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In the cold November Rain~2024年11月18日のAxisバードスタジアムにて

前回のはこちら。

さて、本稿のタイトルの元ネタについて初めに触れておく。

Guns n' Rosesというハードロックバンドがいて、今でも活動していたりするけど、そいつらのえっらい長い曲のタイトルでもある。
正直、スラッシュのギターを聴かせる曲だと思うのだけどね。
壮大すぎるバラードではある。何だろう。彼らなりの「Stairway to Heaven」みたいなものなんだろうか。
とにかく今回の元ネタはこれ。


さて、前回からいくらか時は立ち、弊軍、いろいろあった(例えばこの後、大宮とバカ試合をやったり、今治に結果としてコテンパンにやられた…などの)末に、結局昇格プレーオフなるものに参加できなかった。
さりとて、それで応援する我々が死ぬわけでも無し、近い将来の楽しみが増えたと思えば、別に良いではないか。
チームが地力を付け、成長していけば良い。秋春制などという意味のわからないシーズン交換(これ自体を論じることは本稿の目的ではないので、ここでは遠慮なく割愛させてもらう)を経ながら、林健太郎監督以下で構成される2025年ヴァージョンのガイナーレ鳥取に注目しておきたい。

そのためにも、先ずは今季の残り試合を大切に、である。


さて、鳥取へはいつもとは違う行き方をしなければならなくなった。理由は簡単。

11月2日に島根県の益田近辺で大雨により斜面に亀裂が入り、その影響かどうか、線路が曲がってしまった。
で、その結果どうなったのかというと、その区間を走る列車が運行できなくなった。

自分の使う列車にも多大な影響が出ている。

便によっては、上りは米子まで行けず、下りは米子で止められる

おい、ちょっと待てや!と自分は思った。
何故って、自分の使う便にモロに影響が出てしまうからだ。
一連の記事でしょっちゅう紹介しているスーパーまつかぜ4号と9号。
これが4号の場合、米子からしか運転せず、9号は米子までしか運転しないのだ。
つまり、米子で運転がぶち切られるのだ。
愕然とした。

とはいえ、この情報がわかっていたので、いろいろ考えた。
前の週の今治戦は連チャンになるからどうしようかな、と思っていたが、地域チャンピオンズリーグというものを6年ぶりに松江でやったので、それを見に行こうとなった。
これはこれでいずれ文章化するかもしれないけど、今はガイナーレ鳥取の話だ。

ま、結果から言えば今治戦は奮闘はしていたようだが、松江に行っといて正解だったのかもしれない。金土は風があってちょっと寒かったけどね。
で、ホーム最終戦となる金沢戦には行くとなった。

なぜなら、この人が引退しちゃうからだ。

だいたい、この人が鳥取に来ちゃうこと自体ないだろ、と思ってた。各世代で代表を経験して、挙げ句にサラゴサまで行ったようなお人がだよ。
しかしまあ、あのジョホールバルの奇跡の人だって我が軍に加入後、引退してからそのままGMやってるわけで、可能性としてはアリなんだよな。
あのフェルナンジーニョだって、一度の中断を挟んで我が軍で日本での活動歴の半分以上を過ごすことになったんだから。
誰が来ても不思議ではなかった。

ま、そんなアーリアさんの話は後ほどするとして、鳥取まで行きたい。

で、どうしたのかというと、先ずこれを使う。

やくも8号

もう何度か乗っている。やくも号に乗る。もちろん米子まで。伯耆大山まで行っても問題はないのだけど、米子の方が乗り換えはしやすかろう、というそれだけの理由だ。
しかし、この時はまさか、帰りに予想のできない事態が起きようとは思っていなかった。

それで米子に降り立ち、とっとりライナーという快速列車に乗る。

とっとりライナーの車内

島根県ではお目にかかれなくなった快速列車。それに乗るわけだ。実際のところ、東西に長い鳥取県や島根県はそういう列車の需要が多いと思うのに、JR西日本はそれを軒並みぶった切るものだから話にならない。
じゃあ特急を増便するかというと、そんなことはしない。それ故に今回みたいな災害時には目も当てられない。
ま、営業係数、つまり100円の営業収益を得るのにどのぐらいの営業費用を要するかという係数だが、山陰本線、特に出雲市以西はべらぼうに高いらしいので、迫害されやすい。
ICOICAが導入されないことからも明らかだろう。あれが路線バスとかでは普通に使えるのに、肝心のJRでは使えないのだから本末転倒も良いところだ。
鳥取県でも米子近在を除けば先ず使えないが、こちらは2025年ぐらいから一部の駅で使えるようだ。

