新型やくもに乗っていもくり佐太郎を買いにいった話~春のヤジン第2ラウンド
初めに断っておくけれど、別に私は鉄ヲタではなく、ただの鉄道が好きで、且つガイナーレ鳥取を以前から応援してるだけのおっさんでしかない。
確かに今回のテキストでは鉄分がやたら出て来ると思うが、別に意図してそうなっているわけではない。
単にそういう立場のおっさんが、今回たまたま新型やくもに乗車した、というだけだ。
まあ、そのやくもブロンズという新型の273系に施された塗色が良いのか悪いのか、私にはわからない。
良く言えば「ブロンズと言うよりチョコレート色」だなあ、と最初に印刷物や画面で見た時は思った。
まあ、これからその塗色にも慣れていくだろう。
381系が紫(いわゆる「スーパーやくも色」)や、もっさりした「ゆったりやくも」色に塗られた時のことを思えば、そんなに問題はない。
なんというか、土曜朝8時台の出雲市駅はいつもそこまで混雑してるわけでもないのに、この日はやたら人がいる。
それはそうだろう。この日は新型の273系特急型電車が定期運用に初めて就く日なのだ。
今まで試運転などは何度かしていて、私も273系が出雲市駅に停車している姿を見たことはある。だが、間近で実車を見たのは初めてだ。
実は273系の定期運行開始日がガイナーレ鳥取のヤジンスタジアムでの試合日と重なるとわかった時から、この列車に乗ることを企てていた。
なので、3/6の発売日にわざわざ出雲市駅まで買いにいった。予約アプリとか使えば良いのに、そういうのはしなくて、とにかく買いにいった。
そんなことをする莫迦はあまりいないのではないか。単なる初物好きのアホだと思う。
故に念押しのために再度申し上げておくが、私は決して「鉄ヲタ」などではない。
さてまあ、2号車の2番B席(荷物置きのはす向かいにある席の通路側)に座った。
以下、車両を少し写真でご紹介。
車内放送は概ね自動で、時々イレギュラーな事態が起きた時などは車掌の生アナウンスが入ることもある。
チャイム代わりの音楽は鉄道唱歌でもアルプスの牧場でもハイケンスでもなく、上記のポストにもあるようにOfficial髭男dismの「Pretender」だった。
でもあれ、普通に失恋の歌よね。仲の良いカップルとか乗ったらどうすんだろ、とは思ったよ。
それを、途中の決まった停車駅に停車しそうになる度に案内放送で流すんだから。
だけど、自動放送は非常に聴きやすくて私は好きだ。
気になる遠心力起因の強い横揺れ(これが原因で381系は好まれないことの方が桁違いに多かった。特に伯備線内では)は、少なくとも山陰本線内を乗車している間は、そんなに強く感じることはなかった。
こういうポストももう一つの強力な武器である車内Wi-Fiのおかげで、きわめてイージーにできる。
前述のように私は出雲市駅から米子駅までしか乗ってないので、伯備線でどうなのかというのをお伝えできないが、想像では山陰本線内があの快適さなら、結構なレベルの快適さなのでは、と思ったりする。知らんけど。
まあ、何だね。定期運行初日というので、結構なセレモニーはあるだろうなと思っていたら、始発の出雲市駅、伯備線に入る前の米子駅では確実にセレモニーがあったし、終点の岡山駅でもイベントらしきものはあったんじゃないか。
以下、山陰観光連盟【公式】さんのXアカウントを引用させていただく。
出雲市駅では太鼓のデカい音が派手に鳴る中、やくもは滑り出すように発車していったし、米子駅では米子東高の吹奏楽部の皆さんが演奏する「Pretender」に乗って同じように発車していった。
朝の米子駅に吹奏楽の「Pretender」が流れるって、なかなかシュールではありましたよ。
このように門出は華々しかった一方、
最近多い印象の「傍若無人な、撮り鉄と称する一部『自称鉄道ファンのクレイジーな方々』」のやらかしが、今回も起きてしまったようで…。
まったく嘆かわしいことだ。
ともかく、米子に着いたら、バス乗り場などには行かずに、タクろうと今回は最初から決めていた。
駅からのシャトルバスがないからだ。流通(ご存知ガイナーレ鳥取の主要パートナー企業の一角。ガイナーレバスを提供してくださっている)さんにそこまでやれとは言えないよ。
今回もガイナーレバスは、次の写真にもあるようにシャトルバスとして大活躍していたんじゃないかな。
鳥取、米子のどちらでもタクシーに乗ると、乗務員氏が私の風体を見て大抵の場合は「今日はサッカーあるの?」と話しかけてくる場合も多いが、今回の人はそんなことはなかった。
この乗務員氏、興味もなさそうだったので、余計な話もしなかったが。
かくして、決して安くはないタクシー料金を払ってオールガイナーレYAJINスタジアムに着いた。まだ客は少ない。
というか、たったこないだ来たばっか(下記記事参照)なのに、あんたも好きねェ。
歩いて行ったら入場ゲートの手前に鎮座してたよ。
いもくり佐太郎が!
