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公的年金制度の財政収支についての見方(基本編)

公的年金制度の財政収支

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上記概念図が分からなければ年金は分からんと講演会でおしゃられた先生もいらっしゃいましたが、複雑で分かりづらいですね。まあ、せいぜい、次のような流れを理解しておけばいいでしょう。
 ①厚生年金は主として保険料収入を原資としている。
  (国庫負担金はスルーして基礎年金勘定へ)
   ②基礎年金は国民年金保険料・厚生年金保険料に加え、国庫負担
  とで賄われている。

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年金会計のしくみ
厚労省予算のうち、33兆円が社会保障関係費、うち年金分は11兆円で、年金支給は55兆円、医療関係支出は43兆円あるのに予算は14兆円、国家予算は99兆円・・・、国家予算が年金・医療で全部食われちゃうの?、いろいろな数字が出てきましたが、一般会計と(年金)特別会計の関係を整理すれば、理解は容易になるでしょう。
 ①一般会計:国家予算の基本となる部分で、生活者としては所得税、
  日々の消費税、社会保障等の支出が気になるところです。
  既に明らかなとおり消費税導入後、法人税、所得税率の引き下げ
  が進み大企業・高額所得者の納税額は大幅減少、ほぼそれに見合う
  額を消費税で賄ってきています

  歳出面では、基礎年金の財源として、一般会計から11.4兆円が充て
  られています。
 ②特別会計:いくつかの特別会計があり、ここでは年金特別会計を。
  年金財政の収支を運営する勘定にて、単年度ごとの財源と給付の
  バランスが俯瞰出来ます。制度維持のためには給付の削減を?、
  しかし、他の方法もありそうですが。 
  年金給付の原資は、①の国庫負担分は基礎年金部分の1/2で、
  主には年金保険料収入により賄われています。
  

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ここまでは見慣れた図表でしょうが、ここからいろいろな見方が出来るのではないでしょうか。
年金等社会福祉はコストでしかないただの金食い虫なのでしょうか。
年金は削減の道しかない?、何か展望を開く方法がないでしょうか。


次回に、「正の年金循環サイクル」とでも言うのでしょうか、経済の活性化、所得再配分の適正化等と絡め、私なりの見方をご紹介させていただきたいと考えております。



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