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2024年4月13日(土)中山11R中山グランドジャンプ(J-G1)
はじめに…
11日(木)にあまりにもつらく悲しいニュースが入ってきてしまった。
レース中の落馬事故の影響で藤岡康太騎手が35歳という若さでこの世を去ってしまった。
言葉にならない焦燥感で心が満たされるが、それでも競馬は止まらない。
康太騎手の兄である藤岡佑介騎手のコラムで触れられていたように康太騎手の活躍した日の姿を思い出していこうと思う。
康太騎手という素晴らしいジョッキーがいた事を後世に語っていくことで我々競馬ファンの心の中で康太Jは生き続けているという証になるはず。
競馬って素晴らしい。競馬って面白い。馬ってカッコいい。
康太騎手が騎乗を通じてファンに伝えたかったであろう想いを我々ファンは紡いでいかないといけない。
藤岡康太騎手、今までお疲れ様でした。
たくさんの素晴らしいレースをありがとうございます。
どうか安らかに。
今週、そして今後の競馬開催において『全人馬完走』の言葉を数多く目にできますように。
さぁ本題の中山GJの予想に入ろう。
今年で26回目の開催となる中山GJ。過去25回中6回をレジェンドオジュウチョウサンが、3回を風車鞭でおなじみだったカラジが制している。他にもアップトゥデイトが1勝を含み3着以内を3回経験しており、リピート馬が多い。
さすが中山4250m(外回り)という1年間で唯一この時にしか使われないコースで行われるだけのことがある。
ここで考えたいのは中山大障害との違い。中山GJは4250m(外回り)、中山大障害は4100m(内回り)で距離は150mだけ距離が違う。
4250mは終盤、向正面から芝外回りコースに入って、向正面の第8号障害、3コーナーの第9号障害を跳び、ラスト、直線で第10号障害を跳ぶ。4100mの中山大障害はこの、直線にある第10号障害が存在しない。
そのため直線の真ん中に障害が置かれる中山GJは、中山大障害と比べると大障害より距離が長いのに簡単に差せない条件となってしまう。
まずはコース経験のある馬、そして勝負所で前を捉えることが出来る位置にいる馬を中心に予想を組み立てていきたい。
中山GJ枠順所感
— しばす (@shibasuchan29) April 12, 2024
1.マイネルグロンその枠はズルい
2.ジューンベロシティ最内
3.ニシノデイジー絶好枠
4.ビレッジイーグルの内にエコロデュエル、ワンダークローバー
5.ニシノデイジーの内にイロゴトシ
枠順に対する所感は枠順決定後にポストした内容の通り。
後々触れていきたい。
パドックメモ
![](https://assets.st-note.com/img/1712823928682-hAwWIAOlfK.png?width=1200)
◎8イロゴトシ
絶対的な能力差がありそうな中山大障害勝ち馬のマイネルグロンに勝てる可能性があるのはどの馬だ?
