2024年自作キーボード沼元年を振り返る
今年もあと僅か…
本当にあっという間でした。
今回は、自分にとって自作キーボード沼元年となった2024年を振り返ろうと思います。
この記事では、
僕が自作キーボードに沼ってしまった変遷を辿ります。
(まだまだ沼の入り口レベル…)
あれもこれもと書き連ねていたら長くなってしまいました。
ご了承ください。
自作キーボードに興味がある人の参考になれば嬉しいです。
2024年4月-新しいキーボードが欲しくなる
僕は、4年ほど前からHHKB Professional Hybrid Type-Sを愛用していました。
当時ずっとMacのMagic Keyboardを使用していた中で、打ち心地が良いという評判を聞いて、奮発して購入してからすっかり虜になっていました。
この頃、長年HHKBを使ってどこかマンネリなってきて、
「もっと自分にあったキーボードはないものか?」
と少しずつ思うようなりました。
自作キーボードって難しそう
自作キーボードという言葉は聞いたことがあるけど、
作るの難しそう
そこまでこわだるほど興味はない
現状でもPC作業もできるし
という心境だったので、
「よし!自作キーボードを作るぞ!」
という気持ちではありませんでした。
軽い気持ちで色々調べていたとき、
トラックボール一体型の自作キーボード「keyball」の存在を知りました。
しかしながら
作るの難しそうだし、HHKBよりもキー数が圧倒的に少ない…
keyball61もありますが、配列も大きく変わってしまうし、購入したいよりも使えるのか不安という気持ちが勝り、調べるのをやめてしまいました。
遊舎工房に行く
それから数日後、秋葉原に遊舎工房という自作キーボードの専門店があることを知り、行きました。
そして、店頭で売られていたcorne v4 cherryに一目惚れ。
しかも、このcorne v4 cherryは、組み立て済みで売られている為、
なんとハンダ付け不要なのです。
キースイッチやキーキャップ、ケースの取り付けるだけですぐに使える最高の入門キットなわけです。
気が付いたらすでに購入していました笑
基本的に自作キーボードキットはキースイッチやキーキャップ等、一部の部品は自分で用意する必要があり、
他に、
kailh box v2 brownキースイッチ40個
Black on Black ABSキーキャップセット
TRRSケーブル
Pro Micro 2個
などを一緒に購入しました。
ついに念願の自作キーボード初号機購入
完成したcorne v4 cherryがこちら。
我ながらかっこいい。
自作キーボードを作った経験がある人ならわかると思いますが、テンション爆上がりで、毎回、無駄にタイピングをしてしまいます。
最初は、キーマップやらカラムスタッガード配列に手こずったものの、1ヶ月が経つ頃にはほぼHHKBと同じくらい操れるようになっていました。
そして、このcorne v4 cherryに出会ったことがきっかけで、どっぷり沼に浸ることになろうとは、この時はまだ知る由もありませんでした。
corneのキースイッチ
購入後はキースイッチ沼に入ってしまい、買っては交換…を繰り返して楽しく過ごしていました。
最初は、茶軸と呼ばれるキースイッチから始め、外出先でも使えるようにサイレント軸を試したりしました。
corneのテンティング
テンティングと呼ばれる、分割キーボードに傾斜をつけて手首の負担を軽くしたりもしました。
高さはあまり出せないテンティングですが、少しあるだけでかなりタイピングがしやすくなりました。
商品は、Amazonで購入したこちら
分割キーボードのパームレスト
パームレストは、最終的にコンパクトで軽量なエレコムのFITTIOというものに落ち着きました。
自分にはこれがかなり相性が良くて、自宅用とオフィス用で4つ買いました。
注意点としては、この商品は1商品に2つ付いてくるわけではないので、分割で2つ必要な場合は、2点購入する必要があります。
キーマップ
この頃のキーマップはこんな感じ
2024年5月-更なる深みへ
分割キーボードであるcorne v4 cherryにも慣れ、快適なキーボードライフを送っていた中、ふと気がつきます。
「やっぱりマウス操作もキーボードから手を動かさずにできないものか?」
と…。
やっぱりトラボ一体型キーボードって魅力ありますよね。
そして、corneを買ってから1ヶ月しか経っていないのにやっぱりkeyballが欲しくなります。
keyball欲しくなる
もう毎晩のように気になってkeyballについて色々調べました。
Xにはかみだいさんという方が作られたkeyballわいわい部屋というコミュニティがあり、そこでは、keyball大好き沼ラーたちによって、日夜、自作キーボードトークが繰り広げられていました。
※現在は承認制になっているようですが申請すればコミュニティに入ることができると思います。
keyballって実際どうなの?