ともかく、山陰本線を米子以東はまったり(快速だから各駅に停まるわけではもちろんないが)進む。

下北条駅
松崎駅

松崎駅の観光案内所なんて、今やってるかどうか知らんけど、一度じっくり見てみたかった。

浜村駅

「ありがとう浜村淳です」ならぬ「ありがとう浜村駅です」というポストをXにしてスベったのは秘密だ。

例によって鳥取駅

いつもより少し(およそ1時間程度)遅く鳥取駅に着いた。この時点で天候は如何にも山陰っぽいどんよりした空だ。雨がひどくならなきゃ良いな、ぐらいには思っていたので、別に気にもしなかった。
ま、念のため、鳥取駅のハートイン(セブンイレブン系のコンビニ)で雨具だけは用意しておいたが。
(だってグッズのポンチョは売り切れる可能性もあるし)

でまあ、シャトルバス乗ったよ。日本交通さん、本当にありがとう。
鳥取市で円滑なアクセスができるのは、あなた方のおかげ。

米子で流通のバスに乗るより、鳥取で日交のバスに乗るのがいつものパターン

そしてバスに揺られて着いたのは、例の如くAxisバードスタジアム。

今回もよろしく

ま、ここができてからのつきあいだからね。そりゃ長いわ。およそ30年。アホだよね、島根県からこんなとこまで出張るんだぜ。
頭のネジが数本緩んでないと、こんなとこにしょっちゅう来ないよ。
正直言えば馬鹿だし、この辺にも書いてるように「だらず」なんだと思う。

何とでも言っていただきたい。所詮は自分の価値観に従って行動しているまでだ。


さて、メシの前にこの辺を買った。

金沢グッズとかあるけど、やくもの指定券がなんでこんなところにあるのかは後述する

先ず金沢グッズ。

真っ先に目に付いたのがうんこ。カレー食えねえだろ。ゲンゾーくん、うんこ頭に載っけてる。可愛いのでついつい購入。

ご存知のように永井豪先生と言えば石川県出身。わしらもガキの頃からこの先生の作品に慣れ親しんできた。
今回取り上げられているデビルマンやキューティーハニーやマジンガーZなんてのは言うまでもなくて、ここには普通に出てこない、あばしり学園だのけっこう仮面だの、バイオレンスジャックだの、いやはや南友だの、あの先生の作品群はバラエティに富んでいる。
そんなわけで永井豪ファンの端くれとしてあれを買った。
デビルマンとゲンゾー、キューティーハニーとナンシー、そしてマジンガーZとゲンゾイヤー。

金沢のマスコット軍団はよく知らないが、コラボするとなかなかいい。ただ、デビルマンはあれ、組む相手が違うよなあ…。どう考えてもあれがコラボすべきはヤサガラスだと思う。

ちなみにガイナーレグッズはメシの後に買ったんだが、アクスタで落ち着いた。温井選手と金浦選手だ。
カーサインはもう(たぶん2コ)持ってるしなあ。


遅めに来た以上、そこそこ客足もあるのでメシはシンプルに。

主食屋さんのマイ・フェイヴァリット。肉巻きむすび

主食屋さんのこれ喰わないと、個人的にはどうあっても話にならんので、絶対に喰おうと決めていた。
予てからこれをベタ褒めしている身としては、当然の選択であった。

焼肉牛王さんから大山ウインナー(上)とハラミ串(下)を

お次は焼肉牛王さんで大山ウインナーとハラミ串を購入。
それでいけんのか?と言う人もいるだろうけど、ま、量を喰うにはそれでいいのよ。
それに喰いたいもんはたくさんあるけど、欲張りすぎて量を過ごすわけにもイカンでしょ。

おかげでコメダやミスドが長蛇の列だったので端から諦めがついた。

あんなのは、初手(つまり開門前)からバードにいないと並ばずに買えない。なので、その列に並ばないのは選択として間違っていなかった。
まあ、代わりと言っては何だが、こいつは収めておいた。

なんか、よく見るといただきますに出てくるライオンちゃんみたいなポン・デ・ライオン
但しハッキリ言って、ぽすくまやラフランスの親玉(Jリーグキング)より良い

強いて言えばガイナマンに絡みたかったが、この日はどうしたものか、自分の中にそんな余裕が皆無だった。やっぱり、自分はもっとゆったり行動できる方が良いのかもしれない。


試合に際して。

富樫選手のお子さんに注目

富樫さんの娘さんは何故あんなに自由なのだろう?キックオフサンインでもその片鱗が伺えるエピソードが話されたものの、よくわからない。
アーリアさん家とはエラい違いだ。

