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《アフリカン・デイジー》 ロバート・メープルソープ
かすかに匂い立つ花びらの
淡い光の向こうに
限りある時が見える
ネットで探してみてもそれらしき画像は出てこないので、
記憶がいつの間にか変化しているのかも知れませんが、
最初に見たメープルソープの作品は
異様なまでに屈曲したチューリップの写真だったように思います。
花瓶から上に伸びた茎が180度のカーブを描いて
花は床に向いていました。
どちらかといえば無為自然、
あるがままにというのが好みの私にしてみれば、
茎を湾曲させていること自体が驚きでした。
美しさの基準が違うのか、
美しさとは違う意図で曲げたのか
とにかく見入ってしまう力を持った曲がりです。
その後、自写像を含む人体の写真を知ると、
今度は強烈な自意識と同時に、
裏表となったセクシャリティに圧倒されました。
花の写真は作者と対象物の間に程良い距離があって
芸術家としての手つきが際立って見えるように思います。
【美術詞】短い言葉でアートを表現