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「出版コンペって何に気を付ければいいの?」を編集者に訊いてみた
出版コンペの話を書いていたら「コンペで気を付けたほうがいいことってありますか?」というご質問を頂きました。
そういうのは主催者の方がお伝えしていると思いますが、きっと編集者からの注意点をお聞きしたいのでしょう。そこで今回は、発表の仕方や内容などではなく、あくまで僕の経験から気になった点をお伝えします。
①話の巧拙やウケは二の次
コンペ会場では「話が巧い発表者がウケる」ということが多いですが、編集者が話の巧拙で判断することはあまりないでしょう。
むしろ、ウケを狙いすぎないほうがいいかもしれません。
以前あるコンペで、読者をバカにしたような発言が出たことがあります。話の巧い方がウケを狙ったようで、たしかに会場内では笑いが起きていましたが、結果は言うまでもないと思います。
これが純粋なスピーチやプレゼンのコンテストなら話は別かもしれませんが、出版が目標であるならウケは二の次でもいいでしょう。
②企画書は「ウリをアピール」するもの
ちょっと前のコンペで、編集者が挙手する方々がかなりバラけたことがありました。出版コンペとして理想の形だったと思います。
おそらく「こういう本を出したい」「私はこういう人です」というのが割と明確だったので、各編集者の「こういう企画や著者を探している」に刺さったのでしょう。
特に企画は、探しているテーマが編集者ごとに異なることが多いです。
コンペでの企画書がそのまま本になる、というわけではないので(そうなることもありますが)企画と自分自身のウリを、短く、明瞭に伝えることを優先するとよい、という好例だと思います。
③無理に答えなくても大丈夫
コンペで編集者から質問された際、無理に応じようとすると、失言に繋がったり、先の発表との間で矛盾が生じたりしかねません。そこまでいかずとも、答えになっていない返事になってしまう危険性もあります。
これがプラスになることは実際そうないでしょう。
即答を求めているわけではないので、分からない場合は普通に「分からないのであとで調べます」とかでも、あまり失点にはならないと思います。
むしろ、その後の懇親会とかで話題が作れてラッキー、前向きに捉えるチャンスです。スマホで調べて自分なりの意見をまとめておけば、編集者に話しかけて距離を詰めることもできます。
④主催者は大事
もうお名前も忘れた方の主催でしたが、20代の頃ひどいコンペがありました。そのコンペでは各自が発表を終えると、直後に審査員が点数を公表したので、誰が何点つけたかはみんな分かります。
特に低い点が多かった覚えもないのですが、若造の僕が一番叩きやすかったのでしょう。その後のパーティーで発表者たちに囲まれて「あの結果には納得できない」と猛抗議を受けました。ちなみに主催者は見て見ぬふり…
やっと切り抜けて帰宅しパソコンを開くと、発表者の一人(漫画関係の方)から「納得できない、説明してください」とのメールが届いていました笑。じつはそれまでずっと忘れていたことですが、近年あるきっかけで思い出してしまいました。やはりコンペは主催者次第ですね。
以上です。
①に関しては、口下手な方や緊張しがちな方が気にされている点だと思います。ただ編集者は、純粋に著者や企画のウリを見ていることが多いので、本当に大丈夫です。
そう考えると、やはり②は重要です。ここで決まると言っても過言ではないでしょう。③は仮に予期せぬ質問が飛んで来たら「編集者と話ができるチャンス」と思ってください。無理しなくて平気です。
④に関してですが、自分が所属している組織の雰囲気を客観的に感じ取ってください。審査員を囲んで文句を言う参加者たち、それを黙認する主催者…僕ならそんなコンペには行きたくありません。
ちなみに、僕が現在お邪魔しているコンペでは、このような主催者さんは皆無です。健全な組織で前向きに目標を叶えたい方にとって、今回の拙文が少しでもお役に立てれば幸いです。
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