ちなみに富樫家の娘さんは丸山選手が抱えている

どうも富樫選手の娘さんは丸山選手には懐いているようだ。


試合に突入。

一言で言えば、忍耐強くなれる試合だったんじゃないかなあ。今やチームの牽引役とも言える松木駿之介選手はもちろん一発狙っているのだが、自分で決めきるチャンスまであったかな、というと、案外思うほどなかったんじゃないだろうか

今季の、特に勝ち出すようになってからの弊軍は、推進力はあるのだが、いざそれを以て攻め入る時に、タイミングを逃すと膠着状態に陥りやすいのではなかろうか。
得点力が極度に高い状態はそこまで長続きはせず、そういう時間帯にどれだけ我慢が利くのか、というのは、案外重要かもしれない。

暗いと不平を言うよりも進んで灯りをつけましょう
…って、今時「心のともしび」知ってる人いるかね?

守備に目を転じると、今回は、ゴールキーパーとしてこのところ毎度試合に出ている高麗稜太選手でなく、シーズン前半戦に出場していることの多かった櫻庭立樹選手が出場していた。
当たり前だが、ゴールキーパーだけでチームの全守備をやるわけはなく、ゴールキーパーもまたチームを構成するピースの一つに過ぎない。
高麗選手に関しては、例えば大宮戦や今治戦だけを見て責めるわけにもいかない気がしている。
確かに大量失点の最中にはいたが、高麗選手だけの責に帰すのはあまりにも酷だと考える。チーム自体として、そもそも弊軍はタイトロープ的な攻守のバランスの上に成り立ってはいないか。
櫻庭選手が出ていた試合だと、今回と逆のアウェイ金沢戦などはそうだったではないか。メンバー構成とかが、いろいろと異なる面はあったにしろ、確かに苦しめられた試合だったろう。

なかなかブレイクスルーしにくい、そんな前半だったんじゃないか。

前半はこんな感じ

さて、後半。

始まってそんなに間がない頃に動きがあった。
鳥取が先制した。
流れとしては小澤選手が持ち上がり、松木選手に渡す。それをはたいた先にスプリントしてきた田中恵太選手が矢のようなグラウンダーのクロスを入れ込み、結束点にいた小澤選手が身体で押し込むという形。
見事すぎると思う。

さて、三木選手・富樫選手が、東條選手・高柳選手とそれぞれ交替しようという時、四審がやってしまった。

長谷川アーリアジャスール選手はこの時点ではまだピッチの中にいるのに…

認識間違いなのだろうが、これはいただけない。案の定、林監督に怒られたようだが、たぶんこの取り違えの顛末は後で審判アセッサーの人に叱られたのではないか。

かくしてその9分後、その時はやってくる。今度こそ、長谷川アーリアジャスール選手がAxisバードスタジアムのピッチを、現役選手として後にする瞬間だ。

東出選手との交代で長谷川アーリアジャスール選手が去る

その時だ。

まさかのガードオブオナー

この計らいにはさすがの長谷川アーリアジャスール選手もたまげたのではなかろうか。
それをやってもらえるぐらいには実績十分だし、相手・味方を問わず多くの選手からの慕われ方も半端なかった、ということ。
小澤選手らが演出した得点シーンを別にすれば、この試合の中の最大のハイライトだったかもしれない。

もっとも、まだ試合は途中であり、小澤選手・松木選手が下がると、これに対して小泉選手(既に今季契約満了が発表済み)・田中翔太選手が入ってきた。田中選手もあと少しに迫っている今季二桁得点を狙っており、なんとしても得点したいところ。
ただ、田中翔太選手は得点を奪えなかった。

この日の観客数はこれだけなり

スタッツを見ていて驚いたのは金沢のシュート数が極度に少なく、それだけ鳥取が金沢に攻めさせなかった、ということ。
全体でキッチリと守備について確認してきたのだろう。それが成果として現れたのだと思う。

かくして試合は終了し、鳥取がスコアとしては1-0で逃げ切った形だったが、実際のところは金沢に付けいる隙をあまり与えなかった、という言い方はできるかもしれない。

試合終了

さて、試合後。ホーム最終戦なので、シーズン終了のセレモニーがあった。

ホーム最終戦の恒例行事

ま、挨拶がありましてね。塚野社長から始まって、林監督、普光院キャプテンまで。

シャチョさん
監督
普光院キャプテン

年長のキャプテンだからかどうか知らんのだけど、普光院選手の挨拶は非常に端的で、多くの謝意をしっかり伝えるという意味で、さすがだなあと。
もし、世瀬選手が藤枝に移籍せずにこの場にいたら、どんな挨拶をするんだろうと思ったりもするが、後を受けたのが普光院選手だったのだけは正解なんだと思うようにしている。