(ホントは32ポイントぐらいのデカい文字で書きたい)
大阪名物ハリセンチョップならぬ、福島名物いもくり佐太郎だからなあ。でも、食べたことがある人に訊くとなかなかの美味らしい。
試合の少し前ぐらいから、Xで来場を匂わせるポストをしていたので、来場の上、販売もされるのかなあ、と思っていたら、本当に販売までなさるというのだから、素晴らしい行動力だと思う。
せっかく来てくださったので、と思って2つ買わせていただいた。こういうのって、PRIDE OF 中四国絡み以外では、レアなんじゃないだろうか。
遠来のアウェイのスタグルがこうしてやってくる、というのもなかなか珍しかろう。
で、今これを書いてる最中に、せっかくなのでちょいと食レポみたいなことをしてみようと思い立ち、喰ってみることにした。
実際に喰ったらだね…
メッチャ美味えの何の!
(64ポイントぐらいの文字サイズで書きたい)
いや、別にお世辞じゃないの。名前の通り、芋と栗の風味が確かにするんだもん。
こういうお菓子だし、甘めにしてあるのかなあ、と思ってもみたけど、そんなに甘さを感じるわけでもなく、程良い甘さだった。
名物に旨い物なしとは良く言うが、これに関しては素直に申し上げざるを得まい。
「旨い」
(例の如く大きな文字で書きたい)
と。
よし、いもくり佐太郎も買ったし、とっとと帰ろう。
オールガイナーレYAJINスタジアムから、「おい!」とツッコミが入りそうなので。
早かったけど、軽くスタグルでも食っとくか、となったので主食屋さんに行くことに。何か、もうここ行かないと始まらない感じすらする。
牛焼き肉弁当、1000円ポッキリ也。
主食屋さんのこれ、今回も美味しくいただいた。
ありがたいことだ。
この前が肌寒く、服装をちょいと失敗したかな、と思ったが、今回は逆にそこまで着込まずともいけるかな、という判断で、さほど着る量は増やさなかったが、結論から言えば正解だった。
どうせなら、小春日和の今回プロレスやった方が良かったのになあ、とも思ったけど、もちろん鳥取だらずプロレス及びその所属選手たちにも、団体で開催する大会はもちろん、選手個々で出場する大会、何より彼ら本来の職業などの都合があり、それらに向けたトレーニングやコンディション調整もしてきているので、そんな無理は言えない。
プロレスラーもまた、感情や肉体の都合を持つ人間である。
まあ、私個人はイベントエリアでうろついてるの、決して嫌いでもないし、ボケーッと突っ立ってるだけでも別に苦にはならないたちなので、良いけどね。
ガイナーレ鳥取関係のグッズで今回買ったのはこの辺かな。
だいたいね、うちのクラブのグッズは種類が少ない上に販売チャンネルがホームゲームにしかない。その2点が一番の問題ではある。
オンラインショップはあるが、現状ではそれを通じたファンクラブの勧誘しかしていない。
もちろん、そうしないといけない理由というのもある。
グッズの種類が少ないという点も、販売チャンネルがホームゲーム会場にしかない理由も明言はされてないけど、いろんな話を聞いちゃうと、やはりそうならざるを得ないのかなあ…としかならないわけで。
やはり、ホームゲームに出向いてなるべく買えるものを買うしかないと思うのだ。
買えないグッズは潔く諦める。
これって、クラブの問題もあるかもしれないが、消費者としての私ら側の問題も含まれてくると思うので、もう少し私らの側でも自重するべきは自重しなければいけない。
ま、止めとこう。説教くさいのはガラじゃないんで。
さて、入場する。
改めてオールガイナーレYAJINスタジアム(いいけど、このサイト何とかしましょうよ…。未だにチュウブYAJINスタジアムのままだし)について。
チュウブYAJINスタジアムから名称変更されて、前回の開催前にこの看板になったばかり。
サッカー場(試合会場のみならず、練習場でも)としての利用はもちろんだが、例えばグラウンドゴルフ場などとしての利用もできる。
収容人員は7500人弱だが、別にここでアジアチャンピオンズリーグをやるわけでもないし、フル代表の試合をやるわけでもないのだから、このぐらいのキャパシティで十分とも言える。
元々本来的にはジプシー的な移動を要さない練習拠点としてあるわけだし、現状でもその性格は依然として強い。
今後、試合会場としてだけ見れば、無論、設備面での充実はあるといいが、基本、クラブの経営体力がないとそれも難しい。
