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生活者になりたい 240802
時間を見つけて書いていたものが行き場をなくしている。
誕生月で、カレンダーをめくるなり夏の終わりを感じさせる8月が好きだから。
読む専門だったnoteに手を出した事の次第はこんなところで、座礁した船にもまた沖に出る日和や風があるだろうと、日常を綴ってこころを練っていられたら、そう思い立ちました。
これからお示しするのは私的な「生活」です。
落ちた瓦を修繕するためにコーナンで買ったコーキングガン。
買いたてのマキタのスティック掃除機は、充電しただけで放置されている。
弁当を自作しようと見繕った美作めんつに至っては、箱から出してすらいないのだ。
社会人になってから、ただただ仕事にかまけて「生活」を捨象してきたツケを払いたい。
まだいけるよ、急ごう。起き上がった自分の顔に、破れた障子から朝日が射し込む。仕事にかまけて甘え果てた暮らしを続け、穴だらけになったこころのひだを、スポットライトのように光が撫でる。
生活者になりたい。
それぞれの本分を過ごした家族の呼気が満ちる夕暮れ。夜には交わされた言葉が漂って、時にすれ違ったこころも部屋に残されたまま、無垢の床に静かに堆積してまた次の朝になる。苦しいほど愛おしい日々、歌うように汗する毎日。娯楽や名誉はどうやらそんなにいらないみたいだし、肉体が滅んだあとの世界も遠くに明滅しはじめている。
行きつけのカレー店のたまねぎアチャールをぽりぽりと噛んで目を瞑っていると、今すべきことが何か、その一端が見えたような気がした。そうだ、毎日書くのは無理だけど、「生活者」になろうと地団駄を踏む自分の無骨なステップを、どうぞ気楽に観に来てもらえたら! とうに夢から覚めた、大阪に暮らすある男の夢うつつ。誠を尽くして書きますから、どうぞよろしく。
そう偉そうに言い放った自分ときたら、まだカレーの大盛りがやめられない。で、今ねむい。