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初めて買った、ゲームのサントラについて~実況おしゃべりパロディウス(1996年発売)

はじめに


のっけからいきなりですが、これは、というかこれを紹介するということは、何というかある種の出オチみたいなものなんです。(ここでの「出オチ」とは、プラスでもマイナスでもなく、あくまで字面通りの意味での「出オチ」です)
かつ、いやがおうにも紹介する側も姿勢を正さざるを得ない、という理由のようなものがある訳です。

私自身ゲームはほどほどにプレイしますが、とりたたて詳しくもないし、ハッキリ言ってそこまで熱がある訳でもないです。
だからこそ、特にゲームに関心を持っていないという方にも、丁寧に説明しようと心がけているつもりです。
また、そんなことを言われて「この先を読んでみようかな、という気が早速なくなったよ」となるのも当然だということは自覚しております。

そうは言いつつも、なのですが……この作品に関しては生半可な気持ちでは向き合ってもらいたくない。端的に申し上げればそういうことです。

どこら辺がどう出オチなのか、そしてどういう理由で姿勢が正されるのかも含め、あくまでも丁寧な態度は堅持しつつ進めていきたいと思います。

収録曲の紹介(一部)


さて、くどくどと述べるよりも、まずは以下にまとめた楽曲を見てもらいたいと思います。

  • Alexander Borodin/Borodin - Polovtsian Dances

  • Hermann Necke/Necke - Csikos Post

  • J. S. Bach/Bach - Menuet

  • Cloude Debussy/Debussy - Arabesque(Arabesque No.1)

  • Erik Satie/Satie - Je te veux

  • N. Rimsky-Korsakov/Rimsky-Korsakov - Fight of the Bumble-Bee

  • W. A. Mozart/Mozart - Eine kleine Nachtmusik

  • ボロディン 韃靼人(だったんじん)の踊り

  • ネッケ クシコスポスト

  • バッハ メヌエット(※最新?の研究で作曲したのはバッハではない、というのが定説だそうです)

  • ドビュッシー アラベスク

  • エリック・サティ ジュ・トゥ・ヴー(アイラブユー的な意味)

  • リムスキー=コルサコフ くまんばちの飛行

  • モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク


クラシック、オペラ、シャンソンと様々なジャンルの曲がありますが(年代も様々)、これらのアレンジ版がゲームの曲として使用されています。
ゲーム以上に音楽にも疎い、私のような者ですら「ああ、これね」と聴いた瞬間になるくらいに有名な曲もありますね。

まあこれだけでも十分スゴいんですが、これらの曲の他にも過去のコナミ作品に使われていた曲のアレンジ版、さらにはオリジナル曲ももちろんあるという。
CDジャケット等のクレジットをかいつまんで拾っただけでこの通りなので、改めて言うまでもなく、私が気づいていないだけで他にも元ネタがあったりするんだろうと思います。

私自身も今回初めて、表記などを調べるため元ネタにあたりました(お恥ずかしい)。別に私が横文字が好きだからこんな表記にしたのではなく、検索ワードとしてこのまま入力して検索すると、山のように演奏動画が出てくるというね。
ものすごく普通の感想ですが、いい時代になったもんですねえ(しみじみ)。

それで、どうですかね。この楽曲のラインナップ自体がイコール出オチ感ということで納得してもらえるでしょうかね。

(勝手に)納得してもらったものとして話を進めます


さて次に、なぜ姿勢を正さざるを得ないのか、というその理由です。

それはまず第一に、作品を通してビンビンに伝わってくる情熱です。
試しに手元にあるサントラのライナーノートを見てみると、1ページ目が全曲紹介、続いて2ページ分がスタッフ様の紹介と短いコメント、そのあとに何があるかというと『我が青春のパロディウス’96』と題された楽譜がえんえんと続き(本当)、最後にクレジット、となっています。

まあ元ネタをいちいち説明するっていうのもホント野暮なんですけどね。さっきの動画の話じゃないですけども、これもまたちょっと調べると、せっかく公式の東映動画さんのプレビュー動画も観れますしね。キャプテンハーロックの若き日の姿を描くアニメーション、ですね。こちらは表記上は『わが青春のアルカディア』ですけど。