ここはガイナーレ鳥取の運営会社である株式会社SC鳥取が、やまつみスポーツクラブと共に運営管理しているスタジアム。
去年(2023年)に当節話題のクラウドファンディング形式で募金を募った上で(私も小額ながら募金した)二期工事をという話になっている。
工事の実施及び実際に行う内容は下記の通り決まっているが、今のところその実施についての話はまだ伝わってこない。
(少なくとも駐車場の総芝生グラウンド化であるとか、モニュメント、テニスコートの設置が予定されているようだ)
とはいえ、各人の浄財を募った話なので、少なくとも4/21にあるはずの天皇杯鳥取県予選決勝日から後(夜宴スタジアム開催との兼ね合い等もあるだろうから)に、何らかの発表はあると思うことにしている。とりあえず、何から始めるのかが興味深い。
でも、実際の話、これぐらいの規模のスタジアム、何処の都市にでもあってもいいな、とは思う。
それがクラブ所有だとしても、そうでないとしても。
さて、今回のマッチデイスポンサーはこちら。米子市で放送しているケーブルテレビ局だ。
ガイナーレ鳥取のユニフォームの背中下部のスポンサーとしてもお馴染み。
ここは「ちゅうかいテレビ」と呼ぶのが正しい。何しろ米子市も面している大きな湖が「なかうみ」というから、実は私も昔、間違えて覚えてたが、正しくは「ちゅうかいテレビ」なのだ。
なお、実際に中海は「ちゅうかい」とも呼ばれているらしい。だから読み間違いなどではなく、それも正式呼称なのだ。
ところで、この試合、スタジアムナビゲーターに懐かしい人が来ていた。昨年までFM山陰のアナウンサーをされていたファンキー稲田こと稲田茂さんである。
普段は高地真吾氏がスタジアムナビゲーターをしているが、彼はスケジュールの都合で欠席らしい。
ならば、岡村尚子さん(NKTの「スパイス!」に出演されたり、同じNKTの「KICK OFF! SANIN」のナビゲーターでもある)を、とはいかない。あの人もあの人で何かと多忙な人だ。おいそれとは頼めない。
誰か身柄の空いてる人は、となったところ、白羽の矢が立ったのが稲田さんだった。
先述の通り、FM山陰を離れて自由の身。それで、今回晴れてスタジアムナビゲーターの代理をされていた。
いきなりKUMACHI(米子出身リーダー含む4人組バンド。2005年解散。なお、このバンドの曲は今でもチャンス時に歌われる一部チャントの原曲でもある)の「FLY」が飛び出してきた時は、思わずのけぞりそうになってしまったが、稲田さんらしいなあ、と思って、しばし名調子を聞いていた。
なんかね、オールガイナーレYAJINスタジアムが、聖地・東山になったのかと思ったよ。
こちらの記事にも少し書いているね。
試合は、福島が基本的にはペースを握っていたんじゃないか。鳥取も対抗しようとするのだけど、やはりプレーを進めていく上での原理原則というのがあって、それに沿わないことはしない、という共通理解があるんじゃないかな。
得点の匂いがするかどうかは何とも言えないが、それが確実性を増した時に攻め機運が一気にブーストアップしていく、そんな感じではあった。
福島は今季から就任した寺田周平監督が川崎フロンターレで経験してきたことのエッセンスを注入しているようだ。
更にここ、忘れていたが、あの関塚隆氏がテクニカルディレクターやってるので、ちょっと怖い。ちょっとどころかかなり怖い。
でも、ここで今もコーチをやってる鳥取OBでもある実信憲明氏は、そのエッセンスを吸収しまくっているだろうから、将来的にライセンス取って、本当にJの監督になれたら面白そうだ。
試合に戻るが、やはりこう試合に於けるチームとしての行動の原理原則みたいなのを、寺田さんがみっちりと叩き込んでるのかな、と思える部分もあったりする。
それを言うと、鳥取にはじゃあそれがないのか…って話になるが、そんなことはもちろんなくて、鳥取にもそういう原理原則はある。
その辺りの細かい解説はできないけど、大雑把な印象としては、鳥取と福島とのどちらに怖さを覚えるか、というと後者だった。
ただ、鳥取も守りについてはしっかりしていて、だから水も漏らさぬ体制を作れてはいたと思う。
そんなこんなで1分の追加タイムを経て、前半はスコアレスで終わった。
