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【撮影テクニック】008 テーマ「木曽川」

日本有数の電源地帯とあえて向き合う

木曽川沿いに延びる国道19号線を走っていた時です。桃山水力発電所の建物が目にとまりました。よくある発電所だったら、気にせずに通り過ぎていたでしょう。しかしその建物は、ヨーロッパにあるヴィラを彷彿とさせる洒落た造りだったのです。かつて江戸と京都を結んでいた中山道で、このような洋風建築物との出会いは意外でした。そのとき不意に、数年前のちょっとした出来事が脳裏に蘇ってきます。

ネオ・ゴシック風建築の桃山発電所は1923年に完成した。当時は関東、関西へ送電できるよう、発電機は50Hz、60Hz両用機を採用していた。

生まれ故郷松本の市立図書館から講演の依頼があり、出版したばかりの写真集「Shinshu(信州)」について語りました。終了後のサイン会で、会場にいらしていた木曽谷郷土史家の楯英雄氏から声が掛かります。

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