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2024年11月9日(土)京都8R京都JS(J-G3)

中山大障害を除くと年内最後の障害重賞。
7頭立てと少頭数での一戦となるがスピードの豊かな馬が揃って楽しみな一戦となりそう。

実に15もの障害物があり、その中には京都名物の三段跳びも含まれていてコースの難易度は高い。コースレイアウト的に後方からの末脚一気は難しく先行できる脚か捲っていける脚が必要になる。

心配された雨はどうにか持ちそうで良馬場のスピード比べとなりそう。
もちろん京都コースらしく飛越の優劣は勝敗に大きく影響するとみて、脚力と飛越力を併せ持った馬を評価して予想を組み立てていきたい。

パドックメモ

◎3スマイルスルー

昇級戦だった前走の清秋JSは中山3210mでは圧倒的に不利と言われる大外枠からの発走だったにも関わらず、1つ目のバンケットをパスする時にハナを奪取してその後はゴールまで気分よく逃げ切ってまんまと勝利を収めた。

これまで昇級から5戦を消化しているがこの2戦は一気に内容が良化。
本場固定障害の落ち着いたペースになりやすいコースレイアウトが向くのかしっかりと先段で脚を溜めれている姿が目に付く。

この馬の持ち味は平均した巡航スピードの速さがありながら、ラストでさらに加速していけるギアとスタミナを持ち合わせている点。

ザメイダンが何が何でもハナを主張する形になるだろうが、近走の競馬を見ているとその後ろをすんなりキープ出来そう。頭数が手頃なことやメンバー構成を見ても包まれる可能性は極めて低く、前目でストレスの掛からない競馬に徹することができると見た。

清秋JS 順回り3210m 障害数10
京都JS順回り 3170m 障害数15

前走の清秋JSと今回の京都JSは同じ順回りコース、距離もほとんど同じ、障害数は4つ増えるが、基本的なコースレイアウトは似ており相関性が高いコースと言えそう。

障害数が増えることについては同馬の飛越スタイルから不安視されるところかもしれないが、先日ポストしたようにスマイルスルーは障害数が10ヶ以上のレースでは負けていないという事実がある。

逆に障害数9ヶ以下のレースは0-2-1-0と勝ち切れておらず障害数の多さを不安視して評価を下げるのはやや無理があるように感じる。


この中間は高田Jが付きっきりで跨っていて先週の段階で十分に身体が出来ていたように思える時計で、今週はサッと息を整えた程度で十分だったのだろう。

前走時はレース後のコメントで夏場にひと息入った影響で体に余裕があって息遣いはもうひとつだったというコメントがあったのでひと叩きされた今回はさらに状態を上げてきそう。
そんな前走でも馬自体は凄く良くなっていて、パワーがついてフットワークも良くなっていたということだった。そのパワーが不安定な飛越でもバランスをキープ出来ていた要因のはず。

陣営のコメントを見ているともっと上のレベルでのレースで結果を出せる自身がにじみ出ているように感じる。

ここを勝って暮れの大障害に挑むのか、来年以降に備えるのか分からないがJ-G1の舞台を十分に意識できる存在に思えるためここは勝ち負けを期待したい。

○7アサクサゲンキ

昨年の京都JS2着、今年の京都HJ3着で京都での実績はここに入ると抜けて目立つ。

昨年の京都JSはレースの流れに乗って綺麗に立ち回ってほぼ勝利を手中にしかけていた。ところが後方からやってきた怪物エコロデュエルに差し切られてしまって2着となった。
三段跳びをミスして最後方から追い込んでくるような変態は今年はまずいないはず。(そうそうそんな馬がいてたまるか!)

今年の京都HJはこの馬にとっては明らかに距離が長いかと思われたがコース巧者ぶりを発揮して3着に好走。
1着サンデイビスがスタミナに任せて大捲りを仕掛けて、2着ヴァリアメンテは後方で脚を溜めて漁夫の利的に2着に滑り込んだようにも見えた。
最も正統派な競馬をしていたのはこの馬でレースとしての価値は高かった。
※京都HJ出走馬のその後の成績がかなり芳しくない点は気掛かり…

同馬は典型的な叩き良化型の馬で叩き2戦目に成績を上げてくるパターンが多い。2021年2022年の小倉SJを連覇した時はまさにこのパターンで7月のレースを使って状態を上げてきて小倉SJを勝利していた。

今年は東京HJを叩いてここに向かってきたとみれるローテーションで、現役調教師としての残り期間が短くなってきた音無先生と自厩舎の小牧加矢太Jのコンビでなんとか重賞を勝ちたいという思いが伝わる。

前走の東京HJはもちろんハイレベル戦だったわけだがこの馬は内を上手く回ってきて良い競馬をしていたように映った。また直線入り口では意識的に内の進路を選択していたように見えた。

