退院近し
あくまでも予定だが、退院が近づいてきた。
退院予定
患部の状況を写真で見てからだけど、早ければ5月27日付近、遅ければもう一週ずれて6月3日近辺、そのどちらかでしょう、と主治医の先生から見通しを告げられた。
それを聞いて、私は少し安堵した。距離を歩くような外出は、まだ難しいけど、今後の目処がつきそうなことは素直に嬉しく思った。
やっとこさ光明が見えてきた、という気分になったような気がした。だから多少ながらも気分は軽めになった。
傷おさらい
傷はだいぶ良くなってきているようだ。そのおかげで、こうして日にちの目処がなんとなくつきつつある。
最初はかなりひどかった。グロ画像になっちゃうので患部は見せられないけど、最初は月面のクレーターそのものだったし、足の甲だけでなく、脛にも大きな傷があった。
脛の傷は入院するまでもなく治ったが、足の甲の方はダメだった。
最初は通院しながら治す予定だったが、通院時の主治医の先生が、ちゃんと治すには入院しなければダメだ、みたいに言うので、今みたいなことになった。
入院生活
入院生活もクソも、そんなに大したことはしていない。何度も言うように患部は足の甲。上半身は至って元気なのでどうしようとなった。
この「上半身は至って元気」という状況が原因なのか、いろいろと困ることもあった。
治りたい、という欲求はもちろんあったが、頭がまともに機能するせいで、ポジティブでない方向性のことを考えてしまうこともあった。
余計なことを考えてしまう傾向が、どうしても沸き起こりがちになってしまったのだ。
こうしたこともあってか、今までにした入院の中では精神的には最もしんどく感じた。
物理的に一番困るのは、院内にあるコーヒーショップに入院患者は入ることはできるが、店内での飲食ができない。前はできたのに、COVID-19のせいでできなくなったのだ。
コンビニには入れるので、何だかんだで入り浸っていたが、それにも自ずと限度が生じるわけで。
院内の他の部屋に検査に出向いたことは何度かあるが、まあ、大袈裟なことはなかった。
強いて言うと、 CTスキャン用の造影剤を入れるのに、点滴で入れたが、久しぶりに入れられたので、感覚を忘れていたため、少し焦った。
まあ、それはまだいい。問題はその日の夜に点滴を抜いた時のこと。
いきなり流血事件が起きた。理由は至極簡単で、私が脳梗塞の既往症を持っているためもあって、血液サラサラの薬を飲んでいるためだった。
脳梗塞なんかするもんじゃないな、と、その時に改めて思い直した。看護師にすぐに来てもらって事なきを得た。
だから大きな被害はなかったけど、借りてる病衣やベッドに敷いてあるシーツまでもが血まみれになるわ、あの流血事件だけはさすがに驚いた。
精神的な話に戻ると、人との交わりに乏しかったことが、今回は逆に良くなかったのではないかと思う。
私は元々、どちらかと言えば一人を好む性質なので、入院期間内は大部屋にこそいたが、プライベートは守られているので気楽ではあったのだけど、代わり映えがしなかった。
この入院期間内に見たのは、ほぼ毎日処置に来る主治医と、逆に日々代わっていく担当看護師と、ウイークデーはだいたいいる看護補助の人と掃除のおばちゃんが大半で、たまに院内にあるコンビニの店員くらい。結局、病院内の人間だけだった。
何しろ、今はCOVID-19のせいで面会もままならず、外部の人間を見られない。だから変化がつけられない。これは一人を好む私ではあるけれど、結構気持ちが参る要素と言える。
あと、足に患部があるので、歩くとわりとしんどくて、移動そのものが負担に感じた。これは退院後も続く話なので、どうしようかと頭を悩ませている。
幸いにも傷は良くなってきているために、治療、というか処置を辛抱強く続けていけば良いらしい。
ただ「処置をサボると、ほぼ再発しますよ」と、主治医から念を押されてしまった。完治への道はまだ遠そうだ。
そんなこともあるので、最低限6月中はサッカー観戦できないんだろうな、と思っている。
この先のこと
まあ、あとは仕事に戻らなければならないが、これにうまく戻れるかという不安感が拭えていない。
仕事そのものは代わりを任せた人を信用しているので、そこまでの不安を感じていないのだけど、私がその流れにうまく乗れるかはわからない。とりあえずやるしかないとは思っているが……。
仕事もだし、詳細こそ明かせないものの、今後もう一つ別のことも抱えようとしている。それをやりきれるかの自信はあまりない。
というより、日常を取り戻しながらの新しいことへの取り組みは、思った以上にハードなものになりそうな気がしている。先行きが読みにくいのだ。どうしようかと思っている。
いやまあ、元々破れかぶれで何とかやろうとする性格ではあるけど、現実に直面してすぐに凹んでしまうタイプでもあるために、自分でうまく采配できないと、すぐにいっぱいいっぱいになってしまうかもしれない。
そこら辺に不安感もあるので、どうしようかと考えている。なかなか他者に相談できる類のことではない面もあるが……。
いずれにせよ、退院してからも治療は続けてしなければならない。まずそれをどうしようかと頭が痛い。
とりあえず、私は私のできるように生きていくだけだ。どうなるかは風向きに任せるしかなさそうだ。
とりあえず、もうしばらく入院生活は継続する。