後半に入っても福島のペースが続くが、鳥取もいくらかの修正を施して、福島のペースを作らせない。確かに見た感じ、福島の優位は動いていないように思えるが、鳥取は守備で突破口を見出そうとしている。
まあ、試合はこのように鳥取側が押されてこそいるものの面白いのだが、しかしこの試合の審判団は、試合後にレフェリーアセッサーからさんざんキツいお目玉を食らったんじゃないだろうか。
私も審判の良し悪しという部分はともかく、審判団自ら以外の試合に関わっている両チームの選手スタッフから信用されていないっぽいところは、何となく見て取れたほどだから、それでアセッサーから言われたんだろうな、と思った次第だ。
相変わらず福島優勢の試合が続いていくのだが、鳥取も鳥取でそれではいけないということから、機を窺っていた。
その「機」がやってきた。ガイナーレ鳥取公式Xアカウントのポストで見てみよう。
右サイドで普光院選手がボールを奪取(よくよく考えると、これはこれでファウルくさいのだけど、とりあえずそれは置いておいて)する。
そこから出てきたボールを途中出場の西田選手が、ちょうど良い場所にやってきた松木選手に送る。
松木選手はワントラップして、シュートを放った。これが、松木選手のJリーグ初得点であり、なおかつ両チーム通じてこの試合唯一の得点であった。
こういう言い方が適切かどうかはわからないが、後からこれを見てみて率直に感じたこととして、「松木(いや、愛称で呼ぶならマイク)選手、持ってるなあ」というフレーズが出てきた。
何しろ、チームとして後半初めてのシュートなのだ。それがこれだ。持っている以外に相応しい言葉などあるものか。
ただ、もちろん偶然性の産物などではなく、このゴールを生み出すものはあったはずで、それは例えば奮闘する守備だったのかもしれないし、試合中にはいろいろあったが総員で我慢し続けたこともあるかもしれない。
結果として、個の1点が決定打となり、ガイナーレ鳥取が勝利を収めた。
ヒーローインタビューに答えるマイクこと松木駿之介選手。何か、うちの7番は2代続けて(先代が現・奈良クラブの田村亮介選手)、キャラが立ってないか?
こういうポジションで観戦すると、こういうのが見られて良いな。
というわけで、やっぱり勝ち試合は良いものだ。なお、福島の実信氏について、私は姿を見ていないので念のため。
さて、試合後のサプライズ的なお話についても。
試合が終わって米子駅に帰ろうと思って、スタジアム近辺のコンビニから電話をかけたが、タクシーが思うように呼べない。前回の時もそうだった。
実を言えばあとでわかったが、境港にクルーズ船が来ている影響からか、そこにタクシーが集中的に呼ばれていたらしい。
そんなこともあって、タクシー会社の人からは時間がかかるみたいに言われた。
でもまあ、仕方がないけど、なんとか間に合うかなと思っていると、そこに、この日のスタナビをやってた稲田さんが突如登場された。
何してるのか訊かれたので、呼んだタクシーを待っている旨を話すと、米子駅まで送ってくださる話になったので、それならとご厚意に甘えさせていただくことになった。
ちょうどやってきたタクシーの乗務員氏に事情を話して、キャンセルさせていただいてから、稲田さんの車に同乗させていただいた。
全く知らない仲でもない(そりゃSC鳥取の頃から知ってるし、それ以降も主にサッカーの会場でスタナビやってるところとかで時々バッタリ出くわす、ということはあった)ので、短い時間だが話をさせていただく。
今されてることについても楽しそうに話されていたので、退職後も充実してるんだなあ、と思った。
ともあれ稲田さん、米子駅まで乗せていただき、本当にありがとうございました。
ところが、せっかく稲田さんに送っていただいて嬉しく思っていた矢先に、乗りたい列車が思惑と違った列車が来てしまった(緑色の381系でくると思ってたら、ゆったりやくもが来てしまった)ので、それはJR西日本がよろしくない。
まあ、朝に米子駅に着いた時点で帰りの切符買ってたし、それは自分の見込み違いが悪いだけなので、別にどうでも良かった。
ただ、いざ走り出してみると、その列車そのものは問題なかったが、反対列車が遅れたりしたので、結局影響を受けて遅れが生じた上に、最後の2駅ぐらい(終着駅は除く)、各駅停車状態になっていた。
山陰本線みたいに単線区間があると、これだからイカンよね。
ということで今回の話はお終い。次回はあるかないかは、神のみぞ知る。なんちって。