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結婚式や七五三、お宮参りの出張撮影で思うこと
こんにちは、出張撮影専門のフォトグラファーをしているまちゃるです。
撮影案件としては企業様のインタビューや取材撮影が多いのですが、もちろん結婚式や七五三・お宮参りなど一般の方からのご依頼も多数いただいています。
最近はこういった行事も前撮りを重視されたり、フォトウェディングのように写真撮影を中心にしたものも増えていますが、やはり結婚式場や神社できっちりと行われる方が多いと思います。
行事を写真に残したい場合、基本的には式場や神社の方に提携や契約をしているカメラマンさんがいらっしゃるパターンが多いのですが、近年では僕のような出張撮影のカメラマンが呼ばれて「持ち込みカメラマン」として撮影する機会も増えてきました。
ただ、この出張撮影というのが認知されて日が浅いということもあるのでしょうか、「持ち込みカメラマン」をしているといろいろと大変なこともあります。結婚式や七五三・お宮参りといった業界はそれぞれ式場や神社を中心に1つのチームとして出来上がっている世界ですから、よそ者のカメラマンがいきなり入っていって、どう接していいかわからない気持ちは理解もできるのですが・・・
分かりにくい結婚式や七五三撮影の仕組み
僕たち出張撮影の外部カメラマンが式場や神社に行く場合、大雑把に分けて3つの対応をされます。
①外部カメラマンの入場・撮影OK
②外部カメラマンの入場・撮影NG
③いろんな条件付きで入場・撮影OK
基本的に式場にしても、神社にしても施設や土地の管理権があるの、で部外者である外部カメラマンが撮影させてもらえない場合があるのも当然かとは思います。
ただ、1つ気になっているのが③の「条件付き」というパターンの分かりにくさです。
外部カメラマンが入れてもらえる条件
①持ち込み料、シャッター料など
式場や神社で写真を撮ってもらったことの無い方には馴染みのない用語ですが、要は外部カメラマンが入るための入場料のようなものです。
神社にお支払いするシャッター料は比較的安く数千円程度、式場の持ち込み料だと聞いたことがあるのが1万円~10万円程度でしょうか(都市部だとさらに高額かも?)
これらの負担が求められる根拠は各式場や神社で違うかもしれませんし、一般的なものは検索いただければと思いますが、よく言われるのは「提携している写真スタジオがある式場の場合、その提携料相当分」だとか「施設管理のため」などの理由が多いようです。
②一部区域に入ってはならない
結婚式やご祈祷を撮影する際に、会場内の一部区域に入らないことが条件になることもしばしばあります。
提携カメラマンだと進行スケジュールや撮影に適した角度を熟知しているため、スムーズに撮影することができますが、不慣れな外部カメラマンの場合だと式やご祈祷の妨げになる可能性もあるとのことから、立ち入り禁止の場所が設定されたりします。
式場で新郎新婦様や牧師様のそばには近づかない条件を付けられるのもこの一例だと言えます。
お客様にとっては不可解でしょう
どんな業界においても業界内のルールはあるものですが、この持ち込みについてのルールもウェディングや七五三の業界内ルールのようなものです。
それらの撮影を専門でやっていない僕のようなカメラマンとすれば、時にはその理不尽さやおかしさを感じつつも、「提携しているカメラマンの方がその場での撮影に慣れている」「その式場や神社で守るべき一定のルールがある」という根拠から、外部カメラマンの入場が制限される合理的理由が一部にはあり得ることは理解できます。
ただ、それらが人生にほとんどウェディングや七五三に関わらないお客様にすぐに理解いただけるかと言えば、「NO」ではないでしょうか。
しばしばネット上でも仕事の関係でも、この「外部カメラマンの入場制限」ということが多くの批判を生んでいますが、多くの原因は「ウェディングや七五三業界の説明不足」にあると僕は思います。
手間もかかりますし、全てを明らかに説明することは難しいですが、「なぜ持ち込み料が必要なのか」「外部のカメラマンではダメな部分があるのか」を式場や神社のみなさんには説明していただかないと、一定必要な仕組みだったとしても利用者のみなさんには理解していただけません。
式場や神社は基準や根拠を明確にしてほしい
「結婚式や七五三は式そのものが重要なのであって、式場や神社は撮影をする場所ではない」というご意見も一部にはあるでしょう。
だからこそ「撮影はいっさいお断り」というところも多く存在します(神社が多いと思いますが)
つまり「何からの条件を付けて撮影を認める」→「撮影を制限する根拠や料金が必要とすれば根拠を明らかにする責任」が発生するのだと僕は考えます。
ましてや今はネットで情報が飛び交う時代ですから、各式場や神社の情報が利用者の間で共有され、比較されるというのが当たり前です。あまりまずい対応だとひいては業界全体のイメージダウンにもつながりかねません。
最近は誰でも気軽に一眼レフカメラなどが持てる時代になりました。それは一般の方だけでなく、プロフェッショナルの世界にも多くな革新を持たらし、「写真撮影は写真館やスタジオで」という時代からお客様のところにカメラマンが出かけて撮影する「出張撮影」というスタイルも一般的に広がってきました。
カメラマンには撮影場所を吟味し、場所のルールに従い、お客様の要望に沿えるようなクオリティーの写真を撮る責任があります。一方で撮影を受け入れる場所の方にも一定のルール作りとそのルールを利用者に向けて発信していく必要があるのではないかと思うのです。
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![Masaru Nakanishi @石川県金沢市のフォトグラファー&写真講師](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/7436629/profile_716cbc032f87d5839ec22edb36927f1d.jpg?width=600&crop=1:1,smart)