さよならだけが人生か。でもさよならにも言い方がある。(25)

1月12日。
病院にティッシュを持っていく。
箱ティッシュ5箱パックを買って、
ふたつくらいでいいかな、と思って、
パックを開けて手渡そうとしたら、
看護師さんが怪訝そうな顔をしているので、
「全部必要ならもちろん、どうぞ」
と言ったら、
ちょっと確認してきます、と一旦奥に引っ込んで
「やっぱりぜんぶお願いします」とのこと。

渡すのが惜しいわけではないのだけれど、
こんなに大量のティシュをなにに使うのだろう?
という不思議な感じがのこった。

前回、面会させてもらえたので、
今回も会えるのかな、
と期待していたのだけれど、
ティッシュを受け取って
「洗濯物もありません」と。
(1週間くらい洗濯物なし。大丈夫なのかな)

面会できる・できないの基準が
わからなかったので、
「前回は面会させてもらえたのですが、
面会させてもらえる日ともらえない日の基準は、
どんな感じになっているんでしょう?
先が長くないと言われているので、できるだけ
そばにいてあげたい気持ちがあるのですが」
と質問したところ、
「皮膚の問題も感染の心配なしということで、
4人部屋に移って、今は安定しているので、
容態が悪化したときにまた、面会してください、
とこちらから連絡します」とのこと。

要するに、容態が悪化しないと会えない、
というジレンマ。
コロナ禍だから、しかたがない、と、
世界中の同じ状況にある人々は納得するのだろうか。

少しでも意識のはっきりしているうちに、
なるべく家族と過ごせるようにする
方法はないのだろうか。

自宅での看取り。

私にとっては大きなコミットメントになるけれど、
手遅れになる前に、可能性を探ってみたい。

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