(筆者注 清書するにあたり、パソコン上のブラウザでやってみたら違うものが出てきますね。スマホからだと大丈夫なんですが←意味深)

当時はまだ学生ですからね。『なんかよくわからないけど、ものすごい世界がある──』と心底思いました。

ふたつ目ですが、そういった迸りまくっている熱いものを感じつつも、「パロディウス」と言っているくらいですから、どこか(良い意味での)軽さというか力が入りすぎていない感じが好きでしたね。

さっき一部の曲を紹介しましたけど、ゲームが始まってステージ1に入ったとき(このタイミングで書くことじゃないですが、ゲームジャンル的には横スクロールシューティングゲームです)流れるのが「ザッツ・ザ・ウェイ」、そしてボス戦になりボス本体と対決、となったときに「魅せられて」ですからね。まさかのKC&ザ・サン○ャイン・バンドからジュ○ィ・オングへのバトンタッチ。
掛け値なしにほめ言葉なんですが、どういう発想があればこういうことを思いつくんだろう、とつくづく感じます。

で、そういう側面もありつつも後半のステージの曲では、曲の出だしのところで完全に『ああ、ベン○ャーズだな』と思わせておいていつのまにか「がんばれゴエモン」に変わっているという、本当に職人芸としか言いようがないものを出してくるんですよ。
こういった様々な要素が入っているところが魅力なんですよねえ。

最後に三つ目です。
これはもうこの文章のタイトルにある通りで。私はこれが初ゲームサントラだったんですよ。
あとは特にどうこう言うことでもないですねえ。

こんなところで私がこの作品をとりあげる上で姿勢を正さざるを得ない、というのはわかっていただけましたでしょうか。

ホント得がたい経験をさせてもらった、ということに尽きます。

決して他のサントラがどうだ、ということを言うつもりもないし、そもそも思ってもいません。
ですけど「斜め上を行く」って表現が(ネット界隈だけかもしれませんが)ありますよね。
それにならえばもう、斜め上を行きすぎて映画マトリックスの有名なシーン状態というか、ちょっとどう言ったらいいのか、比べてどうこうという次元じゃなく完全にわが道を行っている、って感じなんですよね。
プラス初サントラだった、というのがどうにも思い出深すぎる作品です。

データ的な補足(他)


ゲーム自体のタイトルが「実況おしゃべりパロディウス(以下おしゃパロ)」で、まあ細かくツッコミ……じゃなくて説明していくのも、もはや今更という気がしないでもないですが。
さっき書いた通りこれはシューティングです。いくら同じコナミで実況つきの(もはや説明不要の)野球ゲームがあるとはいえ、その形をシューティングに移したうえに、実況?を超豪華(これは本当に豪華です)声優陣にやっていただくというのは、改めてというか色んな意味でスゴいです。

──なんですが、この声優陣の魅力を堪能するには、2P(つーぴーまたはにぴー)プレイつまり二人協力プレイが必須です。

これって当時としてはそこまで気にならなかったのですが、何と言うか──スゴいですよね。まあ単にコントローラーを2個挿せば済む話だ、と言われればそうなんですが。

次行きます。サブタイトルのほうは『forever with me』となっていますが、これは「ときめきメモリアル(以下ときメモ)」プレイステーション版およびセガサターン版のサブタイトルである『forever with you』のパロディと。
この違いは正直に申しましてよくわかりませんでした。っていうか今でもわかってません。すいません。(別に深い意味は無いってことなのか……←小声)

次。これはサントラからも「おしゃパロ」からもちょっと離れて『パロディウス』シリーズの話になるのですが、「おしゃパロ」の前々作である「パロディウスだ!」の海外版(というか北米版?)の画像をたまたま見ました。
そこでサブタイトルが'NON-SENSE FANTASY'ってなってるんですよね。日本版の『神話からお笑いへ』と比べてどう……なんでしょう。まあ合ってますかね。たぶん。

