「血小板について」
みなさんこんにちは。今回検査値シリーズ第3弾です。
先が長いので、いろんなテーマを混ぜながらシリーズを少しずつ進めていきます。完結までに一年はかかるでしょう。白目・・・
でも意外と知っているといいことがあるのが検査値だと私は思っています。
それでは早速本題に入っていきましょう。
① 「血小板(PLT)」とは?
基準値は15.8〜34.8×10(4)/μL
血液検査に、赤血球・白血球・「血小板」の検査があります。
「血小板」って言われてもピンとくる人は少ないと思います。
恒例の「血小板」とはなんぞやの時間です。
一言でいうと、「血小板は体の中のナース」だと思います。優しい白衣の天使を思い浮かべましょう。
大きさは、良く国家試験に出たりするので、知っておくといいかもしれません。
赤血球より小さくて直径1~3μm(1mmの1000分の1が1μmらしいです。)
イメージがつかないですけど、顕微鏡じゃないとみれないです。
「μ「マイクロ」(私はミューって言ってました。ミューでも出てきます)」って読むらしいのですが、
私みたいにポ〇モンの「みゅーは小さい」で覚えとくといいかもしれません。
知らんけど。
この「血小板」血液1μℓの中にだいたい15~30万個もあるとのこと、
パンパンやん。
そんなに入るのレベルです。
でも寿命は10日ほどと短いです、悲しい。
もし怪我などして、血が出ると血を止める為に働いてくれます。これぞ「白衣の天使」ですね。
すごい余談です。
「血小板」は肝臓や骨髄内の巨核球という母細胞の細胞がちぎれて血液中に働きに出た小細胞片です。
このナースは止血機能だけではなく、
肝疾患・血液疾患の診断にも使われています。
② 血小板が少ないとどうなるの?
一言で言うと、出血傾向になります。はい。
血液の1μlの中に、白衣の天使が10万個以下だと、うまく止血できず、皮下(ひか)出血(しゅっけつ)やあざになりやすかったり、血が止まりにくくなります。5万個きると鼻血が出てきます。ナースが少ない病院だと怪我人の処置ができないですもんね。ナースが少ないほど、命の危険性が出てきます。これを、血小板(けっしょうばん)減少症(げんしょうしょう)といいます。
血小板数が低い値を示す場合は、血小板を作る量が減ることによる再生(さいせい)不良性(ふりょうせい)貧血(ひんけつ)や急性(きゅうせい)白血病(はっけつびょう)、肝(かん)硬変(こうへん)。
血小板の消費が増えることによる特発性(とくはつせい)血小板(けっしょうばん)減少性(げんしょうせい)紫斑病(しはんびょう)、膠(こう)原病(げんびょう)などが疑われます。
ざっくり簡単に言うと、感染症とかが原因・影響しているってことです。
ガンの患者様は化学療法で骨髄が抑えられちゃうので、白血球3.000/μL以下・ヘモグロビン7.5g/dL以下・血小板2.0×10(4)/μL以下でリハビリは中止となっています。特に運動強度の考慮は大事になります。
③ 血小板が多いとどうなっちゃうの?
外傷や手術後に増えることがありますね。あとは炎症や慢性の感染症
そして40万個以上で血液増(けつえきぞう)多症(たしょう)になります。この辺は少し難しい内容になるので割愛します。。。
めちゃくちゃ簡単に言うと、血液の元となる細胞に異常を生じて血液全体が増えます。はい。以上。
血小板数が高い値を示す場合、血小板が過剰に作られることによる血小板増多症、骨髄(こつずい)繊維症(せんいしょう)、慢性(まんせい)骨髄性(こつずいせい)白血病(はっけつびょう)、鉄欠乏性貧血、あるいは血小板の異常になる血小板(けっしょうばん)無力症(むりょくしょう)などが疑われます。
④ 止血のメカニズムは?
人の体重の約8%が血液と言われています。1/3血液がなくなると命に危険があります。止血のメカニズムを簡単に紹介しときますね。
これ理学療法士の国家試験にたまに出ますよね。簡単にですけど何となく覚えときましょう。
一次止血:怪我をして、血が出ると、血管を縮まって傷口を小さくしていきます。
そしたら、血小板が白色血栓を作って蓋をします。
二次止血:血小板だけだと少し頼りないので、あの有名な歌◯でたんぱく質のフェブリの源さん(フィブリノゲン)がトロンの瓶(トロンビン)の力で、フィブ・リンさん(フィブリン)ってやつに進化して網の膜をはり、血小板を覆ってカバーしてくれます。これで止血はできたはずだ。なんか余計にわかりづらくなった気がするけど、気にしません。
⑤ 最後に
血小板数は多くても少なくても血液にかかわる病気の可能性があるんです。だから健康診断とかで指摘されたら病院にいって検査することをお勧めします。次回の内容は「アルブミンについて」です。次回もお楽しみにしてて下さい。それではまた会いましょう。
知っておくといいかも余談。
「偽性(ぎせい)血小板(けっしょうばん)減少症(げんしょうしょう)」というものがあります、血液検査で何本も試験管に血をとられたことがあるかと思います。
その時に試験管には謎の液体が入ってる物もあります。それは血液(けつえき)凝固(ぎょうこ)薬(やく)といって血を固まらせなくする薬です。その抗凝固薬の種類にEDTAっていう物質があります、極まれにその物質と血小板が喧嘩してします人がいます。その結果、血が止まりにくいとかないのに、検査値では血小板数が低く出てしまいます。これを「偽性血小板減少症」といいます。「偽性血小板減少症」を疑われた人は、EDTAの入っていない試験管を使って、再検査をすると正しい数値が出ますよ。
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