と考えた時に唯一逆転の目があるように感じたのが昨年のこのレースを2着ミッキーメテオにレース史上最大着差となる3.1秒差をつけて圧勝したイロゴトシだった。
マイネルグロンvsイロゴトシは昨年の東京HJの1度。
2023年10月15日(日)東京8R東京HJ(J-G2) 天候:曇り 馬場状態:重
1着マイネルグロン 石神深一(60.0) 3.32.0(38.8)
6着イロゴトシ 黒岩悠 (62.0) 3.35.0(41.2)
実に3秒もの差を付けられてこのレースを見ると間違いなく完敗だった。
ただこのレースのイロゴトシは不安要素があまりにも多い状態だった点は見逃せない。
ここまでは強調材料を書いてきたが今回は不安材料も多い。
①他馬対比2kgの重斤を背負う点
②初の順回りコース
③スピード勝負への対応
④小倉SJは頓挫してスキップ
⑤初コースでは3着
結果的には上記の不安要素+東京3110mでは圧倒的に不利と言われる大外枠を引いたことにより終始後手を踏むレースとなってしまった。
逆に捉えるとそれでもマイネルグロンから3秒差に踏みとどまることが出来たのは地力の証かもしれない。
今回は
①他馬と同斤
②昨年圧勝し、実績十分な舞台へのコース替わり
③予定通り平地を一叩きしての参戦
と東京HJと比べると圧倒的にネガティブな要素は少ない。
ペガサスJSを目指すのではないかと想定していたがレース間隔と63kgを背負わないといけないということを考えると平地を叩いた方が馬の体調を考えるとよかったはず。
良馬場でのスピード比べになった時にどうかという不安の声があるが昨年の冬の小倉未勝利を3.09.2(上がり37.4)の好時計で快勝している。
これは高速馬場と言われた今年の小倉開催に入ってもトップ5に入る好時計。しかもイロゴトシがこの時計を記録したのは開催中盤の2023年2月4日(日)の開催。今年この時計より速いタイムが出たのは軒並み1月中の開催だったことを考えるといかに時計の価値があったのかという証明になる。
追い切りの少なさを指摘する声もあるが調整過程としては昨年とよく似ており必要以上の心配は無用と判断。
小倉のひまわり賞を制したのはヴァンセンヌ産駒のイロゴトシ。父はSir Gaylordのクロスを持つがHyperion主体で、ディープインパクトの傾向とはややずれていた。この馬自身はNorthern Dancerの多重クロスに加えHail to Reasonも持ち、父の特徴をある程度うまく表現している。 pic.twitter.com/N9mga9nipk
— 浜栗之助@血統屋さん (@maybe_moonlight) August 24, 2019
血統的には父方の主となるHyperionを上手く活かしたスタミナ十分の配合で大障害コースでこそ輝く血。
統一王者マイネルグロンの誕生に待ったをかけることが出来るのはイロゴトシだと信じて昨年同様本命に指名する。
○4マイネルグロン
今さら細かい説明は不要。
昨年は4戦4勝で年間無敗。今年初戦となった阪神SJは62kgを背負いながら2着エコロデュエルに1.2秒もの差を付ける圧勝劇を演じて格の違いを見せつけた。
先行力あり、スタミナあり、末脚あり、飛越よし、折り合いよし、とほぼ隙がない。
これまでの対戦相手とは勝負付けが済んでしまったと思わせるほど。
大障害コースについても中山大障害で圧勝しており心配ない。
強いて不安を上げるならば昨年末から中山大障害(4100m)→阪神SJ(3900m)→中山GJ(4250m)と立て続けに超長距離戦を走ってきた3走目で疲労が心配という程度か。
ただ石神Jは中間から自信たっぷりのコメントを連発しており、全く不安がなさそうな様子。
ここを勝ってオジュウチョウサンのような存在になっていけるか。
▲1ジューンベロシティ
![](https://assets.st-note.com/img/1712914043229-VknbBEGpXF.png?width=1200)
今週についてはこれを無視するわけにはいかない。
同馬は藤岡康太Jを背にデビューした馬。藤岡康太Jとの出会いが同馬のスタートと考えるとどうしてもそのレース振りを意識してしまう。
その点を省いて予想しても今回は好走の可能性を大いに秘めている。
中山の大障害コースにおいてまず大事なのは内をロスなく立ち回ることが出来ること。そう考えると1番枠を引けたことは大きな加点。
