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小学校の動物を幸せにする⑤

さて、僕たち『行政へ予算を出してもらうように交渉する係』は、目標の達成に向けてやるべき事を決める作業をした。

①10市町村で学校動物に対して予算が出ているか調査する
 予算の名目
 予算額
 どのような用途に使用できるか

調べてみて、現状の大変さが分かってきた。
まず難しいのが、管轄が10市町村あることだ。
それぞれ予算の出方が異なっている。
例えばA市では、雑費10万円という予算が取られている。これの用途は、飛び箱の購入やフェンスの修繕など様々だ。
そこから、飼育小屋の補修板や清掃用具を購入したり、ウサギが病気になった時に治療する費用にあてたりする。資金が底をついていたら、ウサギの具合が悪くても、動物病院を受診することはかなわない。
B町では、動物治療費という名目で5万円が取られている。これは良い方だが、まだまだ改善の余地は大きい。
なぜなら、治療には使えるが予防には使えないからだ。
雌雄で飼育する場合ウサギは繁殖力が高いため、気が付けば10匹を超える数に増えてしまう事がある。
飼育小屋の地面が土の場合はとても厳しく、いつのまにか縦横無尽にトンネルが掘られて、小学校がウサギの数を把握出来なかったりするのも、度々耳にする話しだ。
つまり、ウサギの不妊手術はほぼ必須であり、床が土の状態で飼育するのはとても好ましくないといえる。

調べて行く中で、とてもショッキングな事実もみつかった。
C町で清掃業者に対して取られている予算である。
この予算は、学校飼育動物が亡くなった時に、清掃業者に引き取ってもらうためにとってある。
行政の資料を見ると、年によってまちまちだが、数万円くらいがコンスタントに支払われている。
僕たちは、暗澹たる気持ちになった。

ここで補足しておく。
清掃業者とは『ゴミ処理業者』のことである。

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