2024年10月13日(日)東京9R東京HJ(J-G2)
暮れの大一番中山大障害に向けての最重要ステップレースとなる障害G2。
障害レースの重賞で唯一日曜日に行われる一戦。
出走9頭中6頭が重賞勝ち馬、そして全頭がオープン勝ち馬となる。
近走でハイレベル戦を経験した馬が多数出てくるため非常にハイレベルな一戦となるはず。
今回の枠番が決まって抱いた感想は昨日ポストした通り
頭数が9頭と少ないが枠の並びが絶妙で考えることが増えそう。
ゲートが速いのはこのメンバーだと
7ジューンベロシティ
2アサクサゲンキ3ケイティクレバー
4サクセスエース9オールザワールド8ブラックボイス1エコロデュエル
6ニシノデイジー
5ジェミニキング
の順になりそう。
エコロデュエルは道中不真面目だからポジションを落としがちだがゲート自体はなかなか速い。この点が今回の予想難易度を上げている。
コースレイアウト的にもレースレベル的にも圧倒的に前のインコースを取ることが出来る馬が優位。ポジション取りが何よりも重要になってくる。
馬場状態は非常に良好で速い時計で走る能力が求められる点も見逃せないポイントになりそう。
そして東京HJの勝ち馬は中山大障害での好走率が相当に高くここで勝ち負けできる馬はイコールで中山大障害でも有力な1頭となることを頭に入れて予想を組み立てていきたい。
パドックメモ
◎7ジューンベロシティ
東京JSを連覇していて現役屈指の東京巧者と言えそうなのが同馬。東京以外でも能力を発揮できる力があるから重賞3勝、中山GJ2着の実績があるのだが東京になると一段とパフォーマンスを上げる。
東京JS連覇の内容は昨年は中段から外々を回ってレースを進めて差し切り勝ち、今年はホッコーメヴィウスの落馬によって結果的に逃げる形となったが道中息の入れづらい展開をしのぎ切って勝利しているように好走パターンが多い。
ゲート良し、道中のコントロール良し、飛越良し、スタミナ良し、上がり能力ありでとにかく総合力の高い障害馬。
今回は枠の並びが良く、内のジェミニキングとニシノデイジーはあまりゲートが速くないタイプなだけに普通にゲートさえ出ればそれなりのポジションを確保できそう。あとは内の馬の流れを見て進めていけばいいので必要以上に考えることが少ないのはこの馬にとって大きなプラス。
今回は暮れの大一番を見据えて逃げる可能性は極めて低いとみているがそれなりに前が流れそうなメンバー構成なので流れに乗れれば持ち前の総合力の高さで押し切り濃厚とみる。
東京も重賞を得意とする高田潤Jが鞍上な点も心強い。ここで無様な走りをするわけにはいかない立場で本命に据える。
○8ブラックボイス
この馬の持ち味は掛かり気味にでも先行しようとするスピードとそのスピードを持続するスタミナが持ち味。
ラストに究極の切れ味が求められるような展開にならない限りは東京コースは条件的に合うはずだ。
前走はジューンベロシティとの激しいハナ争いでレース中の加減速が激しく必要以上に体力を消耗してしまったように見えた。それでもラップ上は加速しながら入線出来ていて体力の高さを証明することは出来た。
前走で気になったのは1コーナーで確保できたインコースをミスミス捨ててまで外から勝負に行った点。その結果直線入り口でタイトにコーナーリングせざるを得ずに減速したのは非常に大きな痛手に見えた。
2回目の東京で石神Jが同じミスをするとは思えず今回は前進可能と見る。
小倉でOPを連勝した時のゴール前の手応えの凄さは重賞勝ちどころかJ-G1での活躍すら期待させるだけのものに見えたのでここはその能力を発揮することに期待したい。
▲4サクセスエース
この馬がどのポジションでレースを運ぶのかはこのレースの大きなカギになる。
初の本場でのレースとなった前走は外枠から好発するが枠なりのポジションとなり中段外からの競馬を余儀なくされた。
持ち前のスピードとスタミナを活かして先団を窺う機会が何度かあったがその度に飛越で置かれてしまった面が見えたのは残念だった。
前走は初の本場で戸惑って飛越が安定しなかったというようなコメントが陣営から見て取れるので2走連続の東京コースでの出走で飛越が修正されることに期待したい。
未勝利勝ちした小倉でのレースでは飛越ミスが見られず安定した跳ぶ姿を見せていただけに本質的に飛越が雑という馬ではないはず。
前々走に勝利した福島オープンは前年にマイネルグロンが勝利した時と同じ時期に開催されたレース。
馬場差があったとはいえ
サクセスエース 3.43.8(38.9)
マイネルグロン 3.45.9(38.3) ※斤量61kg
で走り切っていることから時計面の心配もない。
逃げ先行馬が圧倒的に不利と言われる福島の3380m戦で昇級馬が実質逃げ切り勝ち(なんなら直線で差し返す)するなんて並大抵の馬に出来る芸当ではなくその能力値は相当に高いように思える。