39,44,61あるけどどれがいいのかわからない
使ってる人の感想を知りたい
と思ってる人は、このコミュニティの過去ログを見るだけでも十分すぎるほどの情報が盛りだくさん。
有料級の内容がいっぱいあるのでオススメです。
購入決断するもキー数で悩む
そして、「よし!買おう」と決意するも、
次は、「キー数をどうするか」という問題が待ち構えていたのです。
corne v4 cherryは44キー。
せっかく慣れたので、corneに合わせてkeyball44にすれば移行コストはほとんどかからないはずですが、
悩み抜いた結果、keyball39にすることを決めます。
39にする理由は
ホームポジションから移動しないで済む
テンティング時に39のほうが横幅の関係で楽
多くのユーザーが最終的に39に落ち着いている
見た目がコンパクト
キー数が少ないので部品の購入も最小限で済む
でした。
でもやっぱりはんだ付け難しそう
いざ、購入しても、さらに組み立てという最大の難関がありました。
自作キーボードに馴染みない普通の人であれば、はんだ付けなんて中学の技術の時間に触って以来の超初心者なわけです。
「間違えて壊してしまったらどうしよう」
とか
「難しくてリタイアしてしまいそう」
とか頭をよぎります。
それならと思って、メルカリなどの中古販売サイトを見てみると、
組み立て済みkeyballもあるにはあります。
でも、
自分で組み立てる楽しさ
完成後の達成感、愛着
故障した時に自分で直せそう
というあたりを総合的に加味した結果、自分で頑張ろうと思い立ったのです。
念願のkeyball39キットを購入
つ…ついに買いました。
https://twitter.com/kazy_developer/status/1786022692434702814
買ってしまったが最後、しっかり完成させなくてはなりません笑
遊舎工房ではんだ初心者セットも購入
keyball39と必要なパーツのほかに、はんだ付け初心者セットも購入しました。
現在は、当時買ったセットとちょっと違いますが、同じようなセットが売られているので、工具がない人はこれも購入すれば、すぐに組み立てを始められると思います。
ちなみに、遊舎工房にはショップの隣に工作室が隣接されており、
有料ですが、そこでスタッフさんのサポートを受けながら組み立てることもできます。
僕は、keyball39の組み立て時に1度だけ使わせていただきました。
2024年5月末-keyball39組み立て完了
組み立て時は、YouTubeでほかの人の組み立て動画やはんだ付け動画を見て勉強しながらコツコツ進めました。
組み立て内容を書くと膨大になってしまうので割愛しますが、
慣れてくるとはんだ付けも楽しいものでした。
そんなこんなで完成したkeyball39の当時の写真がこちら
相変わらず自画自賛になってしまいますが、めっちゃかっこいい。
キーキャップはもう売っていませんが、両方とも、遊舎工房で売っていた
ABS black on black cherryプロファイル
写真のTRRSケーブルは、自作キーボード界隈で知らない人はいないほど、良質なケーブルを販売しているJizaiStyleさんのDENSEケーブルです。
keyball39に関しては、トッププレートのみメルカリで黒色のものを別途購入して、キーキャップの黒に馴染むようにしてあります。
キースイッチ
色々試しましたが、最終的にkailh deep sea silent islet linearに落ち着きました。
このリニア軸は、HHKB Studioで使われているキースイッチと構造がほぼ同じらしく、静音性にとても優れていて、打心地もとても良いスイッチ。
Aliexpressだと届くまで日数を要しますが、安くてオススメです。
https://ja.aliexpress.com/item/1005007060081199.html
ちなみに、isletを使用する前に、タクタイルスイッチのwhaleを購入して使っていたのですが、1日使っていると夕方ごろに指が疲れるようになったので、やめました。
完全好みだとは思いますが、買うならisletが良いと思います。
キースイッチってものによって重さや反発感など様々なので、このあたりも沼を感じます。ほんと底なし沼…
ケース
keyballのケースは、こちらの黒を購入
トラックボール
keyball39の購入時に赤いトラボも購入しましたが、やっぱり黒がいいなということで、後日アマゾンで以下を購入
テンティング