この時に内を選んだことが今回に活きてくる可能性が十分にある。

出走頭数が手頃でこの馬の器用さは大きな武器になるはず。

気になるのは小牧加矢太Jは元々このレースではアサクサゲンキでなくレッドバロッサへの騎乗を予定していた点。急遽アサクサゲンキが京都JSに矛先を変えたことによってこちらを選択することになったのか、単純に陣営が東京サラブレッドクラブに対して不義理したのか…それによって捉え方は大きく変わってくるがゴタゴタがあった点は頭の片隅に置いておきたい。

脚力の面ではスマイルスルーに劣るだろうがレースセンスとコース経験値でどこまで太刀打ちできるか。勝ち負けは厳しいかもしれないが大崩れはしないはずで好走必至とみる。

▲4ザメイダン

少頭数で先手を主張しやすそうな点、乗替、距離短縮、飛越の難しい京都へのコース替わりとこの馬にとって追い風がビュンビュンと吹いているように思える。

行き切った時の強さは今年の中山新春JSで証明済。62kgを背負っても持ち前のパワーと飛越力を活かして気分良く逃げてセブンデイズの2着に好走。
当時のオープンクラスで掲示板常連だったといえるロードトゥフェイムやメモリーズオブユーにしっかりと先着している点はかなり評価できる。

前走はせっかくハナを切れたのに1周目正面であっさりとケンアンビシャスやサペラヴィに前のポジションを取られてしまって陣営としてはかなり不満の残る騎乗だったと想像できる。

前々走の京都HJではしっかりと離した逃げを打つことが出来て粘り強い走りが出来ていた。さすがに距離が長かったのか直線で他馬に飲まれて7着での入線だったが戦い方としては素晴らしいものに見えた。

この馬にとってさらに追い風となりそうなのは京都で開催されるという点。過去に京都で開催された京都JSの上位入線馬を見るとポジションを取ることが出来ている馬の成績が圧倒的に良い。そして上位入線馬はラスト3Fを40秒前後で上がってきていることが多い。
"前に行く脚があるがラストの脚がない"同馬にとってはピッタリなコースであるように思える。

多少無理をしてでも離した逃げが打てればそのまま粘りこめる可能性は十分にあるはず。
ただし、そもそもしっかりと離した逃げをしたくてもできない可能性もあるため、上手くいかなかった時には惨敗する可能性があることも視野に入れておきたい。

前走からの条件替わりが最も刺さりそうなタイプで完璧にやりたいことを遂行できた時は勝ちまであるとみて単穴評価とする。

△5オオキニ

この馬の持ち味は森Jとバッチリと手が合っていてポジション取りに苦労しない点。それを可能にしているのは操縦性の高さと飛越の上手さ。

置き障害コースで行われた入障戦こそ3着に敗れたがその後は安定した2着→1着→2着と100%連対中。

特に入障2戦目ですんなり京都コースに対応して内容を良化させてきた点は高く評価できる。

飛越の上手さは過去のレースを見ても明らか

飛越力の高さはここに入っても上位のものがあるはずで若さゆえの伸びしろも十分にあるはず。
飛越の上手さから障害数がさらに増える点もこの馬にとっては追い風となるはず。

ただし今回の本命であるスマイルスルーに連敗していて逆転の可能性をあまり感じさせないように思える。
未勝利戦では後方から差されて、清秋JSでは前を走られて直線では突き放されている。

その点から勝ち切るイメージはなく2,3着争いが精一杯かな?というのが現状の評価。道悪でスマイルスルーのスピードが削がれる馬場なら可能性はあったがやや厳しいか…今回は4番手評価とする。

✕1レッドバロッサ

3戦2勝の素質馬。

この馬のスプリント力の高さは現役の障害馬の中でも屈指のものがあるように思える。

勝利した前走の新潟でのオープンではラスト5Fを相当なスピードで上がってきているはず。

飛越についてもわりとしっかりと跳べるタイプでそこまで心配がないタイプに映る。
ただし前走でピッチを上げてからの飛越はかなり詰まったものに見えたのでスピードに乗った時の飛越力には心配が残る。

そして現状唯一の敗戦は新潟3250mで行われたあのサペラヴィ戦。敗戦自体は仕方ないように思えるがこの馬の実績として残るのは障害数が10ヶ以上の3000m超戦では惨敗して、障害数9ヶ以下の3000m未満のレースではパフォーマンスが素晴らしいという事実。

今回は障害数が15ヶとこれまでのレースの中では圧倒的に障害物が多く、距離は3170m。条件替わりがこの馬に味方すると過去のレースから導き出すことは出来なかったため評価を落として考えたい。

また小牧加矢太Jがこの馬でなくアサクサゲンキを選んだという事実もあるのでここは評価を一段下げて考えたい。相手まで。

買い目イメージ

馬連流し
3-7.4.5.1
4-7.5

3連複フォーメーション
3-7.5-7.4.5.1

3連単1着固定流し
3→7.4.5→7.4.5


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