねのついでに松江城とか、定番かもしれないが、悪くはないと思うので。
水族館
島根県西部の江津市と浜田市の境にはアクアスという水族館がある。
とあるアニメを称える言い回しをもじって言うなら「アクアスはいいぞ」に尽きるだろう。
シロイルカが愛嬌たっぷりに振る舞ってくれるばかりか、こういう芸まで見せてくれる。幸せを呼ぶ、と通称されるバブルリングだ。
最後方の席でしか見たことないけど、近くで見ると、さぞ迫力あるんだろうなあ、と毎度思ってしまう。
こんな感じでシロイルカがつとに有名だけど、他にもペンギンがいたり、アシカやアザラシがショーをやったりもする。
海洋館の名の通り、海洋生物が多数いるので、魚などが泳いだりする様子を見ても十分に楽しめる。
自分みたいに駆け足でなく、時間をゆっくり取って見て回ってほしい場所ではある。
車を使わないと、ややアクセスに困ることもあるが、行って損はない。
ただ、ここも例の「まん防」で現在休館中。その後「まん防」も解除されたので、再開が2月21日より再開したとのこと。
アクアスのついでには、ポルセイド浜田。この取り合わせを実に三度も。
三度行くなよ、などと言わないように。アクアス行ったら実際に楽しいんだもの。
本当は、城の項で浜田城址について触れてみたかったけど、まだ行く機会がない。
ちなみに、浜田の島根県立体育館周辺、もう少し言えば、浜田市陸上競技場近辺には、こんなものがある。蒸気機関車だ。
浜田市陸上競技場では、2015年にデッツォーラ島根ECと松江シティFCを見ている。その時の模様はこちら。
これ以外にもいくつか予定はあったが、現実にはこの競技場ではあまりサッカーの試合をやらない。
何でだろうと思ってると、ベルガロッソ浜田の人が、競技場の大きさに問題があるから、みたいに教えてくださるツイートをしていた。それで疑問が氷解した。
それは良いとして。
また、浜田で飯を食べる、となると、魚介類を食べたくなるだろうし、本当はそれをお勧めしたいが、自分は結局これだ。
そんなに蕎麦ばっか喰って飽きないのか、と言われそうだが、自分に合った外食ってなかなかなくてね。
蕎麦屋は浜田でも美味かった。
蕎麦以外を喰いたい場合、先程のアクアスにあるレストランで食べるのも一興だと思う。
ポルセイド浜田は現状、結果を残しているとは言いがたいけど、結果を残す萌芽は、全くのゼロではない。今後に期待しておこう。
まとめ
まあ、何処で試合を見てもいいと思うのだが、どうせ行くなら、ある程度の余裕は見ておくのがいいかもしれない。島根県では特にそうだろうと思う。公共交通機関が必ずしも発達していない。
それに、JR西日本では今春(2022年3月期)のダイヤ改正で、快速列車が廃止になったりと、減便があるようなので、注意も必要だ。
ともかく、島根県に来るならば、心理的にも時間的にも余裕を拵えておくのが良いと思う。
ここから先は
OWL magazine 旅とサッカーを紡ぐWeb雑誌
サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…
基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。