続いて、テンティングですが…
どうやらkeyballで需要が高いのが、
マグネットプレートとカメラ用の雲台、ミニ三脚を併用する方法のようです。
トータルすると割といいお値段するのですが、奮発して以下を購入しました。
その他、理想の書斎づくりさんの動画も参考に色々工夫すると幸せになれると思います。
以下の写真は、ミニ三脚だけまだ届かないので、雲台に付属していたもので代用しています。
トラックボールケース
トラボケースも黒にしたいと思い、後日、以下で販売されているベアリングタイプの黒をつけてあります。
完成した最終系がこちら
デスク全体から見下ろした状態はこんな感じ。
keyball39の使用感
言わずもがな、至高です。
これ以上最高なキーボードは存在しないのでは?
というくらいの満足度と完成度でした。
とても言語化しにくいのですが、
このkeyball39との出会いは、自分にとって衝撃でした。
いわゆるパラダイムシフトってやつです。
もうkeyballなしでは仕事ができません笑
さらに2台目のkeyball39が欲しくなる
なんというか…物欲って尽きないものです。
自宅でkeyball39を使って、外出時に持ち運ぶのが少し大変になるのと、キースイッチは頻繁に交換するのも辛いので、もう1台オフィス用として欲しくなってしまいます。
怒涛の速さで2台目購入/組み立て完了
1台組み立てを経験していると不思議と手際が良くなり、
躓くところもなくスムーズに完成させることができました。
黒ばかりではあれなので、今度は白基調で作りたいのですが、
諸々足らないので、徐々に増やしていくことに。
最終完成系はこちら↓
相変わらず最高のキーボードで満足感200%です。
ケース
ケースは相変わらず安定のTraining&KBDさんのケースを使用させていただいています。
キーキャップ
真っ白ではなく、少しレトロ感がある淡い白のキーキャップが欲しくて、色々探してみたのですが、国内サイトではしっくりくるキーキャップが見当たらず…
(それまで別のキーキャップで我慢していました)
なので、Aliexpressで新調しました。
Womier Factory Storeというところの
PBT ダブルショット cherryプロファイルにしました。https://ja.aliexpress.com/item/1005007197201692.html
キースイッチ
メカニカルな打鍵音も、静音感もどちらも好きなので、2台あるkeyballのうち、
黒いkeyball → 静音
今回組み立てた白いkeyball → 打鍵音を楽しむ
という使い方に使用と思ったので、
Gateron G Pro 3.0 Silver
を付けました。
違うキーキャップをつけていますが、打鍵音テストした動画はこちら
おまけに親指を白キャップに変えた記念タイピング動画。
トラックボール
白には白がいいな!ってことでこちらを購入。
テンティング
このkeyball39はオフィス利用にしたいので、また新たにテンティングを考えなければなりません。
しかし、1台目keyballと同じようにManfrottのミニ三脚など、一式を再び購入するとお値段が張ってしまいます。
そこで、サンワサプライから出ている以下を購入。
正直、何か台座があればわざわざ買う必要ないですが、旅行でも使えるスマホホルダーなので試しに買ってみました。
2024年8月頃-熱が冷めたかと思ったら…
約2ヶ月という短い期間に3台の自作キーボードを購入するというなんとも危険な所業を成し遂げてしまったわけですが、
その後は、満足したのか落ち着いていきます。
…と思ったら今度は、keyball界隈で空前の無線化ブームが到来したのです。
といっても、界隈では以前から無線化カスタムはあるらしく、
きっと自分がただ意識していたから目につきやすかったのかもしれません。
keyballを無線化した、している、難しい
というポストを良く見かけるようになり、段々と無線化に対する好奇心が高まっていきました。
keyballの無線化って難しそう
なんか難しそうですよね。
お金もそうですがそれ以上に、
バッテリーやら配線やら、ファームウェアやら…
そんな時、この記事を見つけます。
この商品を簡単に説明すると、
無線化したい機器に接続して変わりにPCとの無線接続をしてくれるという代物です。
バッテリーの供給はしなくてはいけないものの、とりあえず無線化を試して体験してみるにはピッタリじゃないですか。
ということで購入してみます。
USB2BT PLUS最高かも?