今回は枠なりにある程度タイトに回ってくる可能性が高そうで早めにアクセルを踏んでいって直線入り口の最終コーナーで膨れる馬を壁にコーナリングできればイン差しすることを期待できる。
再現性の低い予想になる可能性が高いがなんとなくそんな絵が期待できる並びな気がしてならない。
上野Jが自身初の重賞制覇を成し遂げてくれたケイティクレバーでなくこちらを選ぶのは相当に期待しているからに他ならないはず。
最近は騎乗馬選びを間違えない印象があるだけに彼の選択を尊重した印としたい。
△1エコロデュエル
持てる能力の上限値がいまだに測れないほどの力の持ち主。
無尽蔵のスタミナと終盤の爆発力が大きな武器。
能力をフルに発揮すればここでも圧勝してしまうと思わせるほどのスケールがあるが課題はその能力を発揮できるかどうか。
ゲートが速いタイプで本当は先行してしまえば楽にレースを運ぶことが出来るがそうできないのは道中で楽をしてしまう気性と飛越の不安定さゆえ。
しっかりと高さのある飛越をするタイプで単体の障害を跳ぶ分には綺麗に跳ぶことが出来るが連続障害で竹柵やグリーンウォールを越えていく際に雑な面が顔を覗かせる。
過去に連続障害の経験は中京コースで経験があるがその際はものの見事にリズムの乗れずに大きく後れを取っていた。
今回は初の東京コースでの出走で東京コースと言えば正面4つの連続障害が名物。
水濠→大いけ垣→大竹柵→大いけ垣と越えていく連続障害は障害物が違うだけでなく障害物間の間隔も微妙に違うため完歩を合わせるのはとても難しいという話だ。
ただでさえ連続障害に不安な同馬が今回は直前スクーリングなしでこのレースに挑むということでその過程は正直かなり不安に感じる。
それでも持てる能力を考えるとこの印より下げた評価をすることは出来ないほどに能力の上限値は高い。陣営は盤石のレース運びで結果を出してほしいとコメントしており上手くいけば先行するのかなと想起させるものである。
ピンかパーのような気はするが不安な点が多いのでここはどちらかというとネガティブなイメージ。
✕3ケイティクレバー
トラックバイアスにバッチリと合いそうなのはこの馬。
東京コースは2年前の東京JSでホッコーメヴィウスやエイシンクリック、ゼノヴァースを抑えて勝利した舞台。
今回は2年ぶりに斤量60kgでの出走が叶う。前走は超ハイレベルだった春のサペラヴィ戦でその時は実に65kgもの重斤を背負っての出走だったのだから今回は裸みたいなもの。
しかも65kgを背負っていても逃げの手を打つことが出来たのはまだまだ馬が充実している証。
前走のサペラヴィ戦は先ほども触れたように超ハイレベル戦だった。11着のファルコニアや12着のレッドバロッサが次走で巻き返してオープン勝ちしたように下の着順からでも平気で巻き返してくるほどのレベルのレースは年間を通じてもそうはない。
今回は大江原Jへの乗替となる点に不安を覚えるのは事実だが枠順絶好でやることが決まり切っている今回はそこまで大きな不安要素とはならない気がする。
それでも上野Jがこちらでなくサクセスエースを選んだという事実を考えて5番手評価とする。
紐①9オールザワールド
週中にポストしたようにこの馬の持ち味は騎手の指示に即座に反応できる頭の良さと抜け出す脚の速さ。
前走の東京JSは大外枠の不利が大きく終始後方外めを回らされる厳しい競馬だった。今回は頭数が減ったとはいえ9頭立ての大外枠。しかもポジション取りはある程度激しさがありそうでインコースに入り込むのはそれなりにハードルが高そう。
内枠の確保が必須級とポストした週頭の意見から大きな変更はなくここで思い印を打つことは出来ない。
人気次第なところはあるが森Jが鞍上ということである程度人気を集めそうなので相手まで。
紐②6ニシノデイジー
逃げの手を打てるのであればかなり有力な1頭になりえる。
ただし今回の条件は最悪に近いように思える。
①62kgの斤量
②ジューンベロシティ、ブラックボイスが蓋をしてきそうな枠の並び
③先行勢が多くハナに立つには大外をぶん回すしかない
④1年ぶりの3000m前半のレースでスピードを出せるか…
以上の不安点があるのであまり重い印は打てないがパドックの出来次第では狙ってみても良い。
雨が降るようであればバッサリと。
五十嵐Jが好調リズムに入ってきた点は気になる所なので今の時点では押さえ評価とする。
買い目イメージ
馬連BOX
7.8.4.1.3(10点)
3連複
2頭軸ながし
7.1-8.4.3(3点)
フォーメーション
7-8.4-8.4.3.9.6(7点)
3連単
BOX
7.8.4(6点)
フォーメーション
7.4-7.8.4-3.9.6(12点)