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題目:「ラーメンズ」と「和歌」の 関係性について

和光大学 表現学部 総合文化学科

2011年3月 卒業生



小林賢太郎研究所(非公式)

第1回レポート



07T070 桑原 和也










目次

要約


0.はじめに


1.ラーメンズとは何者か

 1.1.この章の目的

 1.2.本論文で取り扱う、「ラーメンズ」の作品(コント)

 1.3.「ラーメンズ」の先行研究

 1.4.「物語の構造」と「聖杯の探求」


2.「和歌」とはなにか

2.1.この章の目的

2.2.「和歌」の先行研究

2.3.「多義性」と「多声性」


3.比較分析と考察

 3.1.この章の目的

 3.2.「架ける」:ラーメンズ・『高橋』と、天武天皇の『御製歌(おほみうた)』

3.3.「掛ける」:ラーメンズ・『同音異義の交錯』と、在原業平の『杜若』

3.4.「懸ける」:ラーメンズ・『ドラマチックカウント』と、『歌聖・人麻呂の歌』

 3.5.「欠ける」:ラーメンズ・『条例』と、『風俗の諺(くにふりのことわざ)』

3.6.「駆ける」:ラーメンズ・『地球の歩き方』と、『柿本人麻呂の歌』

3.7.「書ける」:ラーメンズ・『小説家らしき存在』と、和歌を『詠む(書く)行為』


4.本論のまとめと今後の課題


5.おわりに


引用文献・注釈


0.はじめに


 本論文では、「ラーメンズと和歌には、普遍的なことばの笑いが存在する」ことを論じる。

 なぜ、「ラーメンズ」を論じるときに、「和歌」を用いるのか。それは、筆者が、和光大学表現学部総合文化学科に在学しているときに遡る。2009年度に「ラーメンズと和歌」という講義を受けからである。2009年9月25日から行われた、半年間の講義は非常に面白く、「半期の知識労働で終わらせたくない」と強く願っていた。(ちなみに、もう半期は、「ラーメンズと神話」であった。)

 ラーメンズを幅広く広く知ってほしい。彼らのコントや作品、働き方の姿勢は、こんな捉え方がある。というのを論じ、「和歌」を主軸にして、もう一度、論じることはできないか、というのが、本論分の目的である。

 本論文では、この問題を以下のように論じていく。

 まず、第1章では、主にラーメンズとはどのような存在なのか?先行研究を用いて、彼らのメディアへの姿勢、作品(コントのネタ)の特徴、2021年、彼らに何が起こったのか、「物語の構造」と「聖杯の探求」というキーワードを論じることが目的とする。

 第2章では、和歌とは何か、先行研究を用いる。そして、いかに、1000年以上前から、「ことばにおける笑い」が、人間には、普及していったのか、「多義性」と、「多声性」論じる。

 第3章では、「かける」という3文字を、ラーメンズと和歌の共通項として挙げ、「ことばの超越性」の観点から論じていく。

 第4章では、この論文の全体的なまとめと、これからの課題について記しておく。

 第5章では、おわりにと題して、ラーメンズの二人や教授、読んでくださった方へ謝辞を述べていく。







1.「ラーメンズ」とは、何者か


 1.1.この章の目的


 筆者が論じる「ラーメンズ」とは何者か。分かりやすく説明する。この章では、ラーメンズの結成から、経歴、舞台、作品、彼らが起こしたムーブメント、2021年現在の二人について、先行研究や、メディア論を用いて、捉えていく。

 そして、「物語の構造」と、「聖杯の探求」というキーワードを用いて、彼らのコントを捉えていく。

 

 1.2.本論文で取り扱う、「ラーメンズ」の作品(コント)


 この節では、「ラーメンズ」の先行研究、ウィキペディアを用いて(極力使わないようにする)「ラーメンズ」を定義を論じていき、本論文で取り扱う、「ラーメンズの作品(コント)」を、挙げていく。

 山輝、山田奈都美(2009)によると、『コントと笑いの関係についての考察―ラーメンズのコントを題材として―』において、『1.3 研究対象について』の項目で、「ラーメンズ」を、このように定義している。


 「ラーメンズとは,1996年に結成された,小林賢太郎(1973-)と片桐仁(1973-)の2人による日本のお笑いコンビである。2人は多摩美術大学の同級生で,在学中から「落研」と称したお笑いサークルで活動を行っていた。i」


 また、2021年における、彼らの現状を、「ウィキペディア」では、こう定義している。


「2009年を最後にユニットとしての活動が休止状態となり、2020年にメンバーの小林賢太郎の芸能界引退によりコンビでの活動を終了した(事実上の解散)。」ii


 まとめると、「ラーメンズ」とは、1996年、多摩美術大学で、小林賢太郎と片桐仁が出会い、2009年に活動を休止し、2020年に事実上の解散をしていることが分かる。

 しかし、筆者は、最低限この論文では、「ラーメンズは、解散はしていない。活動を休止しているだけである」と定義することにする。その一因として、片桐仁は、エレキコミック(やついいちろう・今立進)等と三人でパーソナリティーを務める、TBSラジオ『エレ片のケツビ!』にて、小林賢太郎のことを、「相方」と、述べている。決して、『「元」・「相方」』と繋がっている。と、考える。ご容赦いただきたい。

 筆者が、ラーメンズと出会ったのは、テレビ番組の「笑点」(日本テレビ)iiiである。タイトルは、「読書対決」。



【引用文献・注釈】


i 上山 輝・山田 奈都美.「コントと笑いの関係についての考察―ラーメンズのコントを題材として―」.

富山:『富山人間発達科学部紀要』 3巻2号, p.177-187 1 2009.


ii『ラーメンズ』- フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA>

(取得日:2021年12月20日)


iii 『笑点』- フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 <URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%91%E7%82%B9#%E6%A6%82%E8%A6%81>

(取得日:2021年12月16日)によると、以下のようなものである。


    『笑点』(しょうてん)は、日本テレビ系列(NNS)で1966年5月15日から、

    毎週日曜日夕方に放送されている演芸バラエティ番組。


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