「拘縮について」
みなさんこんにちは!
今回の内容は「拘縮について」です。
寝落ちしてしまい、月曜日になってしまいました。すいません笑
今回は少し内容を変えて行っていきたいと思います。
血液検査は先が長くて飽きてしまうので少し臨床向けの内容にしたいですね。
みなさんは「拘縮」って言われたら何を想像しますか?
「膝が伸びなくてお風呂に入れづらい患者様」・「股関節が固くてオムツ交換しにくい患者様」などなどが浮かんでくると思います。
そうなんです。簡単に言うとそーゆうことなんです。
①そもそも拘縮とは?
拘縮ってなんぞやって思う方のために説明しよう。
一言でいうと「何かの原因で関節が動かしにくくなった状態」です。関節運動が考古しにくいことを「拘縮」って言ったり「関節可動域制限」って言います。
関節可動域(肘関節や肩関節っていう関節って名前がつくやーつ)はそれぞれどのくらい動けばいいよって定めているあるものがあります。「日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会」が定める「参考可動域」って言うものがあり、結構ネットで「関節可動域」って検索すると出てきますので興味のある人は調べてみてくださいね。中でも、麻痺により筋肉が萎縮(いしゅく)(しぼんで縮んだり)したり、身体を動かさないことで筋肉の柔軟性がなくなることで「拘縮」は起きてしまいます。拘縮の原因は、⑶で説明しますね。まぁこれなんですけど→(Hoffaの分類)。臨床の場面でよくみる拘縮は、脳梗塞などの麻痺が多いかもしれません。神経性拘縮や筋性拘縮ですかね。
② なんで拘縮予防が大事なのか
私は高齢者の終末期に関わっている者として、どうすれば最後まで、苦しまず、人間らしく、そして家族が見たときに美しい姿で居られるのかを考えて日頃からケアをしています。
「拘縮」は、なんらかの原因で起こるため、最終的に全身の「拘縮」が出現し進行してきます。体が動かなくなったり、寝返りなどができなくなったりして起こる「褥瘡(じょくそう)」・指や脇が開かなくなり清潔保持が難しくなり起こる「異臭や不衛生」・胸郭(きょうかく)などの可動域制限により排痰ができず吸引が必要になったと「呼吸器障害」などが起きてしまいます。
「褥瘡」などはほとんどの場合、先にできることはないと思います。先に「拘縮」が発生していませんか?痰の吸引も同じだと思います。
そして介護職の方が一番困るのが、オムツ交換時の股関節の可動域制限だと思います。
我々のためにも、「拘縮」は起こさせない方がいいですね。拘縮予防は最後までその人らしく生きるために必要なことであり「拘縮予防運動」などを日々のケアの中に入れていくのもアリかと思います。もし勤めている施設にリハビリの先生方がいるのであれば聞いてみるのも良いかと思います。私の病院でも「拘縮予防運動」はオムツ交換や食事前のケアの中で行っています。一人一人が気にしてケアをすれば進行は防げると私は思っています。介護量の軽減もできますしね。
③ 拘縮の種類について
Hoffaによる分類では
⒈皮膚性拘縮
⒉結合組織性(けつごうそしきせい)拘縮
⒊筋性拘縮
⒋神経性拘縮
⒌関節性拘縮の5つに分類されています。
⒈皮膚性拘縮
・やけどの後や手術の切開部の瘢痕治癒後(はんこんちゆご)に発生する瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)です。
・余談ですが、やけどはⅢ度,Ⅱ度の真皮深層熱傷(しんぴしんそうねっしょう)で生じることが多いです(やけどの程度も分類があるので気になる人は調べてください)
⒉結合組織性拘縮
・皮下組織,靭帯,腱,腱膜などが原因で起こる拘縮。
・余談ですが筋筋膜の拘縮もこれに入ります。
・Dupuytren(ディピュウトラン)拘縮で手の腱膜がくっついて,瘢痕化(はんこんか)し手指の拘縮が発生する。
※Dupuytren拘縮とかは検索すると画像が出てくるから調べてみてね♪
⒊筋性拘縮
・骨格筋(筋線維(きんせんい))の短縮や萎縮が原因で起こる拘縮。
・関節がギプス固定など動かせない状態で長期間固定されたことで起こる。また、長時間の寝たきりによる拘縮もこれですね。
・筋膜などの変化も生じるため,結合組織性拘縮も合併していることが多いらしい。
・Volkmann(フォルクマン)拘縮:ギプス固定などで骨格筋(骨格を動かす筋肉)の阻血(そけつ)が起因で起こる。
⒋神経性拘縮
・神経系の病気による拘縮。
・強い痛みにより,反射的に筋スパズム(筋肉の一部分に血液がいかなくなり硬くなった状態)が起こり,痛みから逃げるような姿勢が長期間続くことで発生(反射性拘縮)します。
下二つは少し内容は難しくなるんですが、
・痙性麻痺(脳や脊髄の障害で手足が突っ張る様な麻痺)を伴う中枢神経疾患(大脳や脳幹、小脳での病気)では,筋緊張亢進(関節が動きづらい)のため、突っ張る様な拘縮(痙性拘縮)が発生しちゃいます。
・末梢神経障害(簡単にいいすぎると運動や感覚神経らへん)に伴う,回復する過程における関節の筋肉と反対側の筋肉のアンバランスによって起こる弛緩性麻痺性拘縮が発生。
⒌関節性拘縮
・関節の構成に属する滑膜(かつまく)や関節包(かんせつほう),関節内靭帯(かんせつないじんたい)などが原因で起こる拘縮です。
このHoffaの分類が臨床でそのまま使えるとは思いませんので、一応こういうのがあるんだなーくらいで覚えておくといいかもしれませんね。
拘縮についても長くなるので何回かに分けていきたいと思います!
最近暑くなってきたので、熱中症には気をつけてください。
今週も、頑張りましょう!
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