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2冊目を出したい著者さんがチェックしておきたいポイント

先日notoに「1冊目が大事です」と書きましたが、
1冊書けばもう満足という方もそういないでしょう。
言うまでもなく2冊目以降だって大事です。

しかし現実的には、2冊目を出せる方はさらに限られます。
なぜ2冊目は難しいのか、どうして出せないのか、
自分なりに纏めたのでこちらに忘備録として残します。

①1冊目が売れなかった

→これは予想通りでしょう。しかし、営業力が弱い版元でデビューしたらそれだけ不利と言えるので、業界内には分かってくれる人もいます。逆に「あの版元で売れなかったの?」となったら傷が深いとも言えるのですが。

②アプローチが難しくなる

→1作目は出版塾の推薦やコンペなど、編集者の目に触れやすい機会があります。ただ、デビュー以降それらを続ける方も少ないでしょうから、2作目は苦労されるようです。1作目で注目されて2作目も労せず出せた、というケースはそれほど多くありません。

③全て出し切った(と思われている)

→売れたのに、重版したのに次回作の声が掛からないという場合、担当編集に「全て出し切った」と思われているのかもしれません。よその編集者にもそう思われている可能性があります。

④「ご祝儀」だった(と思われている)

→親の地盤を引き継いだ二世議員が、ご祝儀票を集めて当選することがあります。デビューはみんな応援してくれるものです。しかし、その議員は二度目の選挙で落選したりします。これと同じ現象が起こると懸念されている可能性がないか、一度チェックしてみてください。

⑤編集者と喧嘩した

→最終的には本が出せて売れたとしても、その過程で喧嘩していたり、相手を悪く言っていたり、締め切りを落としたりで、よく思われていない可能性があります。特に覚えがない方は編集者に確認してみるのも手です。

⑥編集者の興味が変わった

→本も売れたし喧嘩もしていないのに…という方には酷かもしれませんが、「〇〇の本ばかり出す」という編集者はそう多くありません。巣立ちの時機かもしれないので、他の版元に働きかけることも視野に入れましょう。

⑦違う版元からも出したほうがいい

→そもそも、同じ版元にばかり固執しないほうがいいです。少なくとも僕は、自分が担当させていただいた著者さんには色んな版元から出版して長く成功してほしい、と思っています。

以上ですが、この中では③が最も回復が容易です。自分にはまだ余力がある、違う魅力があるというところを見せていきましょう。

次に可能性があるのは⑥かな…。編集者次第ですが、僕は⑦の考えなので著者のためになるなら、他社の編集者を紹介したいくらいです。違う編集者と組むことで世界観が広がり、将来の財産になることも沢山あります。

④は簡単なように見えるかもしれませんが、じつは難しいです。
今はプロのアイドルでも、ファンを繋ぎとめるのに必死ですから。

⑤はさらに厳しいですが、特に覚えのない場合は編集者に訊いてみて、「実は~」と言われる仲ならまだ修復できる可能性があります。それが叶わないときは次の版元へチャンスを掴みに行きましょう。

本当に大変なのは①です。④や⑤の比ではありません。
特に営業の実績があったり、勢いがあったりした版元から出したのに売れなかった場合、再起するのはかなり困難だと言えます。

しかも②のように、アプローチ元を失っている状態ではますます険しくなります。ただ、1作目が売れていないと、仮にもう一度コンペに出たり出版塾に入ったりしても、その点で不利になるでしょう。

ですので、絶対に売れることです。最低でも②の状況になることだけは避けてください。上に書いたように実際にはそれでも難しいのですが、何もないよりはマシです。根気強くセカンドチャンスを待ちましょう。

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