さて、本日の主役である長谷川アーリアジャスール選手の引退セレモニーが行われた。

ビデオメッセージは、香川真司選手、太田宏介さん、ランコ・ポポヴィッチさん、そして本人挨拶があったわけだが、家族(お子さん)からの手紙が傑作で、あれは何というか、息子さん、将来大物になるかも、と思わせる文才と表現ではあった。
「パパを選んでくれたガイナーレ鳥取は最高にセンスのあるチームだ」って普通の人は言えないと思うぞ。あれはあの息子さんだからこそ言えるんだろうと思うし、それを表現させてくれるアーリアさんっていう父親あってこそだろう。

セレモニーの最中にずっと掲げられていたこれはツエーゲン金沢サポ有志によるもの
ちなみに、アウェイ側ゴール裏って風が吹くとムチャクチャ寒い

お子さんの手紙の時とか、田中恵太選手が泣いていたらしいのだが…。

本人挨拶は、万感の思いと涙を込めて、やっていたね。ともあれ、これだけのことをしてもらえる選手って、そんなにはいない。
これで、シャツでも作って売ったらフェルさん(フェルナンジーニョ選手)に並ぶ部分はあったかもしれない。並んでほしかったような気もするけれど、どうなんだろうか?

なお、Wikipediaを見て知ったのだが、彼のチャント、原曲が荻野目洋子らしい。

どっちが先なのかは知らないが、高校サッカー界隈で「○○のゴールが見た~い~♪」ってやるのがよくあって、あれの延長線上にあるのだと個人的にはずっと思っている。

それはさておき、アーリアさん。

アーリアさん、すっかりライトグリーンが似合う人になられた

現役生活最晩年をこの鳥取で送ってくださって、本当に何とお礼を言って良いものやら。
長らくこのチームのケツっぺたにくっついてる人間としてはフェルさんの時と同じぐらい、謝意が絶えない。
これからのステージがより実りと幸多きものとなるよう、心よりのエールをお送りしたい。


さて、試合は終わったのだが、帰る時、自分の席から降りようというところで力だ入らず立てなくなりかけるという失態を演じる。
あれは本当に情けない。
お助けいただいた方、ありがとうございました。
と同時に御迷惑をおかけしました。

全ては自分の身体の調子が決して良くないのがイカンので。

ま、それで、帰り、シャトルバスが混んでたらイヤだなあと思ってたけど、普通にそこまで混んでなくてイージーに鳥取駅まで帰れた。

もうね、晩飯なんて面倒くさいので適当なもんですませることにした。
それを買う前に智頭急行のカレンダーは入手しといた。去年買えなかったからね。

で、米子まで特急で行こうと思った。それはまあいい。米子に着いた。
問題はそこからだった。

いつも利用するスーパーまつかぜ9号なれど、この日は米子まで

乗る予定のやくも21号が来ない。新見の手前ぐらいで倒木だか何だかがあって、それで大幅に遅れるとか何とか。でも、せいぜい遅れても30分とかその程度だろうと思ってた。
しかし、よく聞くと運転は再開したものの、大幅遅れが必定とのこと。更に聞けば100分以上は遅れると。
しかも、それを出雲市行き普通列車が出発した直後にアナウンスするんだもん。ナメてんのか、と思った。
結果、これで1時間ぐらい待たされることに。しかも、夜はスーパーまつかぜが米子から西に行かないものだから、八方塞がりになってね。
普通列車を使うことを検討してくださいって言われても、そうするしかないんだもの。まつかぜやおきがほぼ出雲市方面を走らない現状では。
仕方がないから、やくも21号への乗車は諦めた。諦めざるを得なかったと言うべきだろう。
せめてもの救いはグリーン車を買っていなかったこと。あんなの買ってたら怒るよ、マジで。
で、普通列車に乗った。

各駅停車でもないよりはずっと良い

で、とりあえずこいつが出雲市に着くまでのんびりととも思ったが、松江で長時間停車した。その頃に晩飯を食ったが、たぶんこれでどっと疲れが来たんじゃないかな。出雲市までずっと寝てて、出雲市駅で起こされた。

もう、そそくさと家に帰ったよ。
こういうイレギュラーな行程はもう御免だとも思った。願わくば、やっぱり出雲市(または西出雲)から、鳥取までダイレクトに行けるようになってほしい。
ま、来春まで待つので、JR西日本さん、復旧よろしく。もうこんな思いは二度としたくないのでね。

というわけで、ガイナーレ鳥取の2024年シーズンホーム最終戦も終了した。どっと疲れた。せめて来年はもうちょい楽なホームゲーム行きにしたいよねえ。

と、11月の冷たい雨を感じつつ、漠然と思ってた。
In the cold November Rain♪

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KAZZと名乗る適当なおっさん
基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。