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タニモクのまにまに私も…

先日、at Will Work主催の「働き方を考えるカンファレンス2019」というイベントに参加しました。

各界の面白い方々が多数登壇されていましたが、私は講演については一緒に行った同僚にお任せし、3種類のワークショップを受けました。その中で一番面白かったのがこれです。

他人に目標をたててもらう【タニモク】

タニモクはパーソルキャリアさんが展開しているワークショップのプログラムで、参加者同士で目標を立て合うというワークです。実践のマニュアルもサイト上に公開されており、人が4人程度集まれば誰でもできるものです。

私はフラフラと行き当たりばったりな生活をしており、目標を立てることはあまり好きではないのですが、「他人に目標を立ててもらうワークショップ」ということで、他人が無責任に立てる目標なら縛られることもないしいいかと思い、気楽な気持ちで参加しました。

しかし、最初に大きな関門が待っていました。


「では、自分の状況をなるべく文字を使わず図に描いてください」


私が一番苦手とするところ…。でもいい、どうせ見られるのは赤の他人だ…と開き直って描いた図がこちら。

「なんぞこれ」としか言いようのない代物です。本当にこんなので私の現状を理解してもらえるのでしょうか。

ところが、これこそがタニモクの持つ仕掛けなのでした。


意味がわからないから問いが生まれる


タニモクでは目標を立ててもらう人が自分の現状をあらわす図について4分間説明した後、7分間という比較的長い時間目標を立ててもらう人に質問する時間が与えられます。

最初の4分間ではなんとかあのへんてこりんな図を使って自分の現状を説明しようと試みるのですが、まあすべてを説明することができるわけもなく、聞き手は?が飛んだ状態で質問タイムに入りました。

するといろんな問いが降り掛かってきます。

「この図のここはどういう意味なの?」

「合唱や哲学と仕事とは関係があるの?」

「仕事をしていてどういうときが楽しいの?」

などなど。そうしているうちに段々とこの図が自分の描いていたときの意図とは違った形なんだけれど、自分にとってしっくりくる解釈が生まれてきました。


このように問いが生まれやすい状況をつくる仕掛けがタニモクのうまいところだと感じました。おそらく

①自分のことを知らない赤の他人が

②言語情報の少ない図を頼りに

③無責任に質問し、無責任に目標を立てる

という3つの要素によって場の不確実性を上げ、自分一人では気づいていなかったアプローチで、自分を再解釈できるのでしょう。


私の場合は、立てていただいた目標がおおよそ自分がいま進んでいきたいなとおぼろげに感じていた方向と近しかったのですが、アプローチの仕方が自分の仕方とは異なっていたので、「違う見方でもそっちに進むようにしむけられてるのだな」という納得感を覚えました。


タニモクのまにまに…


さて、今回のタニモクで「発信力up」という目標を立てていただいたのをきっかけに、noteを使った発信を始めていこうと思います。

高校生で井筒俊彦を読んだことで哲学にハマり、大学で仏教を研究したあと、看板の施工管理をするベンチャー企業に入り、今ではそこでメインの事業だけでなく、コミュニティ設計や、共感資本社会の構想、デイサービスの経営管理など様々な場に顔を出させてもらっているという、なんとも不思議な人生を歩んでいるからこそ見える世界を発信できればと思っています。

最後に今書いてみたいな、と思っていることをざっと書き出してみることにします。


・日本思想とコミュニティ

・初期仏教のコミュニティデザイン

・空海とティール組織

・井筒俊彦について

・gCストーリー(現在の職場)について

・面白い本の書評

など


タニモクにあやかって、自分のことを知らない他人に向けて、多少の訳わからなさを残しつつ、無責任に書いていくとでもしましょう。

追記

こうしてnoteを始めたことを、目標を立ててくださった本人にご報告したところ、応援とFacebookでのシェアをしていただきました。

損得なしに応援しあえる人間関係がこうして自然にできてしまうところもよくできてるなあと思います。


【特別企画】一般社団法人at Will Work代表理事 松林大輔さんよりコメント


タニモクのワークショップは人気でとても広がりつつありますね。弊社at Will Work主催の「働き方を考えるカンファレンス」でも昨年より実施して頂いてて人気のコンテンツです。ここでは、タニモクの仕掛けを分解・分析されていて、改めて喜んでいただけてよかったなと思いました。立てられた目標が「発信力up」で、このnoteでのアウトプットに繋がっていることも、また、タニモクを通じて出会った方との交流もとても嬉しく感じます。

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