#10 2人目妊活 私が一人っ子を決断するまで 産むも産まないも何人産むかも自分で決める
少し間が空いてしまいましたが、≪2人目妊活 私が一人っ子を決断するまで≫9話までで私自身の経験や思いを綴ってきました。
最後は一般的な話になりますが、リプロダクティブ・ヘルス・ライツの考え方も含めて綴っていこうと思います。
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リプロダクティブ・ライツの概念がまだまだ浸透していない日本
リプロダクティブ・ライツという言葉を知っていますか?
正式には、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)と呼ばれるもので、その中に
・セクシャル・ヘルス
・リプロダクティブ・ヘルス
・セクシャル・ライツ
・リプロダクティブ・ライツ
という4つの考え方が含まれています。
今回は、「リプロダクティブ・ライツ」について考えてみたいと思います。
日本の場合、このリプロダクティブ・ライツという言葉が知られていない上に、他人の「生殖」に関して、他人が口をはさんでくることも少なくありません。
「少子化対策」で子どもを望む人が、子どもを産みやすい、育てやすい環境を整えることは必要ですが、それらを超えた行き過ぎた発言が見られる政治家の方も残念ながら少なくありません。
一昔前まであれば、女性は「子どもを産んで当たり前・子どもを産むもの」として見られていました。このような考えは少しずつ変わりつつあるものの、まだまだ根深く残っていると感じることも少なくありません。
産む・産まない・何人産むかは自分達で決める
「産まない」選択や、「一人っ子」を選択したカップルに対して、身内を含め周りが、「子どもはまだか?」「なぜ子どもを産まないのか?」「早く子どもの顔がみたい」「一人っ子は可哀そう」「早く兄弟を…」「次は男の子(女の子)だね」等々…勝手がってな言葉をかけてくることは、今でも少なくありません。
ただ、「産む・産まない・何人産むか」を決めるのは、自分自身であって、周りではありません。そして何より、私達には「自分達で決める」権利があります。本来であれば、あれこれ、周りが口出すことの方がおかしいのです。
自分達が出した結論に自信をもって
だからこそ、自分達で決めた結論に自信を持ってほしいと思うのです。
「一人っ子」を決める背景は人それぞれです。
最初から「一人っ子」と決めていた人もいれば、最初から2人目を諦めた人、不妊治療が必要だから諦めた人、不妊治療していたが授からなかった人…様々な事情で一人っ子を選択しています。
そしてこれらの決断をするために、心の中で様々な葛藤を繰り広げた人も少なくないでしょう。本当に諦めて後悔しないのか?と何年も悩んだ人もいるはずです。
もしかしたら、やめ時がわからず、あきらめきれずに妊活や不妊治療を続けている人もいるかもしれません。
このような様々な葛藤や背景を知らずに、他人は好きなように言い、勝手な価値観をまるでアドバイスのかのように押し付けてくる人もいます。
そしてそんな他人の言葉に心が揺れ動き、出したはずの結論を再考する人もいるでしょう。
「産む・産まない・何人産むか」は他人の意見に惑わされる必要ありません。自分達が決めた結論に自信をもってほしいなと私は思います。
リプロダクティブ・ライツを学び・考えられる社会へ
10代、20代向けの生殖を含めた「性教育」の必要性は度々話題になりますが、本当に必要なのは、全世代に向けた「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」について学ぶ機会を設けることなのではないかと思います。
そしてその中で、リプロダクティブ・ライツと共に、自身のライフプランについて考え、どのような未来図を描いているのか、その未来図を完成させるためには、何が必要なのか?そんなことを学び、考える場が増えればいいなと思います。
10回に渡った記事もこれで終わりになります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
このシリーズは「子供は2人」という考えに何も疑うことなかった私が、不妊治療、不妊治療退職、出産を得てひとりっ子を選択するまでの心情の変化を、10回に渡って綴っていきました。
一人っ子について悩んでいる人にとって少しでも参考になれば幸いです。
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アンケート対象者
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少しでも多くの方にお答えいただければ嬉しいです。
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