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42歳にして今ようやく仕事が楽しい

最近、仕事が楽しい。大学院を出たあと25歳から社会人になって今42歳だが、今ようやく仕事が楽しいと思えている自分に気がついた。

何が楽しいかというと、「自分のやっていること、言っていることに自分で自信が持てている」という感覚のような気がする。

社会人になってからずっと、いやもっと前の大学院で研究をやっている時から、「自分の言っている・やっていることに自信がない」という意識がすごくあった。知識も経験もないのだから当たり前だけど、今やっている仕事だって、これまでと全く別の分野のことをやっているので、知識も経験もないのは以前と一緒なのである。
では、何が違うかというと、「その仕事にかける熱量」が違う、ということに尽きると気がついた。
大学院で研究している時も、会社員をやっている時も、その研究や仕事の内容にそこまでの興味が待てなかった。もちろん自分なりに選んで入った学部で、研究室で、職場なのだが、本当にやりたいことかどうかあまり考えずに選んだ分野だったので、100%向いてないわけでもないが、そこまでのめり込んでやりたいことでもなかった。(高校生や大学生の時に、限られた人生経験や自己理解を基に選んでいるので仕方ないとは思うが。)

だから、研究や仕事に一生懸命になれる友人・同僚が羨ましかったと同時に、そうなれない自分は「ダメなやつだ」と思っていた。自分の研究や仕事に関しても、「言われた範囲でやっている感」がすごくあって、その範囲のことしかわからない・知らない、かといってそこを超えて頑張る熱量もない自分に対して自信など持ちようがなかった。

36歳で会社員を辞めた時、一番大きな理由はこれだった。「私は、どうやら興味がないことにはどう頑張ってもやる気がでない性格なんだから、仕事で成果をあげるためには心から興味のあることをするしかない」と覚悟を決めた、というと格好いいが、どちらかというと「このまま一生、「仕事に熱量を待てない自分」のまま人生を終えたくない」という後ろ向きな理由の方が大きかった気がする。

そして起業してからはまた別の心の壁にぶつかって、最初から熱量高く頑張れたわけではなかった期間があったが、素晴らしいメンタルコーチから数年にわたるコーチングを受けて、ようやく「やりたいことをやれる」メンタルにたどり着けた(この経緯もいつか書きたい)。

この「やりたいことをやれるメンタル」と、「やりたいことをやれる仕事」がようやく噛み合ったのが本当にここ最近の話なのだ。長かった。大学院生時代から合わせて約20年かかった計算になる。

でも、ありがたいことに今は人生100年時代。65歳まで仕事すると仮定してもあと20年以上ある。

今は未経験の分野でも、自分で頭が擦り切れるほど調べて考えた上で周りと話をするので、例えその思考の結果が間違っていたとしても、相手から「これだけ真剣に考えているのだな」とリスペクトを持ってもらえている感覚がある。こちらに知識や経験がないことは最初から相手も分かっているが、私が熱量高く目指す目標を語ることで「それを達成するのをなんとか手伝ってあげたい」とサポートしてくれているとも感じる。

もちろん、単に「やりたい仕事」を始められた以外にも、研究室時代に培った分析力、会社員時代に鍛えられた調整力やグローバルな仕事の仕方、ビジネススクールで学んだビジネスの基礎知識、ずっと地道に磨いてきた語学、などなど今までのいろんな経験・知識も総動員で今の自分の自信を下支えしてくれている。

今やろうとしている事業はまだ形になるのは少し先なので成功するかどうかはまだわからないが、私の「自信を持って熱量高く働きたい」という希望はもうすでに今の段階で叶ってしまっているな、と気がついたのでnote に書いてみた。

もしこれを読んでいる人、特に若い人で、仕事内容に悩んでいるなら、それは本当によくあることだと伝えたい。新卒で入った会社でドンピシャで「これが自分の天職!」と思えるのは稀。2社目、3社目、と重ねていって、少しずつ寄せていけばいいんです。私みたいに20年かかることもあるけど、諦めず行動さえし続ければ、必ずいつか「仕事が楽しい」に辿り着けるから。

私なんぞの体験でも何かのお役に立てればと思って書いていますが、サポート頂くと続きを書く励みになります。