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マーサー「グローバル年金ランキング」は粋に

マーサーランキング(2019/10)

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2020/10に今年の結果が出たようです。今回は対象国も増え、日本は39ヵ国中32位になったと。(興味ある方はご確認下さい)
https://www.mercer.co.jp/newsroom/2020-global-pension-index.html

マーサーのグローバルランキングについては、
野村総研の次の資料も

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よく分かり易い表で使わせていただいています。

さて、日本がこの間、中国・韓国よりも下であったり、競い合うランキングだったり、先進国の中では最下位であったり直感的にはおかしいのではないかと思いますが。

しかしながら、残念なことにあたかもこのランキングが絶対的なもの、金科玉条の如く語られる方も多く、またマスコミも雑誌等やや面白おかしく記事にしているケースもまま見られ残念です。

指標は直接は年金に関係ない項目も多く、見る際にはちょっと注意が必要です。
①十分性の中の給付水準、この評価の方向性ついては概ね異存はないでしょう。しかし、
②持続性にある支給開始年齢はどうでしょう。遅いほど持続性は高まり、ランキングは上がります。
確かに制度の維持を最重点に考えるわが国の施政者から見れば我が意を得たりと言うことでしょう。しかし、受給者から見ればとんでもない指標の訳です。これらを知らずマーサーのランキングを語るのはちょっと危ない話になりかねません。
また、年金の制度設計をされて来られた方々もこうした順位については、何を馬鹿なことをといった感じなのではないでしょうか。

これらについては、社労士・証券アナリスト・DCプランナーで在られる谷本陽一氏のお考えを参考にさせていただいております。

「グローバル年金指数ランキング」にだまされるな!
https://fpi-j.tv/announce/153
「各国の状況を精緻に調査した「学術調査」ではなく、国際統計から数字を大雑把に拾って整理した「分析コラム」だと筆者は考えます。なので、「好きな芸能人ランキング」「ベストジーニスト」「●●番付」などと同様、グローバル年金指数ランキングも「おっ今年も馬鹿なことやってるな~」と斜め読みしながらほくそ笑むのが、粋な大人の流儀というものでしょう。」と。

合点、納得、まさにちょっと粋な感じもするコメントですね。私も全く同感です。まあ、マーサーはこんな感じでいいんじゃないでしょうか。



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