想像以上に使えて感動しました。
もちろん、keyballを直接無線化対応させるほうが良いですが、
今の状態をそのままに無線化するだけであれば選択肢としてはありでした。
実際、オフィスでは今も、このUSB2BT PLUSを使って無線接続して使用しています。
でもやっぱり無線化のロマンは夢見る…
そうです。
やっぱり完全無線化してケーブルレスにしてみたいとは思います。
ロマンですよね。
でも、TRRSケーブルを挿して有線で使うのも味があってまた良きかな。
やりたいことは増えるばかりですが、ひとまず半無線化できたわけなので、一旦無線化欲求は満たされたのでした。
2024年9月-天下一キーボードわいわい回Vol.7に初参戦
初めてのキーボードイベントでしたが、
色々なキーボードが見れて楽しく、刺激的な時間でした。
撮影したキーボードを載せるタイミングがなかったのでこちらで紹介させていただきたいところですが、長くなってしまうので、別記事にまとめてアップさせていただきます。
気になる方はこちらをご覧ください。
m.kiさんのcool640lpに出会う
実は、この頃…
今度はコンパクトな40%一体型キーボードが欲しくなっていまして。
そのタイミングで、なんとm.kiさんのcool640lpを知ります。
そして、なんと試供品を提供いただけることになったのです。
本当にありがとうございました。
ビルドログとその後の使用感は、以下に書いているので割愛しますが、最高にcoolな40%一体型キーボードで感無量です。
さらに…?
cool640lpも組み立て終わった後、実は、まだ続きがあります。
以前から、一体型キーボードで最高のトコトコ音が出るキーボードが欲しいと思って探していた時に、
トコトコ音を作るためにはアルミケースが良さそうだということで、
堕落猫さんが販売しているTrident40を見つけます。
Aliexpressで購入できるPoseidonという比較的安価なアルミケースと互換性があるらしく、コスパよく実現できるのではなかろうか。
とチェックしていた逸品でした。
見た目もかっこよいし、これでトコトコ音作りたいなと密かに考えていたのですが、なんとPoseidonケースが終売していたようで、
僕の構想は砕け散りました。
Trident40互換アルミケース発見!
それからある日、堕落猫さんのboothでPoseidonと同じようなアルミケースが売られているのを発見するのです。
Poseidonケース終売に伴って作っちゃったってことらしいのですが、すごすぎるしありがたい。
その時は、売り切れていましたが、在庫が追加されたら絶対買おうと決めていました。
後日、念願の在庫補充があり速攻ポチり購入することができたのです。
Trident40の基盤セットは購入していないので、ケースだけを買っている状態です。
売り切れる前にケースを買っておいて、落ち着いてから組み立てられたらいいなと、そう思っています。
というわけで、
すでに今年4台の自作キーボードを作ってしまいましたが、
Trident40という次なる組み立て予定のキーボードがすでに決まってしまい、年末か、2025年かはわかりませんが、まだまだ自作キーボードの沼が続きそうな状況です。
追記: Trident40完成
ビルドログ書いたので良かったら見てください。
最後に
自分にとっての自作キーボード元年を振り返ってみると、
濃厚かつ怒涛の1年だったなと改めて実感する2024年でした。
また自作キーボード買ってそうな気もしますが、
来年は、あまりお金をかけずにキーマッピングやファームウェアなど内部のカスタマイズを中心にやってみたいなと思います。
長くなってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。
2025年も良いお年をお過ごしください。