
母の認知症によって炙り出された、本当に向き合わなければならない課題
実家で一人暮らしをしている高齢の母は、数年前から物忘れが酷くなり、最近は台所の火の付けっ放しや、お風呂の水の出しっぱなし、その他不注意が続いていて、認知症が進んでいるのが明らかです。
今後のどの様にして行ったら良いか…悩みます
実家から車で20分くらいの所に弟が住んでいて、
弟は母を病院に連れていきたいと言うので、私も帰省して一緒に行くことになりました。
弟が病院の予約をしてくれていましたが、
私は、病院に母を連れて行くのはどうなんだろう?と疑問を持っていました。
認知症について、いろいろ調べてみたところ、
薬は殆ど効かないとのこと、
病院でのいろんな検査は母にはストレスなのではないか、
そもそも母は病院に行きたくない様子、
なので、私は何の為に病院に行くのか疑問だと弟に伝えました。
すると、物凄い剣幕で怒り出し、机を思いっきり叩いて
「お前は近くにいないから他人事なんだ!このまま放っとけって言うのか!病院には来なくていい!」
と、私に怒りをぶつけてきました…
あぁ、私は昔から弟が苦手でした。
自由人で、自己中心的で、感情的で、すぐキレて怒る、建設的な話し合いができない…
性格が合わないので、あまり関わらない様生きてきました。
やっぱり苦手だ…
もう関わりたくない…
その時はそう思いました。
しかし、母の認知症で、弟と向き合わざるを得ない状況になっています。
弟との関係の見直しが本当の課題なんだろうな。
怒鳴られたことで、私の胸はきゅうっと締め付けられたように苦しくなり、夜も眠れませんでした。
怒りをぶつけられた時の映像が何度もリフレインする…
和みの手当てを思い出して、胸をトントンしたり、
深呼吸したり、頭の手当てをしたり…
少し冷静になってから起こったことを考えてみました。
弟は母を思って、病院を調べてくれて、予約してくれて、一生懸命考えてくれていた。
毎週買い物にも付き合ってくれていた。
同じ事を何度も繰り返しな話す母にも、イラつかずに話す様に心掛けていた。
精一杯やってくれていた。
いっぱいいっぱいだったのかもしれない。
だから、私の言ったことが、自分を否定していると捉えて悲しかったのかもしれない。
頑張ってくれているよな
ありがたいよな…
と思えました。
弟への私の印象が少し変化しました。
以前は、自分勝手で母に迷惑ばかりかけて、なのに母に怒ったり優しくなくて、嫌いだった弟。
それが、今は母に優しくて、母の為にできる限りの事をしようと努力してて、思いやりのある弟に…
『目の前の世界は自分が映し出された世界』
私の思いが変わると、目の前の自分勝手な弟から優しい弟に変化していった。
母の認知症は、私へのプレゼントなのかもしれない。
弟との関係を修復する為に…
母のことは、これからも悩みながら進んでいくと思うけど、
どんな状況であっても、母自身が幸せを感じて生きて欲しい。
どんな状況であっても、私自身も幸せを感じて生きていきたい。
どんな状況であっても、私達は明るい未来を想像して創造していけるんだ。
母と弟とお墓参りに行ったり、
海に行ったり、
母が笑っていて、
美味しいねって一緒にご飯を食べたり、
母だけでなく、弟にも手当てをさせてもらったり、
母と私と弟で楽しい時間を過ごしたい。
そんな望む未来を創造します。
きっとそうなると、確信しています。