想像でプラネタリウムに行ってみた

初めに

みなさんこんにちわ。宇宙人です。

ときに、みなさんはプラネタリウムというものに行ったことがありますか?

実は私はプラネタリウムに行ったことがないので、今日は想像の中のプラネタリウムに行ってみようかと思います。



今日は初めてプラネタリウムに行く日。朝は、なんだかいつもより少し早く目が覚めた。「今日こそ、プラネタリウムに行くんだ!」という謎の使命感に包まれて、普段は手抜きのトースト1枚のところ、今日はしっかり目玉焼きとサラダ、オレンジジュースまで付いた豪華な朝食に!何かすごいことが起きそうな1日って、こういうところから始まるんだなぁ。

ワクワクしながら会場に向かい、まずはレンタル宇宙服の列に並んだ。これからテンションをあげるためにカラフルで綺麗な宇宙服をレンタル。レンタル代は少し高かったけど、これから起こるドキドキワクワクに比べたらどうってことないように思えた。

中に入ると、ドーム型の天井が広がり、幻想的な星空が広がっていた。さっそく、流れ星が流れると、周りの人々が一斉に願い事を叫ぶという風習に驚いた。最初は「美味しいものが食べたい!」とか「○○ちゃんと付き合いたい!」なんて微笑ましい願い事ばかりだったけど、ある1人を皮切りに願い事の内容もここでは話せないくらい下品で非倫理的なものを大声で叫ぶようになっていき、宇宙の壮大さを感じれる施設で人間の矮小さを学ぶことになるとは思ってもいなかった。もしかしてこの対比構造もプログラムの一種なんだろうか。私はどうしても願い事が思いつかず、ただ周りの人たちの声に圧倒されていた。

座席に座ると、さらに奇妙なことに気づいた。椅子はリクライニングどころか、完全に90度で固定されていたのだ。背もたれに寄りかかることもできず、まるで立っているような感覚に戸惑った。そういえばプラネタリウムの真横に整骨院が併設されていたけれどあれは明らかにマッチポンプなんだと気づいた。そう思うとふつふつと怒りが湧いてきた私は、椅子を取り外し、家から持参したキングサイズのベッドに寝転がった。

次は星座の紹介のシーンになった。しかし、プラネタリウムのスクリーンに映し出された星座は、どう見ても本物の星座とは違っていた。まるで子供の落書きのような形で、全くの嘘だとしか思えなかったが、皆はそれを真剣に見入っている様子だった。じっくりと見ていると荒唐無稽にも思えたその星の点は宇宙の真理を表しており、過去と現在と未来を全て知り得た私たち観客は感動して血の涙を流した。

星々がどんどんと超新星爆発を起こしていくと最後には、どんどんドームの空間が小さくなっていくのを感じた。そうまるで宇宙のビッグクランチのように、すべてが一点に収縮していく。どんどんどんどん小さくなって、隣の人と肩が触れそうなくらいにまで小さくなった時、またビッグバンが起こり新たな宇宙が誕生した。今日が宇宙誕生日。宇宙暦1月1日月曜日。

終盤には解説員が登場した。彼女は熱心に宇宙について説明をしていたが、突然涙ぐみながら「実は私、宇宙人なんです」と告白してきた。場内は一瞬静まり返り、何が起こったのかわからなかった。周りの人たちは拍手を送り、私はその反応にさらに困惑した。宇宙人の存在はリアルなものではないと思っていたのに、ここではそれが当たり前のことのように受け入れられているようだった。彼女の話によると地球の人口の0.06%は宇宙人が擬態しているらしい。特に宇宙人が多い地域は南アフリカで、ブラジルはほぼ100%宇宙人なのだとか。そんな大切な話をしてくれた彼女に、私は思わず敬礼を構えていた。宇宙ジェスチャーによると敬礼は最大級の侮辱らしく、宇宙ピストルで撃ち殺された。

帰り道、私は今日の出来事を振り返っていた。初めてプラネタリウムに行ってみたが、とても特別な体験だった。周りの人々の反応に合わせて、自分の考えを柔軟に変えることができることに気づくことができた。宇宙の不思議さや、神秘さを感じることができたのは、何よりも貴重な経験だった。

初めてのプラネタリウムでの不思議な体験は、私にとって忘れられない思い出となった。宇宙の不思議と、人々の想いが交差する場所で、私はただの観客ではなく、一緒にその空間を楽しんでいたのかもしれない。



以上です。ありがとうございました。プラネタリウムについて間違ってる所があれば以下の連絡先まで



HosinoGen_Honmono@gmail.com

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