なおかつ、今回は高田J→森Jへの乗替。しっかりと先行して内をロスなく回ってくることが出来て中山の大障害コースを得意にしている森Jへの乗替は大きなプラス。
枠番だけでなく枠の並びについても非常に恵まれた印象で自身のすぐ外が2番エコロデュエル、3番ワンダークローバーと比較的ゲートの遅い馬が入ったことによって多少ゲートが悪くても内をミスミスと手放してしまう可能性が限りなく0に近づいた。しっかりと持ち前のスピードとスタミナを活かせる舞台が整いつつあるように思える。
後半の3つの障害がハードル障害となりラストにスピードが問われるグランドジャンプのコースは大障害よりも適性が高いとみる。
上手く脚を残して後半のスピード勝負に持ち込めばあっと驚かせるシーンがあってもいいかもしれない。
△3ワンダークローバー
スピード質の問われる阪神3900m→そこまでスピードを必要としない中山4250mへのコース替わりは大きなプラス。
前走は全くコース不適で大敗まであると思っていたが6着に踏みとどまっており地力強化を感じさせる内容だった。
どうしてもゲートが遅くほぼ最後方からのレースを強いられる点はどうしても強く押せない理由にはなってくるが、今回内枠を引けたことによりしっかりとインベタできそうな点は非常に良い。
父であるゴールドシップが天皇賞春を勝利した時に見せたような驚異のロングスパートを見せてくれれば1席に滑り込める可能性は十分にある。
枠の利と具合の良さをレース内容に結びつけることが出来るか。
✕10ニシノデイジー
好走するための条件は全て整ったと言っても差し支えないはず。
晴れ、外枠偶数、自分より速い馬が外にいない。と完璧な条件。
あとは気分よくいけるか。
気分よく行くことさえできれば中山大障害で2年連続好走出来ているように大障害コースそのものは得意としているコース。
ビレッジイーグルと喧嘩しないようにレースが出来れば活路が開けそう。
紐①2エコロデュエル
こちらはニシノデイジーとは対照的になかなか厳しい枠の並び。
ハナを主張しないと言ってはいるが先行しないとレースにならないであろうビレッジイーグルが近くにいて、すぐ内のジューンベロシティも簡単にポジションを譲ってくれなさそう。
これまで通り後方からマイネルグロンとは別のレースをするならばあまり枠の事は気にしないで良さそうだが、今回の鞍上は積極的に運ぶレースを得意としている小野寺J。この枠の並びでこのジョッキーとのコンビはどう運ぶのが正解なのかイマイチ見えづらいというのが正直な印象。
最大の長所である無尽蔵なスタミナで強引なレースで活路を見出す可能性は否定できないが中山GJは雑に回ってきて勝負になるほど甘くない。
中山を苦手とする小野寺Jのデバフが掛かるのか…乗替競馬を得意とする小野寺Jのバフが掛かるのか…
乗り方という意味では非常に楽しみに見たい存在。
紐②5ビレッジイーグル
ペガサスJSを3連覇しており中山外回りコースへの適性はメンバー1。
J-G1では0-0-0-5だが掲示板は4回とあと一歩が届かないレース。
どうしてもJ-G1の厳しい流れで4000m超のレースだと最後の脚が鈍ってしまう。
それでも行くしかないというのが個人的な見解だが果たして…
ニシノデイジー、ジューンベロシティ、マイネルグロン、イロゴトシが早めに仕掛けてくるプレッシャーの掛かる流れを踏みとどまることが出来れば明るい未来が待っているかもしれない。
紐③12ダイシンクローバー
信仰上の理由で馬券に入れないといけない。
今回はスピード負けする可能性が高そう。
叩いて叩いてよくなるタイプなだけに昨年の中山大障害から3ヶ月半ぶりぶっつけのレースとなる点は減点せざるを得ない。
パドックの気配がレース結果と直結するタイプなだけにどのような周回をするのかはしっかりと見ておきたい。
昨年の京都HJでの周回は個人的なPaddock of the yearをあげた馬。
応援したい気持ちはある。
紐④6タマモワカムシャ
マイネルグロンが勝ちに行く先行勢を一掃した時に後ろから差し込んでこれる可能性があるのがタマモワカムシャとワンダークローバーの2頭じゃないかという見立て。
ゲートが遅く、どうしても後方からの追走を余儀なくされるがラストには必ず良い脚を使ってくれるのが近走。
死んだフリからのラストの末脚に賭ける。
やる事が決まっているというのは気持ちが楽。
ラスト1500mをダッシュして届く場所にいれるかどうか。
買い目
さすがに今決めれません。オッズと直前気配を見極めて。