これで最後ですが、というか単純に、このサントラの中のある曲について思い違いをしていたことがあるのですが、それについて書かせていただきます。

最初のほうで触れた曲「韃靼人の踊り」なのですが、これがCDでは表記が『ダッタン人の踊り』となっていました。
もちろん書かれた方はそんなつもりはなかったんでしょうけども、これを私は『だったんひとのおどり』って読んでたんですよね。
だからてっきり「ダッタン~人の踊り」だとばかり思ってました。「犬神家の一族~愛のバラード」みたいな。
作曲した人はダッタンという地に思い入れがあったのかなあ、人の踊りって何か深遠なサブタイトルだなあ、と。

おわりに(キモ度MAX)


前述したアレンジ版のほうの「クシコスポスト」って一時期「明石家電視台」の、おわりのほうのコーナーのBGMでそのまんま使われてましたよね。
だからスタッフの中にコナミファンがいるんだろうなあ、と当時の私は勝手に思ってました。

それはさておき。
長々と書かせてもらいましたが、私がこのサントラを買うに至った決定的な理由があるんです。


それは──45曲目、ボーナストラック扱いの中の一曲である……ッ!
ときめき人の踊り『夢色の毎日』
……だッ!!


ハイ。

前述した「韃靼人の踊り」のアレンジ版は「ときめき人の踊り」というタイトルがついているのですが、こっちはインストゥルメンタルなんです。普通にゲームをプレイしていて流れているほうです。


そこでコナミお家芸である、とある隠しコマンドを入力すると……

……

ボ、ボーカルがプラスされた……だ……とッ!?


(筆者注 いわゆる『コナミコマンド』として知られる例のやつとは別のものです)
そうなんすよねえ。
ボーカル有り版だとサブタイトルがつくという粋なはからい。

これがまーホントいい曲で。
どなたのボーカルなのかはクレジットされてないので、一応隠し扱いなんだと思いますね。

けどもまあこの曲の流れてるステージは「ときメモ」ステージなんで。


『既に実況があるのにボーカルを追加しちゃうのー?』とかこの期に及んでまだ言っている人がいたら、無粋を通り越してちょっとカチンと来ますね。私的には。

それはそれとして、そのこととは別の問題が少々あります。
「ときメモ」ステージだけに、おそらく制服(プロテクターの役割を果たすと思われる)のようなものを装着した何かの群れが、プレイヤーの操作する自機(自分の機械……ってそのまんまか)に向けて攻撃っぽいことをしてくるので、そりゃあどうしてもナニがナニする有様になる。(繰り返しますがこれはシューティングゲームです)
っていうような演出のステージなので、『これはコナミ的にはOKだったの?……っていうかダメじゃね?』と思うかもしれません。
ですがご安心を。これはゲームスタート前に設定をいじって難易度を下げれば、一切攻撃してこなくなります。良かった良かった。

とこうして書いていて改めて気づいたのですが、これも前述の私の思い違いのことを踏まえると、タイトルの正しい読み方は『ときめきじんのおどり』になる訳ですねえ。

なんか、勝手に感慨深くなってしまいました。

おまけクイズ


Q. みんな大好きちちびんたリカですが、その元ネタは?
A. 『○○○○○○』シリーズ2作目『○ー○○ーの野望』に初登場したボス


Q. そもそもなんでタコなん?
A. 『○○○○○○』シリーズ1作目のラスボスが元ネタだと言われてるが……真実はキミの手でみつけてくれ!


※伏せ字(○=まる1個 が1文字分にあたります)部分の読み方はそれぞれ「ホニャラララ」「ホーニャー」でお願いします。

本当にこれで終了です。


この文章自体ツッコミどころが多々あるものと思いますが(特にゲームに詳しい方々にとっては)、要は私の言いたかったことは

  • ジャンルにとらわれず既存の楽曲の大胆なアレンジをされていた

  • くどいようですが私にとって初めてのゲームサントラだった

ということです。

それ以外、特にキモい箇所に関しては私にはお詫びすることしかできません。
本当に申し訳ございません。

「コナミ矩形波俱楽部(くけいはくらぶ と読みます:派閥の『は』ではありません←ゲームに興味ない方が ここまで読んでくれてるとはとても思えないが 一応補足)」に全く触れてないのはけしからん、と言われればそれについても申し訳ございませんでした。(この作品では サウンドプロデュースがコナミ矩形波俱楽部に クレジット上ではなっています)

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